風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

2019秋の南紀・徳島・滋賀巡り 1-2

2020-02-19 | 近畿(奈良・和歌山)

1の1からの続きです。

● イルカのショー

じっくりパンダファミリーを見たあと、ブリーディングセンター近くの「ビッグオーシャン」に移動しました。
ここでイルカやアシカのショーが見られるので、お弁当を食べながら開始を待ちます。

始まりました!イルカがたくさん泳いでいます。
すごい数いるんですね。指を折って数えていたのに、それだけでは足りません。
全部で11、12頭いました。調教師さんも7人います。
これほど大勢の大編成を見るのは初めてです。


イルカの輪くぐり!


いっせいにドルフィンジャンプ!


尻尾でボールをキック!


僕たち、頑張りました~!

ダイナミックで大興奮!
私が子供の頃に一緒に観たきりだという母は、久~しぶりのイルカショーに、とっても感激しています。
1年ぶりくらいに見る私も、やっぱり感激~!

● アニマルランド

続いて「アニマルランド」に移動し、動物たちのショーを見ました。
背後でバサバサと羽ばたく音が聞こえると、ワシが観客の頭上すれすれを飛んでいきました。


愛嬌たっぷりのアシカ

ヤギが、水際の高い場所を、トコトコ難なく歩いていきました。
人ならぐらついて水中に落ちてしまいそう。思わぬバランス感覚を見て、会場は沸き返ります。


トコトコ歩くヤギ

● 歩くカピバラ

芸達者な動物たちがいろいろと登場するところに、カピバラがやってきましたが、なんの芸もせず、舞台の上手からのっそり下手に去っていきました。
今のは何だったんだろう…友情出演かな?

パンダは笹の好みにうるさい動物。手当たり次第食べているように見えても、実は細かくより分けています。
パンダが残した大量の笹を、ここアドベンチャーワールドではカビパラが食べているそう。
ありがとう! わがままなパンダたちのせいで、故郷から遠く離れたアジアの植物を食べさせられるなんてね。
まあ、本人たちはまったく気にしていないんでしょうけど。

ショーが終わると、登場した動物たちと一緒に写真撮影タイム。
子どもたちは、お目当ての動物のところへわっと向かっていきます。
小ぶりのペンギンも、慣れた様子。
カラフルなオウムもいました。 

● パンダゴーランド

プレイゾーンにあるメリーゴーランド。
お馬さんが周っている中に、パンダがいました!
ほかにはユキヒョウもいましたよ。
ちなみにジェットコースターもパンダでした。
その名も「パンダフルコースター」!

どこもかしこもパンダづくし。
来た人はみんな、その日の夜はパンダの夢を見そうですね。

● ケニア号

そうだ、アドベンチャーワールドで生まれたばかりの、アミメキリンの赤ちゃんを見に行こう!
一番奥の「サファリワールド」に向かおうと、敷地内を一周するケニア号に乗り込みました。
列車の車両を連結したような形のケニア号。
オムニバスやウエスタンリバー鉄道といったディズニーランド内の乗り物のようです。


● 草食動物エリア

ケニア号はゆっくりと進みます。
はじめは草食動物のエリア。
キリンのいる場所に差し掛かったので、「ベイビーはどこ?」とキリンのように首を伸ばして探しましたが、赤ちゃんは見つけられませんでした。
少し肌寒い日なので、中に入っていたのかなと思いましたが、まだ公開されていなかったと後で知りました。なんだ~。


キリンとホテルと観覧車

次々にいろいろな動物を見られます。
いつも通るケニア号がゆっくりと横を通っても、動物たちは驚きません。
のびのびした姿を楽しめます。


エミュー


アカカンガルー 

● 肉食動物エリア

草食動物を見てから、肉食動物のエリアへと移動。
弱肉強食はサバンナの掟。(大丈夫なの?)と草食動物たちの命が心配になります。
草食動物と肉食動物のエリアは、二重の堅固な入口で仕切られており、動物が移動することはないそうです。


ホワイトタイガーを後ろから

草むらに横たわっているのは、ホワイトタイガーやユキヒョウ、そしてライオン。
いよいよサファリカーに乗っている気分になってきました。

● 熊が車に接近中

危ない! 熊が車を襲おうとしてる!
と思いましたが、車も熊も静かでほとんど動きません。
どういうシチュエーションなの?


