風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

20年ぶりのズーラシア 2

2020-02-14 | 神奈川

その1からの続きです。

● ラクダが歩く

ラクダに乗るイベント会場では、ヒトコブラクダがスタンバイしていました。
うっかり乗馬と書きそうになりましたが、ラクダに乗る時は何というんでしょうね?
駱駝だから乗駱?上洛みたいになっちゃいますが・・・。

 

20名限定で、もう締め切られており、そばにいた男の子が「乗りたかったな~」としきりにボヤいていました。

見ていると、一番の少年が、満面の笑顔で乗り込みます。
カメラを構えたご両親が、乗り場から見守ります。
ポクポクとのんびり歩くラクダ。
みんなハッピー。

かつてモロッコで乗ったラクダが突然興奮して、私一人を乗せたまま、ラクダ使いやテントやいろいろなものをなぎ倒して暴走したことがあります。
必死にしがみつきながらも、死線がうっすら見えたことを思い出しました。

● オカピ

いよいよオカピに会える、オカピガーデンにやってきました。
どこのリゾートホテル?というような、すてきな場所になっています。

ズーラシアといったらオカピ。
上野動物園と横浜市立金沢動物園でも見られますが、日本で初めて飼育を始めたのが、ここズーラシアでした。
横浜って、日本で一番オカピが身近な場所なんですね。恵まれています!

 

20年前にオカピ見たさにズーラシアを訪れた時には、重そうなおなかで、もうすぐ赤ちゃんが生まれそうなメスのオカピがいました。

いまここにいるオカピは、そのお母さんの子供たち。
すくすく育ってよかったわ。

 

中にいる一頭は、モシャモシャとひたすら餌を食べていました。

外にも一頭います。眺めていると、こちらにまっすぐ寄ってきたので、ドキドキしました。

 


「森の貴婦人」といわれる、美しい姿を間近で堪能します。
 

 

 
オカピやほかの動物たちが、コンクリの檻の中でなく、緑の中で光を浴びながらのんびりと過ごす光景に、幸せを感じます。
スペースの問題で、そこまで環境を整えられない動物園も多いでしょう。
やっぱりズーラシア、いいなあ。

● 園内の光景


何の変哲のない休憩所だと思ってはなりません。
よーくベンチを見て下さい。


あっ、脚がオカピ!
ベンチの形によって、下を向いたり上を見上げたりしている芸の細かさ!
さりげない演出は、ディズニーリゾートレベルです。

● おじさんみたいなクマ

アフリカの熱帯雨林から、アマゾンの密林エリアにやってきました。
ここにはメガネグマがいます。
南米に生息する唯一のクマだそうです。


「さて、ここに乗ろうかな」


「よっこらせっと」

顔以外は真っ黒です。
うろうろと辺りを動き回る様子は、人間そのもの。
ずんぐりしたおじさんが中に入っているようにしか見えませんでした。

● ニホンコウノトリ 


野生は絶滅危惧種とされ、目下少しずつ飼育繁殖を増やしている、ニホンコウノトリ。
国内では17の動物園におり、神奈川県内で見られるのはここだけです。
今年ヒナが生まれて、ファミリーは5羽に増えました。

いろいろな動物たちを見て回ります。
それぞれに特徴があるため、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』のような気分になってきました。
今は、謝肉祭じゃなくてハロウィンですけれどね!

● 神秘のカビバラ

カビバラちゃん。
暖かい場所に、一頭、むちっと鎮座しておいででした。


ズーム!



この貫録!後光がさしているみたい!
まるでファン・エイク兄弟の「神秘の子羊」のようでした。


ファン・エイク兄弟『ヘントの祭壇画「神秘の子羊」』(部分)

ここにはカビバラは一頭しかいないようです。ちょっと寂しいですね。

和歌山のアドベンチャーワールドでは、パンダが食べ残した笹を、カビバラが食べてくれている(→好き嫌いの激しいパンダがたくさん残した笹を、カビバラに食べさせている)と聞いて、一気にカビバラ寄りになりました。

南米の動物が、野生では決して見つけることのないアジアの植物を、黙って食べているなんて…偉い!

● ヤブイヌ

茂みがガサゴソと揺れたので、なにがいるのかな?と覗いたら、中からなにやら小さな動物がトコトコ出てきました。


 

タヌキ?
いいえ、しっぽが違います。



君は誰だい?
ヤブイヌでした。初めて見る動物でした。


日本では6つの動物園でしか見られないのだそう。
関東ではここと埼玉だけ。結構レアです。
ノソノソしていて、かわいかったです。 

● 猿の村

南米アマゾンの密林地帯を離れて、日本の山里エリアに入りました。
上野動物園の猿山のテッペンには、ボス猿が陣取っていますが、ここは頂上がなく、猿の村といった感じです。

 
右側の岩の上をズームすると…


ひしっと母親にしがみつく子ザルが

ちいさな子ザルが、母猿にべったりくっついて離れません。
お母さんを追いかけて、ちょっと長めの距離を飛んだのが、ずいぶん怖かったようです。

しばらくしがみつかれるがままだった母猿は、だんだん飽きてきたのか、子ザルのシラミを探し始めていました。 

● アナグマ

アナグマのコーナーに来ましたが、姿が見えません。
どこ?穴に隠れちゃってるの?
と思ったら、すぐそばの足元にモフモフが見えました。
あおむけになって、デーンとお昼寝していたのです。
鋭角過ぎたのとガラスの反射で、うまく撮影できませんでしたが。
おなかを見せて無防備すぎー!野生はどこにいったのー?