息を飲んで、なおも見ていると、ドライバーが窓から手を出しました。
それを見て、熊は頭を動かしました。
餌を投げてもらい、それを上手に口でキャッチしていたんですね~。
おやつタイムだったみたい。

そう思って見直すると、カワイイくまさんに思えてきました。
熊の餌やりなんて、すごい体験だわ。今度、私もやってみたーい!

ふたたび二重構造の出口を抜けて、サファリ号は元の場所に戻りました。
サファリワールド、見がいがありました。

サファリ号を降りたときには、雨が降っていましたが、敷地内には屋根のあるところが多いので、すぐに軒下に駆け込み、さほど気になりません。

● ふたたびパンダ

また、パンダのブリーディングセンターへ。
またもや永明の部屋の前を通りました。

結浜は、あいかわらず壁のそばに行っては、「餌をちょうだい~」アピールをしています。
見ていると、すきまからサッとフルーツなどが出されていました。

あっ、結浜の足元のマンホールにも、パンダの絵が描かれてるー!
外にはママの良浜がいました。

● ラッコの餌やり

16時になり、ペンギン王国にラッコの餌やりを見にいきます。

「ラッコ=貝」のイメージが強いため、貝をおなかの上に置いた石でコンコン割るのかと思ったら、違いました。

飼育員さんが、バケツに入ったイカの切り身をガラスに投げると、それをラッコが撮って食べます。
壁の高い場所に張り付いたイカを、水中からジャンプして伸びあがって取ると、ガラス越しに見ている私たちの目の前に、ラッコのフサフサしたおなかが!

飼育員さんは、私たちに見せてくれるために、わざわざ人垣のできている場所めがけてイカを投げてくれます。


ラッコと飼育員さん

(思ったより大きいのね)(手を使って食べて、かわいいなあ)
と思いながら、飼育員さんの解説に耳を傾けると、
「ラッコは、日本の水族館に8頭しかいません」と言っていました。

えっ、聞き間違いじゃない? ラッコって、そんなに稀少動物だったの?
年々数が減っている絶滅危惧種だそうです。なんと、知らなかったわ。


息の合った名コンビ 

飼育員のサインを読んで、別れ際にこちらにバイバイしてくれたのが、とってもキュートでした。

● 絶滅危惧種

ここアドベンチャーワールドで見られるパンダは6頭。
対して、日本中で見られるラッコは8頭。
そっちの方が希少じゃない!

(これまでラッコを観たのって、どこだろう?)と考えました。
現在、ラッコのいる国内水族館は、この8館です。
  • 【北陸】新潟市水族館マリンピア日本海
  • 【北陸】のとじま水族館
  • 【東海】鳥羽水族館
  • 【関西】神戸市立須磨海浜水族園
  • 【関西】アドベンチャーワールド
  • 【九州】マリンワールド海の中道
  • 【関東】アクアワールド茨城県大洗水族館
  • 【関西】海遊館
かつてラッコがいたマリンピア松島水族館は、震災で閉館してしまいました。
関東唯一のアクアワールドには、「海のこどもの国大洗水族館」という名前だった頃に行っています。
あとはカナダのバンクーバー水族館でラッコを見たことがあります。
でも、そのくらいかもしれません。

水族館に行ったら会える動物だと思っていましたが、全然違ったんですね。
海外から輸入できず、国内での繁殖がうまくいかないのが原因だとか。
う~ん、心配だわ。ラッコのことはこれから気にしていこうと思います。

● パンダラブ再び

雨はまだ降っているため、建物から建物へと伝って、再びパンダラブに行きました。
外には桜浜とチェンジして、桃浜がいました。
うーんかわいい。

彩浜も遊び中。くるくると目が離せません。
なにをしてもかわゆい~!身体がやわらかーい!
子どもなのに、さっきから眠らずにずっと起きています。
上野のシャンシャンは、たいてい寝ているのに!何が違うんでしょう?

こちらは桜浜。起きているのかな?と思いきや、コテンと寝ていました。

● パンダグッズだらけ

そろそろ帰りの時間が近づいてきたので、お買い物をしようとグッズ売場へ。
お店に入る前に、びっくりして立ち止まりました。
ショウウィンドウや部屋の中、見える限り全てがパンダグッズ!
埋もれる~。こんなにたくさんのパンダグッズ、見たことないわ!


買い物を済ませて、出口へ向かうと、パンダの帽子をかぶったスタッフがいました。
先ほど、ショーの前に流れたビデオで、「パンダ帽スタッフに"ハッピーパンダ!"と言ったらシールをあげるよ」と言っていたことを思い出して、パンダシールをもらいました。ラッキー!