● 日本でここだけカンガルー

日本から、オセアニアの草原エリアに入りました。
しっぽの長い、観たことのない動物がいます。


セスジキノボリカンガルー(通称モアラ)というそう。
黄色と茶色。
栗とかお芋の色をして、モアラという名前もおいしそうです。

ニューギニア島の山林で樹上生活し、長い間絶滅したと思われていたそう。
日本では、ここズーラシアでしか見られないとのこと!
なんてレアなんでしょう!

なかなか愛嬌のある、ユーモアたっぷりの顔をしていました。

● おじさんみたいなカンガルー

こちらは、よく見るカンガルー。
どでーんと横たわっている姿が、おじさんみたい!


カンガルーの寝姿はおじさんみたいだと前から言われていましたが、確かに休日、家でゴロゴロしながらTVを見ているおじさんの後ろ姿そっくり!
笑っちゃいました。

● エミューの行進

だれているカンガルーをしり目に、エミューが3羽列になって、ゆっくりと目の前を横切っていきました。


カンガルーとエミュー、競争したらどちらが速いんだろう?
調べてみたら、カンガルーの方がちょっとだけ速いようです。
あんなのびた姿からは想像できませんが…。

● カモメとウミネコ

カモメとウミネコもいました。どちらもかなり似ていて、一見見分けがつかずに悩ましいんですよね。
違いは、くちばしの色。カモメのくちばしはほぼ黄一色ですが、ウミネコのくちばしは赤・黒・黄の3色です。
あと「ミャーミャー」って鳴くのがウミネコです。


私のイメージとしては、ウミネコの方がくちばしはカラフルだけど、目つきが怖い感じ。友達になるなら、静かなカモメかな~。

目が合うと、彼らは逃げるどころかこちらに飛んできます。
そして「餌をちょうだい!」と眼力で訴えてきますが、禁止されているためあげるわけにはいきません。
こちらも「ダメ!」と必死で目力に対抗しますが、檻がなければ勝てないところでした。

● キジ類

鳥好きとしては、動物園の鳥コーナーも見逃せません。
キジにはキンケイとギンケイがおり、こちらは後者。
美しい尾を持っています。


しばらく見つめ合い、さて離れようと動いたら、この鳥がバタバタと羽ばたいて地面に降り、トテトテと私を追いかけてきました。


なんてかわいいんでしょう。やることが玄人はだしです。
引き留めるなんて、愛いやつじゃ!

● レッサーパンダ

レッサー、寝ていました。
ひなたぼっこが気持ちいいのか、かわいい顔をして、すやすや熟睡中。


うわあ、幸せそう~!
これは寝てても大いに許す!!写真を撮りまくりました。

● オスライオン

 先ほど見たのはアフリカライオン。こちらは少し小ぶりなインドライオン。


オスは黙って単体行動。こちらもまた、見事なたてがみでかっこいいですね。

 ● 袋がポスト

ズーラシアを一周して、出口を出たところにグッズショップがありました。
その前には、カンガルーのポストがありました。
カンガルー便は宅配ですが、こちらは郵便専用。


なるほど、投函された手紙をおなかのポケットにしまうんですね。

● オカピアイス

帰りの横浜行バスは、45分後。
歩き疲れているので、座って帰ろうと、順番待ちを始めます。
グッズショップの隣にサーティーワンアイスクリームがあり、閉園時間間近になり、一息つきたいみんなの長蛇の列ができています。
バスを待っている間に食べようと、行列に並びました。


はじめはダブルコーンを頼むつもりでしたが、周りの人たちの話を聞いて「ハッピードール」にすることに。
ズーラシアスペシャル版があると知り、せっかくなのでそれを頼んでみました。


これが注文したアイス。
右がオカピ、左がライオンです。
うーん?ポスターよりもいまいちわからない…。
頼んだフレーバーの色がイマイチでしたね。
紅茶とかチョコとか、もっと茶色っぽい色のアイスにすればよかったかな。
でもおいしくて、ペロリ。セブンティーンアイスにサーティーワンアイスと、アイスを食べまくりました。

45分後には、バスを待つ長蛇の列ができていました。
長々と待った甲斐あって一番目にバスに乗れ、座って帰りました。

● epilogue

20年ぶりに行ったズーラシア。
当時は開園したてで、まだ不便なところもありましたが、そういった点は改善されており、今ではとても周りやすい動物園になっていました。

なにより嬉しかったのは、どの動物も毛並みがつやつやとしており、見るからに健康そうなところ。
解放的な広い敷地内で過ごして、ストレスが少ないからだろうと思います。

そんなのびのびとした動物たちを見て、とても満ち足りたし、癒しになりました。
人は大勢訪れており、レストランやショップに入るとどこも混んでいますが、広大な敷地なので、動物を見る時にはほぼマンツーマン状態で向き合えます。