予定通りの帰りのバスに乗車。
大満足のアドベンチャーワールドでした。
4時間滞在しましたが、聞きしに勝る広さで、全部はとても回れずじまい。
そういえば、東京に住んでいながらここの年間パスを持っており、年に3回は飛行機で訪れるという人に会ったことあったなあ。
気持ちは分かります。ここの広々とした環境を見たら、また来たくなりますもの。

入園料はなかなかハイプライスですが、動物たちの毛並みの良さを見ると、環境がきちんと整備されているとわかるので、納得のお値段です。

● 白浜の駅弁

駅の売店をのぞいたら、夕方ということもあり、お弁当はもう少ししか残っていませんでした。
前に食べたことがあるパンダ弁当は、あと1個のみ!

「このお弁当を買って、電車で食べていきましょうよ」と母。
「私は紀州てまり弁当にするわ」

丸い器に入った、紀州てまり弁当。下の五目ごはんが見えないくらい、中身がぎっしり!

パンダべんとうも負けていません。もちろんパンダは入っていません。
サブタイトルは「紀州うめどりの唐揚げ丼」 。おいしそうですね。
紀州といったら梅。南高梅の高校を見て、梅干しが食べたくなっていたところでした。

ご飯の上には、鶏そぼろが載っています。さらに、ご飯の間には、ゆかりが挟んであり、丁寧に作られているなあと感じます。
名前から、子供向けと思われるなかれ。
大人が食べても充分満足度が高いパンダべんとうです!

● 帰りのくろしお

帰りの特急くろしおは、とても空いていました。
指定席でなくてもよかったくらいガラッガラです。一車両に5,6人しかいません。

海沿いの辺りは真っ暗でしたが、大阪に近づくにつれ、少しずつ明かりが増えてきました。
アベノハルカスや通天閣も夜空にこうこうと輝いています。

新大阪駅に着き、ロッカーから荷物を取り出し、地図を見ながらホテルのシャトルバス乗り場へ。
金曜日の夜8時頃だったためか、駅の構内は殺人的に混んでいました。

● 駅ちかホテル

今回宿泊するのは、新大阪駅そばのホテルガーデンパレス。
12階の部屋に3泊します。
荷物を置いて移動できるのって楽でいいですよね。

部屋もまずまず。お風呂が長方形でなく、真ん中が広がったオーバル系なのが気に入りました。
パンダ体型のぽっちゃりな人でも問題なし。
さっそくお湯を沸かして、スマホを充電して。

一息ついた母は「スマホのアラームの設定法を教えて」「血圧計、重いから持ってこなかったので、血圧を測定できるアプリがないか調べて」「どうやったらビデオじゃなくてテレビ番組を見られるの?」「なんかこの部屋、乾燥してない?」と、怒涛の質問責め。
「ちょっと待って、加湿器つけて、まず順番にね」

白浜駅の記念スタンプと、アドベンチャーワールドからのパンダグッズ。

買ってきた和歌山みかんを二人で食べました。
「今日はすべてうまくことが運んだ、いい日だったわね」と母。
旅の1日目は、充電のアクシデント以外は、まずまず予定通りにいきました。
2日目に続きます。



2019秋の南紀・徳島・滋賀巡り 1-1

2020-02-18 | 近畿(奈良・和歌山)

● prologue

毎年恒例の、秋の母娘旅行。
たいてい京都に行きますが、ここ最近の外国人旅行客のヒートアップぶりには、ちょっと閉口気味。
去年、「アドベンチャーワールド」に仔パンダの彩浜が生まれたので、母に行きたいと言われたものの、旅程を組むのが難しかったので、やめました。
すると、今年もまたリクエストを受けました。
やっぱり行きたいのね~。
一年越しの希望なので、行かないわけにはいきません。
彩浜も、どんどん大きくなっちゃうし。

ほかに、「大塚国際美術館」も行きたいとのこと。
さらに、以前参加した「琵琶湖一周クルーズツアー」にまた参加したいとも。
今回は京都ではなく、趣向を変えることにしました。

● 陸路で南紀へ

今回のプランニングには、悩まされました。
アドベンチャーワールドは和歌山県、大塚国際美術館は徳島県、琵琶湖は滋賀県と離れているため、かなり移動することになります。
さらにアドベンチャーワールドは、紀伊半島の南端近くの南紀白浜にあります。
「じゃあ、東京から白浜行きの飛行機に乗ればいいじゃない」と思いますよね。
しかし母は、飛行機に乗らないポリシー。いくらなだめすかしても,頑として聞き入れません。
そんなわけで、延々陸路で行く必要があります。
名古屋→三重経由ルートをとるか、大阪→和歌山駅経由ルートをとるか。

大阪から白浜まで「特急くろしお」に乗ろうと思います。
でないと、広大な紀伊半島の南に行くまでに、すごく時間がかかってしまうのです。
くろしおは新大阪を通るので、新幹線を降りてすぐに乗り換えられるし。
ということで、新大阪経由で白浜に向かうことにしました。

● 白浜→鳴門?

お次はアドベンチャーワールドから大塚国際美術館白浜へのルート。
白浜から在来線を乗り継いで、和歌山港からフェリーに乗り、鳴門経由で美術館に行こうと思いましたが、どれも本数が少ないため、移動だけで1日かかることが判明。

場所から場所への移動は移動距離の無駄がありませんが、待ち時間が長ければなにもできずに一日が終わってしまいます。
アドベンにも大塚にも、大阪から行く便があることがわかりました。
そこで、今回は大阪を拠点にして、放射状的に動くことにします。

勝手知ったる京都をあちこち巡る例年とは違い、今回は慣れない場所から場所に大きく移動することになります。
しかも、母は心臓が弱く、走ったり階段を使うことは極力避けないと、すぐに調子が悪くなってしまいます。
つい旅の予定を詰めすぎてしまう私ですが、そこは母ファーストで考えなくてはなりません。

● 出発

直前まで様々なことが気になり、寝不足のまま当日5時半に起床。
新横浜までバスで向かいます。6時半くらいなのに、乗客は多く、バスの座席はほとんど埋まっていました。みんな早いのね。

新幹線のチケットを買ったとき、行きの便の二人掛け座席は、一番はじの車両しかないと言われました。
新大阪駅に着いてから、新幹線から特急くろしおへ乗り換える時間は15分しかありません。
「間に合うでしょうか?」「大丈夫ですよ」
母と一緒なので、急ぐのはご法度ですが、できることなら、新大阪駅のロッカーに荷物を入れたいのです。

● 悩ましいロッカー問題

新大阪に新幹線が到着するのは22番ホーム。そこから特急くろしおの3番ホームに移動しなくてはいけません。
22番から3番に? それだけで時間がかかってしまいそう。

第1候補は、新大阪駅内のロッカー。
大きな駅なので何カ所もありますが、私たちが到着する10時には、全て埋まっている可能性があります。
この時期の京都駅だと、有人の荷物預り所も含めて、9時には全滅です。

第2候補は、白浜駅のロッカー。数があまり多くないため、可能性はわかりません。
第3候補はアドベン前のロッカー。さすがにここはたくさんあるでしょう。
ただ、そこまで荷物全部を持ち運ぶのはちょっと大変。
なるべく早めに預けて、身軽になりたいところです。

新大阪での乗り継ぎを少しでも楽にしようと、新横浜駅のみどりの窓口に行き、別の車両にキャンセル席が出ていないか聞きましたが、満席とのこと。
結局、予定通りに一番端の16号車に乗りました。

7時半頃に出発。始発の東京から、すでに結構な人が乗っています。
早起きしたのですぐにでも寝たいのですが、母がお弁当を食べ始めたので、モウロウとした頭で一緒に食べてから、寝落ちしました。

外はどんよりと曇っています。この日は広範囲で雨が降るという予報。
雨が降りだしたかと思えば、また止んだりしています。
そんな不安定な天候なので、富士山は見えませんでした。思えばもう長いこと、車窓からの富士山を見られていません。

● 新大阪乗り換え

新幹線は京都を過ぎ、新大阪に着きました。さあ、ここからが正念場。
ホームを降りて、在来線乗り換えの改札を通ります。それまでほんの数分。
そこに、3番線ホームに下るエスカレーターがありました。
おや、こんなに近いの?それならもしかしたらロッカー探せるんじゃない?
ちょうど横に、案内の人が立っていたので、場所を教えてもらいました。
普通サイズと大サイズがあり、大はまだそこそこ使えましたが、普通サイズのロッカーは一つしか残っていませんでした。
そこに入れます。ラッキー!

初めてロッカー料金をICカードで払いました。
鍵を持ち歩く必要がなくて便利!