思い立ったら気軽に行ける野毛山動物園もいいけれど、サバンナやジャングルに実際にいる気分になれるズーラシアでは、日本を離れた非日常感を味わえます。
また近いうちに、元気な動物たちに会いに行こうと思います。
 

20年ぶりのズーラシア 1

2020-02-13 | 神奈川

● prologue

週末になると雨が降っていた10月。
久しぶりに晴れたので、ズーラシアに行ってきました。
正式名称は、よこはま動物園ズーラシア。横浜市営の動物園です。

昔から横浜市にある野毛山動物園は、なんと無料。
これまで何度も存続の危機にさらされましたが、そのたびに、市民に支えられてどっこいがんばっています。

野毛山が基準になっている横浜市民にとって、ズーラシアの入園料(800円)はなんとな~くお高い感じがしますが(恵まれてることですよね)、「生命の共生・自然との調和」をメインテーマにした、総面積約53.3 haの日本最大級の敷地は、十分満足のいく文句なしの動物園になっています。
毎週土曜日は、小・中・高校生が無料というのも嬉しいですね。

● 開園20周年

1999年にオープンしたズーラシアは、今年(2019)で開園20周年。
え~、できてからそんなにたつんですか。

その記念に、今年の年間パスポート購入者には、もれなくオカピのトートバッグがついてきます。


オカピはおしりがチャームポイント

私は、ズーラシアに一度しか行ったことがありません。

オープンしたての頃、「旭区のどこかにある横浜の内陸部」というイメージしか持たずに、カーナビなしの車で向かったら、広大な田畑が広がる土地でさんざん迷ってしまいました。
その時の苦手意識が強くて、それから足が遠のいてしまったのです。

ただ、今年のGWに「神奈中バスの10日間パス」で訪れた里山ガーデンフェスタの会場は、ズーラシアの隣にありました。
バスで行ったら結構楽なんだと、気が付きました。

ズーラシア行のバスは、中山駅や鶴ヶ峰駅から出ていますが、横浜からも走っていることと知りました。
本数は少ないですが、何回も乗り継ぐよりも便利。
(思っていたよりも行きやすそう)と思って、20年ぶりに訪れることにしたのです。

一緒に行くのは、やっぱり開園以来だという友人。
「園内はまだ完成してなくて、いろいろ作ってる途中だったので、もっと後になってから行こうと思ってたら、もう20年経ってたの?」と驚いています。
私たちみたいな人、意外と多かったりして?

 ● アクセスルート

相鉄バスの乗り場は、横浜駅西口の駅前中央バス乗り場のほかに、天理ビルの周囲に2カ所あります。
ズーラシア行きのバス停は、高速バス発着場の方にありました。

本数が少ないためか、バスの時間が近づいてくる頃には、結構な人数の行列になりました。
乗客はみんな、終点のズーラシアまで行くような格好をしています。

● 正門前のトピアリー

40分ほどバスに乗って、正門前に着きました。

 

入り口前で、サントリー「SWEET MEMORIES」のペンギンのようなトピアリーが出迎えてくれました。
動物園にペンギンがいるのかな?


ペンギンって、水族館にも動物園にもいますね。
カワウソも。あの辺りの動物って、ニーズが高いんですね。

● ハロウィン

入り口を入ると、象と小象の像が出迎えてくれました。
月末のハロウィンの仮装をしています。
大きな象は、仮装させるのも大変そう。



● 園内バス

まずは、正門と北門を結ぶ園内バスに乗りました。


(c) ZOORASIA


近づいて見たら、なんかすごいデザインだった―!
「これシマウマ?」「オカピじゃない?」
運転手さんの横には、乗客のベビーカーがたくさん折りたたまれて置かれていました。
結構場所を取るベビーカーですが、バスではたたんで、みんなは座席に座ることで問題解消です。

● アフリカのサバンナ

ズーラシアには、約110種類の動物がおり、珍しい動物もいます。
そんな中、動物園といったら何を連想しますか?
私はライオンやチーター、つまりサバンナの動物たちを思い浮かべます。
バスを降りた北門前には、アフリカのサバンナエリアが広がっていました。

● リカオン

まずは、リカオン!
個人的に親近感がある名前ですが、世界に8000頭くらいしかいない、絶滅危惧種です。

日本では、ズーラシアと富士サファリパークにしかいません。
上野動物園にも多摩動物園にもいないのね~。

 

貴重で希少なリカオンですが、ここには12頭もいます。
日本で初めて自然哺育に成功した群れで、親子や兄弟と言ったファミリーなんだそう。

 

はじめは(どこにいるの?)とキョロキョロ探しましたが、全く見つけられず。
そのうちに、岩のようなものがムクムク動き出し、大きな耳がぴんと立って、顔が出てきました。
耳が大きくてかわいい!
二頭おり、仲良くぴったりとくっついています。
見つけにくい保護カラーは、隠れる場所の少ないサバンナの動物だからでしょうか。

一頭が立ち上がって、こちらの方にやってきましたが、またすぐに元の場所に戻って草の中に寝そべり、姿が見えなくなりました。

ちょっとでも、全身が見られたのでラッキー!
身体はとてもスリムで、動いている音は全くしませんでした。

小ぶりのハイエナっぽいですが、ハイエナはネコ科で、こちらはイヌ科だそうです。

● ケープハイラックス

次にいたのは、ケープハイラックス。
名前のイメージから、カモシカのようなすらりとした動物を想像していたら、どっこい、モルモットのような小動物でした。
かわいい!

 

人間にとっては爽やかな、過ごしやすい日ですが、アフリカで暮らす彼らにとっては寒いのか、岩場の上に身を寄せ合って、じっとひなたぼっこしていました。

● ライオンのあくび

お次は百獣の王、ライオン!
外にいたオスライオンは、ノッシノッシ、というよりもウロウロと、辺りを動き回っていました。

建物の中にはメスライオン。岩の上に寝そべっています。
美しいなあと見とれていると、いきなり大口を開けて、「クワアア・・・!」とあくびをしました。


 

 


(あくび萌え~)と思いながらなおも見ていると、視線に気づいたのか、おもむろに「ん?」とこちらを見ました。

うわー、目が合った!
うーん、やっぱりカッコイイ!
イケメン過ぎてドキドキです。
メスだけど、ライオンキングは君だ!

● キリンの水飲み

すっかりサバンナムードになったところで、お次はキリン!

今年の5月にアミメキリンの子供が生まれたと聞いていたので、お母さんキリンの足元に赤ちゃんがいないかな~と探しましたが、いません。
もしや、このなんかちょっと小ぶりなキリンが、仔キリン…?

子どもといっても、生まれた時にすでに170cmくらいはあるらしいので、あきらかに私たちよりはビッグです。
いくら赤ちゃんでも、しゃがんでかわいがるというわけにはいかないんですね。

一頭のキリンが、水面をじっと見つめていたかと思うと、前脚を追って首を曲げ、水を飲み始めました。
おお~!
なんか興奮します。




キリンが水を飲む姿って、教科書の端に書かれたパラパラ漫画で眺めたくらいで、実際に見たことがありませんでした。
ダイナミック。あれほど大きな身体をぐらつかせず、首を水面の高さに下げるのは、観ていても大変そうです。

広大な敷地に作られたズーラシアでは、動物たちをかなり自然に近い環境で飼育しているため、実際のサバンナにいるような姿を見られます。

● ミーアキャット

ミーアキャットのコーナーには、大きなおばけカボチャがデーンと置かれています。
ハロウィンですからね。


中身がくりぬかれたムード満点のお化けカボチャですが、彼らはもちろんそんなことはお構いなし。
(なんかわかんないけど、おいしいものがある~!!)と、喜び勇んでせっせと食べていました。
カボチャの中に入って、中からむさぼっている子もいました。 

● 間近なチーター

そしてチーターのコーナーへ。
さて、どこにいるのかな?と広場の奥に目を凝らしたら、目の前にいましたよ!

ゴリラなどはヒトに近いので、興味津々でガラスのそばにやってくるのもわかります。
でもこの人慣れしない誇り高き獣が、こんなに近くまで来てくれるもの?

ガラスがなかったら、ナデナデできるのに~。
その前に引っかかれるか、ガブリとかぶりつかれていそうですが。

近くで見ても、毛並がつやつやとしてきれい。
チーターはヒョウのようなドット柄だと思っていたら、しっぽはトラに似たストライプなんですね。ハイブリッドのいいとこ取り!?

間近でチーターを見られて、感激です。

● サイ


サイもいましたよ。
サバンナにいて当たり前の動物だと思っていましたが、密猟の乱獲により、今では絶滅の危険がある動物です。
サイの角が高値で取引されるせいですね。

さらに絶滅寸前の絶滅危惧種、クロサイもいました。
サイって、よく見ると、恐竜の姿かたちに近いなあと思います。
トリケラトプスみたい。でも絶滅しないで~。
ああ、また増えてほしいものです。

● 南国の鳥


きれいな南国の鳥もたくさんいました。みんな羽根を膨らませて、もふもふにふくれています。

アフリカの鳥さんたちは、羽毛をまとっていても、もう寒いんでしょうね。

 

● 部族の家でランチ

お昼時間になりました。園内のところどころにカフェテリアがありますが、大勢の人でどこも満席。
外のベンチもいっぱいで、芝生にピクニックシートを敷いてランチを食べている人たちもたくさんいます。

カフェテリアでお弁当を買い、空いているベンチを探しながら歩いて行くと・・・。

 

アフリカの部族の家を模した中に、自動販売機があるのを見つけました!
ちょっとこれ、シュールすぎない?
でもベンチもあったので、そこで食事にしました。

前に、ケニアのマサイ族の集落を訪ねたことがあります。
家は水牛のフンを塗り固めて作ったと教えられて、息が詰まりかけましたが、乾燥し風化していたので、匂いは気になりませんでした。

ここは、それっぽく作っていますが、模型なのでもちろん匂いません。
食後には、ドリンクの自販機の横で売られているセブンティーンアイスを食べました。
アフリカの部族の家の中でアイスクリームを食べるなんて、現実にはあり得ないことかも。

昼になり、少し日差しが強くなってきたので、大勢の人がここにきては、アイスを買っていきました。
もしかすると、ここは横浜で一番セブンティーンアイスが売れる自販機かもしれません。

その2に続きます。


鎌倉で侯爵邸と流鏑馬を見る index

2020-01-24 | 神奈川
[2019.10.6]
 
◆ 鎌倉 1←旅行記へ
 10月、鎌倉にある侯爵邸を見学しました。
 年に2度の公開のため、大勢の人が集まります。
 静かな公卿の山荘に移り、一息入れました。
  ● prologue ● ガラ空きの小町通り ● 流鏑馬の準備
  ● 旧華頂宮邸 ● 年に2度の内部見学 ● 季節の生け花
  ● 茶室「無為庵」 ● 一条恵観山荘 ● あちこちにカニ
  ● ヤマモモカフェ ● 金蘭の花
 
 八幡宮で、流鏑馬神事を見守ります。
 みなぎる緊張、静と動を走り抜ける馬と射手。
 目の前ですばらしい光景を見ることができました。
  ● 鶴岡八幡宮へ ● 参道封鎖 ● 流鏑馬の流派
  ● 拝殿神事 ● 流鏑馬とは ● 流鏑馬の行われ方
  ● 「射手」の読み方 ● 立ち見のつらさ ● 流鏑馬の声
  ● 危なくないの? ● 神事は3人 ● いったん解除
  ● 射終えた射手たち ● フル堪能 ● 遅いランチ
  ● キャラウェイ● モータープール ● epilogue

 
 

鎌倉で侯爵邸と流鏑馬を見る-2

2020-01-24 | 神奈川

その1からの続きです。

● 鶴岡八幡宮へ

一条恵観山荘を出て、再びバス通り沿いの細い歩行者通路を歩き、八幡宮へ向かいました。
徒歩で30分ちょっとかかります。
バスに乗る人が多い距離ですが、私たちは元気に歩いて行きました。

横浜国大付属小学校の前の道から神社の敷地に入ります。
門には白黒の幕が張られて、中に続く道に馬場が整備されていました。

時間は12時20分。流鏑馬が始まる40分前です。
観る場所を探して、本殿正面で時間になるのを待ちました。
開始10分前には、本殿へと続くすべての参道は閉鎖されました。
閉鎖されることってあるですね!初めて見ました。

その頃になると、辺りは大勢の人でごったがえしていまました。
かつて、元旦の初もうでに来たことがありますが、その時の途方もない激混み状態を思い出します。
私たち一般人は、立って陣取っています。ご招待席もすべて満席。

● 参道封鎖

開始少し前には、参道に縄が貼られて全面閉鎖され、ムシロの覆いを取って馬場にしました。

● 流鏑馬の流派

招待席のところに、小笠原流の特別席がありました。
作法かな?と思ったら、流鏑馬の流派でした。

鶴岡八幡宮で年に2度例大祭で開催される流鏑馬。
4月の鎌倉祭りでは武田流、9月の例大祭では小笠原流。
今回は小笠原流なんですね。

神官が、馬場と見学者たちをお祓いします。
この後、こちら側のお祓いもしていただきました。

● 拝殿神事

さあいよいよ始まるわと思いましたが、そういうわけではありませんでした。

本殿で、神事である流鏑馬を行うという宣誓が述べられます。
射手の装束姿の駐日イタリア大使、ジョルジョ・スタラーチェ氏が、流ちょうな日本語でを奏上していました。

 
拝殿に向かう人々

その様子が、日本語と英語のバイリンガルアナウンスで流れ、馬場で待つ人々のもとにまで届きます。
流鏑馬を英語で言うと、horseback archeryなんですって。
喋っているのは巫女さんでした。
見学者には海外の人も多いんですね。
確かに馬場の向こう側には西洋人のご夫婦、そして私の後ろには、大柄の西洋人男性がいました。

 
馬場へ向かう射手の行列

神殿で参拝を済ませ、馬に乗った射手が次々にやってきます。
当時の装束に身を包み、絵巻物から飛び出てきたよう。

● 流鏑馬とは

さて、流鏑馬(やぶさめ)の説明をします。
流鏑馬とは、疾走する馬に乗りながら、的に矢を射る、日本の伝統的な騎射儀式。
馬を馳せながら矢を射ることから、初めは「矢馳せ馬(やばせうま)」と呼ばれていたのが、「やぶさめ」になったといわれています。

 『吾妻鏡』には源頼朝が西行に流鏑馬の教えを受けて復活させたと記されており、鎌倉時代には武士の嗜みとして、盛んに稽古・実演されました。
執権・北条時宗(元寇を退けたあの人ですよ)の時代までに、鶴岡八幡宮では47回の流鏑馬が納められたとされています。

そういったわけで、ここ鶴岡八幡宮での流鏑馬神事は、かなり大きな意味を持っています。

● 流鏑馬の行われ方

馬を疾走させる直線の道が馬場で、長さは2町(約218メートル)かそれ以上。
進行方向の左手に、間を置いて3つの的が立てられます。
的は方1尺8寸、厚さ1分ほどの檜の板。
馬場から的までの距離は5m前後、的の高さは2m前後。
狩装束を纏った射手は、馬を疾走させ、連続して的に矢を射かけます。

● 「射手」の読み方

ところで、「射手」は『魔弾の射手』のように「しゃしゅ」と読むと思いますが、流鏑馬では「いて」と読むそう。

「射手座の"いて"ね!」と言ったら、射手座の友人は「私は『魔弾の射手』を”まだんのいて”って読んでたよ」と言いました。
いて座あるある?

● 立ち見のつらさ

すべてが整うまでに1時間かかり、実際に流鏑馬が行われる時には、2時過ぎになっていました。
その間ずっと立ちっぱなしなので、脚はかなりだるくなってきています。
しかし、前には馬場、後ろにはびっしりと人垣ができており、もはや離脱はできません。
いよいよ始まりました!馬場の端から、馬が疾走してきます。


砂を蹴散らして疾走する馬

速い!



速すぎてよくわからない間に、初めの一巡が終了。

● 流鏑馬の声

みんな「イーアオ~!!」など大声で雄たけびを上げながら走ってくるので、びっくりしましたが、それもまた作法の一つなんだとか。

流鏑馬を行う際に、射手は声を掛けます。
掛ける声も、決まっているのだそう。
一の的手前・・・「インヨーイ」と短く太く掛ける
二の的手前・・・「インヨーイインヨーイ」と甲声でやや長く掛ける
三の的手前・・・「インヨーイインヨーイインヨーーイ」と甲を破って高く長く掛ける。
略式的には「ヤアオ」「ヤーアアオ」「アラアラアラアラーーッ」などと掛けるそうです。

● 危なくないの?

馬場の両側に観客はいます。
皆さん訓練を積んだ優れた射手のため、的に当たる成功率は高く、外しても惜しいレベル。
間違っても、人に当たることはありません。
当たったとしたら、もはや、故意的な事件のにおいです。

● 神事は3人

馬は全部で6頭いるのに、3人だけでいったん終了しました。
え、どうして?ほかのお馬さんは?

流鏑馬神事として行われるのは、3人と決まっているそう。
それにのっとり、3名の射手は鎌倉時代の狩装束姿、18名ほどいたその後の射手は、江戸時代の軽装束姿と、着ている衣装の時代も異なっていました。
細かい決まりがあるのでしょうね。

● いったん解除

流鏑馬は3回に分かれて行われます。
1クールが終了した時に、短い休憩時間があり、参道が通れるようになりました。
この行事があるとは知らずに来た参拝客も大勢いるでしょうから、あまり閉鎖しておけないのでしょう。
それでも、またすぐに閉鎖になり、さらに神事は続きました。

TVで見ることはありましたが、実際に見ると、馬の速さはまちまちだと気がつきました。
割とゆっくり目の人から、激走していく人まで。
速く走る人は、腕に自信があるんでしょうね。

爆走していく馬は、馬場の砂を蹴散らしていくため、通った後、辺りはモウモウとします。
まさに砂かぶり席。相撲以外にもあったとは。


外国の射手もいました。「ジャン・ドナデュー射手」とアナウンスされていました。
あれ『のだめカンタービレ』に出てくる人?聞き間違っちゃったかも?


まさに、矢のような速さ

(動画)2019.10.6 鎌倉鶴岡八幡宮での流鏑馬-1

(動画)2019.10.6 鎌倉鶴岡八幡宮での流鏑馬-2


● 射終えた射手たち

射終えて馬場末から馬場元に戻る射手と馬たち。
馬場の両側から惜しみない拍手が注がれます。

 
射手は本殿前で一礼します


● フル堪能

全てが終了したのは3時でした。
もう脚がくたくたですが、少しずつ見学者が減っていったため、最初は前から3列目だったのが、終盤には最前列になり、かぶりつきで見ることができました。 

ローカルニュースなどでは、上手な人の映像を流すので、結構な頻度で的に当たらないということも、実際に見てわかりました。
それでもすごいことですが。

 友は「やぶさめは知っていたけど、流鏑馬って字は読めなかったので、一人で来てたら表示を見てもわからずスルーしてたと思うわ」と喜んでいます。よかった。

● 遅いランチ

しかし、おなかが空きました。
大勢の人の波の中、ゆっくりと若宮大路を歩いて、キャラウェイに向かいます。

 

ランチタイムを過ぎた変な時間でしたが、それでも外で待っている人がいます。
順番を待って中に通されました。

女性からの人気一番というチーズカレーを注文。
周りの人が食べているご飯の量にびっくりして、ライスは少なめをチョイス。
それでもけっこう盛ってもらいました。大盤振る舞いが人気のお店です。

ルーをライスの上によそった段階で、濃厚な粘りを感じて、期待感が高まります。
うん、おいしい!チーズ入りカレーって、食べるの初めてかも。
とろっとろチーズでカレーのコクが深まって、う~ん、止まらない~!
これは通えるおいしさです。

● キャラウェイ

 (店名のキャラウェイって何だろう?)と気になっていたら、帰りのレジのところでわかりました。
ヒメウイキョウ(姫茴香)というセリ科の香辛料だそうです。
答えがわかって頭がスッキリ~。数粒噛んだら、お口がスッキリ~。
ニッキのような味でした。

次に、友人は白玉の茶房でデザートを食べたかったようですが、ラストオーダー時間の4時を過ぎていたため、あきらめました。

● モータープール

駅に向かう途中で、ホテルニューカマクラの前を通ります。
「ここは、映画のロケ地にもなったんだよ」
「えー、観てみたい」
(V6の岡田くん主演の『おと・な・り』(2009)という映画でした)

ホテルの前の駐車場には、「MOTOR POOL」と書かれています。
「プールっていうのにプールじゃない」とつぶやいたら、友人は
「えっ、何言ってるの?」とあきれ顔。
「モータープールって、車停めるとこやん!」
そう、友人は関西ルーツなのでした。

関西では、駐車場はモータープールと書かれると聞いて、ビックリの私。
通りに「P」の標識が出ているのを見て、
「ほら、Pってプールじゃない!」と自信満々の友。
「パーキングでしょ!」と食い下がる私。
「あ、そうか、気づかんかった」

私が知る限り、関東でここ以外では、モータープールの表示は見ないですね。
思わぬところで、関東と関西の違いを知りました。

満足感いっぱいだし、脚がくたびれていので、薄暗くなった6時近くに帰途につきました。

● epilogue

この日のメインは旧華頂宮邸の見学で、合わせて一条恵観山荘も見学しましたが、思わぬ偶然から流鏑馬を見ることができて、とてもラッキーでした。
ずっと生で観てみたかったのです。
帰宅しても、興奮冷めやらずにポーッとしていました。

流鏑馬神事で射手によって射抜かれた板は「的中的板」といって、家運隆昌・商売繁盛の縁起ものとされます。
若宮大路や小町通りのお店に寄ると、店内に的中的板が飾られていることがあります。
これまでその板を見かけて、どんなものかお店の人に教えてもらったりしていたので、(これなのね)と実際に分かったのも、また嬉しいことでした。

普段は観られないものを、この目にしっかりと焼きつけられた一日でした。

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鎌倉で侯爵邸と流鏑馬を見る-1

2020-01-23 | 神奈川

● prologue

歴史的な寺社が立ち並ぶ古都鎌倉には、由緒ある洋館も残されています。
竹寺の奥にある旧華頂宮邸の前を通るたびに、(中を見学したいな)と思っていました。
いつも門は締めきっており、公開されるのは春と秋の年2回のみ。
(まあ、いずれ)と思いながら何年も過ぎていましたが、目下鎌倉にハマっている友人が「行こう!」とグイグイ計画してくれたので、今回晴れて行くことになりました。

● ガラ空きの小町通り

友と横浜駅で待ち合わせて、鎌倉駅に9時に降り立ちました。
私が訪れる頃はたいてい10時過ぎていますが、友の鎌倉愛に圧されて、今回は少し早め。

 
ここ・・・どこ?


小町通はとっても空いていました。
ここはいつも激込みで、人の流れにのらないと前に進めないほどごった返しているのに、あまりに人がいないため、逆に怖くなります。
「こんなにがらんとした小町通、見たことない!今日はどうしたんだろう?」

すると友は
「私が来る時間帯は、いつもこうだから」と言いました。
早くから鎌倉観光を始めているのね。
まだ通りのお店が開店していないので、通りが広く見えました。

● 流鏑馬の準備

鶴岡八幡宮の入り口鳥居の下に「流鏑馬 一時」と書かれていました。
えっ、今日流鏑馬をやるの?

毎年春と秋に行われますが、秋は9月中旬だったはず。
おや?終わったんじゃなかったかしら?
でも、堂々と掲示されているので、この日も開催されるんでしょう。

確認したところ、どうやら今回は、八幡宮の「槐(えんじゅ)の会」に関する行事として開催されるようでした。

 

本殿を東西に横切る直線の道に、馬場も整備されています。
周りの踏み固められた砂道よりもやわらかい砂。
ここを馬が駆け抜けるのね。

 

的も設置されていました。
馬場からまでの距離は5mほど、的の高さは2mほど
近くから見ると、的って小さいんだなと思います。

着々と作り上げられていく様子を、立ち止まってしばらく眺めましたが、今回の目的は、旧華頂宮邸
流鏑馬は午後に行われるとのことですし、まずはそちらに向かうことにします。

 

舞殿の周囲にはテントが張られ、大勢の人が着席していました。
槐の会の方々でしょう。これから式が行われるようです。

八幡宮の敷地を抜けて、浄明寺方面へ、バス通りを歩いて行きます。
昔ながらのこの辺りの道は狭くて、一列にならないと反対から来る人とすれ違えません。

● 旧華頂宮邸

杉本寺を過ぎて、「竹の寺」の報国寺の前の道をさらに奥に進んだところに、目指す旧華頂宮邸(きゅうかちょうのみやてい)がありました。

昭和4年に華頂博信侯爵邸として建てられたもので、現在は鎌倉市が所有。市の景観重要建築物、国の登録有形文化財(建造物)に指定され「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。

屋根は銅板ぶき、外壁は木骨モルタル塗り。敷地面積は約4500平方メートルで、建物の延べ床面積は約580平方メートル。

 
正面は人で混んでいたため、庭から見たお屋敷

開場時間の10:00ピッタリに到着。待ち構えていた人たちの、長い行列ができています。
並んでいる人たちめいめいが募金箱に募金しました。
これからも、建物保存に役立てて下さい。

● 年に2度の内部見学

混んでいるためか、拝観ルートが決まっており、コースアウトはできません。
また見たい部屋があったら、戻らずにいったん建物の外に出て、再び順を追っていくことになります。

内部は、横浜の洋館よりも小ぢんまりとしている印象。
(横浜の洋館は、外国人の邸宅だったので、大きめなのかもしれません)
洋室のほかに和室もあり、さらに洋室に畳を入れた和洋折衷部屋がありました。



ランプで照らされる、赤い絨毯敷きの階段。
江戸川乱歩の舞台になりそうな雰囲気たっぷりです。

● 季節の生け花

内部公開に合わせて、近所の生け花会の人たちの作品が展示されており、どの部屋にもきれいな花が飾られていました。


一階はカフェになっており、コーヒーのいい香りが漂っていました。
洋館の裏のフランス式庭園
には、秋バラが咲いていました。
春の公開日には、もっとたくさん咲いていることでしょう。

● 茶室「無為庵」

庭園の奥には、茶室「無為庵」がありました。
昭和初期以前に造られ、東京・上大崎から移築されたもの。


小さなにじり口から中をのぞくと…


この小部屋がありました


ふすまと畳のシンメトリーな美しさ


母屋は洋館ですが、こちらは完全に和の世界。
にじり口から中をのぞくと、さりげなく花が飾られていました。

● 一条恵観山荘

屋敷の見学を終えて、再び竹寺の前を通ってバス通りに出ます。
友人のリクエストで、そう遠くない場所にある、一条恵観山荘(いちじょう えかん さんそう)に行きました。

一条恵観山荘は、後陽成天皇の第九皇子で、摂政・関白を務めた一条恵観が建てた別荘。
約370年前の江戸時代初期に建てられ、京都の西賀茂から移築された、国指定重要文化財の歴史的建造物です。


桂離宮を建てたのは恵観の叔父の八条宮智仁親王、修学院離宮は恵観の兄の後水尾天皇。
いい建築物を残した皇族ファミリーだったんですね。

 

ゆったりとした枯山水庭園。
人もまばらで、風景に溶け込んでいます。
一昨年から一般公開を始めたという、まだ新しいスポットです。


● あちこちにカニ

つくばいには、澄んだ水が張られていました。
(中にカニがいる!)と、脅かさないようにゆっくりのぞき込んだら、置き物でした。
リアルで、いまにも動き出しそう。

別のつくばいにも、カニ。
井戸の上にも、カニ。
なぜにこんなに? 宮さまはカニ好きだったのかしら?


「出口に“カニは何匹いたでしょう?”とかクイズがあったりして」と友人が言うので、途中から数え出しました。

5匹は確認済みです。当たっているかな?


敷地内を流れる滑川のほとりで一休み。
先ほどの旧華頂宮邸は大勢の見学客で押すな押すな状態だったので、ここでのんびりできました。


● ヤマモモカフェ

身体が冷えてきたので、敷地内の甘味処に入りました。
名前は、かふぇ楊梅亭。「やまももてい」と読むそうです。
ヤマモモの漢字は山桃じゃない?と思いましたが、漢名が楊梅なんだとか。

 


ここで、抹茶と和菓子のセットをいただきます。
秋らしく、柿を模した和菓子が出てきました。

小さい秋、見つけた。


● 金蘭の花

ここには、絶滅危惧種の金蘭という花があるとのこと。
帰りしなに、係の人に聞くと、入口にあると教えてくれました。
春に咲く花で、今は葉っぱのみだとのこと。

3本ほどありました。

竹のそばに咲く植物で、なにもしないでいたのに、種が飛んできたのか、根付いて花を咲かせたのだそう。
分けてほしいという人がいたものの、うまく根付かなかったそうで、なかなか育てるのが難しい花なのだとのことです。
それでレアなんでしょうね。
春になったら、また見に来たいなあ。


キンラン

一条恵観山荘と旧華頂宮邸とは、江戸時代初期と昭和初期とで造営時期が300年ほど違いますが、どちらも宮様が建てたもの。
たまたまでしたが、たて続けにロイヤルでエレガントなお屋敷見学ができました。

その2に続きます。

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