そこまでやっても、まだ7分ほど余っていました。
すごいわ!身軽になって、ハッピーな私たち。
難関をクリアできた気分で、晴れ晴れと「くろしお」を待ちます。

● 特急くろしお

すると、楽しい電車がやってきました。
車両ごとに動物たちの写真がダイナミックにプリントされています。
もちろん、パンダのところを探しましたよ。

● パンダトレイン

特急くろしおの何台かが、パンダ列車になっています。
まさにこれがそれ。見損ねましたが、先頭車両がパンダなんですよね。
中に入ると、座席の背もたれ部分もパンダ。気分が上がります。

乗客は、意外にもスーツ姿の人が多く乗っていました。
パンダ電車にまじめな顔の背広のおじさんたちが座っている様子は、なかなかシュール。
平日ですから、皆さんお仕事関係なんでしょう。

上の画像は、白浜駅で撮ったもの。
新大阪駅のホームには、この表示は見られず、特急 「はるか」の停車表示だけ。
数年前に訪れた和歌山駅では、駅員たち総出で改札前にスタンバイして、くろしおの到着を大歓迎していたのに。
駅によって、温度差があるのかしら?

津波の注意書きもパンダ。
そういえばパンダって泳げるのかなあ?
調べてみました。上手に泳げるそうですよ。


JR西日本

アベノハルカスをまだ見たことがないと言う母に、天王寺駅を通った辺りで教えてあげます。
母を窓際に座らせているため、通路側の席からでは駅の隣にそびえる高層ビルの写真は撮れませんでした。

● 湯浅駅

大阪から和歌山に抜けると、一気にビルが減り、のどかな雰囲気に。
海南駅を通りました。竜宮城っぽい言葉のイメージ。

湯浅は、お醤油の発祥の地だそうです。
醤油と言ったら、千葉の野田と小豆島しかイメージがありませんでした。
ここで生まれて、広まっていったんですね。

「ふるさとに税を払って恩返し」との標語がかかっていました。
う、うん、たしかに。

● 御坊駅

「次はごぼうえき~」とアナウンスが入ったので、畑の黒くて細長い野菜を思い出したら、「御坊」と書くそうです。
高名なお坊さんがいたのでしょうか。

御坊駅から紀伊田辺に向かう途中、ようやく海岸が見えてきました。
電車は海のすぐ横を走っていきます。

● 南部高校

南部(みなべ)駅のすぐそばにあったのは、和歌山県立南部高等学校。
最高級品ブランドとして知られる南高梅(なんこううめ) の品種を研究した高校です。

同じ南高(なんこう) という呼び名の学校を出た私としては、南高梅を見るたびに、うれしくなります。

● 紀州田辺駅

紀州田辺駅に着きました。
こちら側には駅員さんが人待ち顔、いえ電車待ち顔で立っていました。

反対側には、こののぼり。
ちょうど11/22-24の間、田辺・弁慶映画祭が開催されるそうです。
ここ田辺市は武蔵坊弁慶の出生地と伝えられる場所。
前に「べんけいくん」の着ぐるみ姿になって、東京駅で田辺市のプロモーションしたことがあります。なかなかスペシャルな体験でした。

道成寺駅も通ります。
「女が聞いても、清姫ってこわいよね~」
「でも道成寺はおいしいよね」
「それは道明寺でしょ」
などと話しながら、白浜に着いた時には、もう13時近くになっていました。

● 南紀白浜駅

終点の白浜駅に着きました。
くろしおの先頭車両まで行って、パチリ。
駅を降りたら、もうそこはパンダ王国になっています。
私は数年前に来たことがあるので、まだ落ち着いていますが、どこを見てもパンダだらけの駅周辺を初めて見る母は、大興奮です。

改札がこんなことに・・・。パンダの大渋滞!

● バスもパンダ

駅からバスに乗り換えて、いよいよアドベンに向かいます。


電車に乗っていた乗客数に比べて、駅周辺に見える人の数がが少ない気がしますが、広い駐車場にどっさり車が停まっているので、人が点在しているのでしょう。

● アドベンチャーワールド


アドベンチャーワールドの入口に着きました。
ディズニーランドよね?と思うくらい、大きなエントランスです。

入ってすぐに、巨大で華やかなモールになっていて、やっぱり夢の国のよう。
右も左もわからないため、地図を見ながらでないと歩けませんが、まずは今回の目的、パンダファミリーに会いに向かいましょう。

● パンダラブ

ここには6頭のパンダファミリーがいます。
といっても全部が同じ場所にいるのではありません。
子パンダたちはパンダラブエリアに、大人パンダはブリーディングセンターに分かれています。

さっそくいました!外に。5年前に生まれた双子の桜浜です。
こちらに背を向けて、一新に笹を食べています。シャイなのかしら。
ぽよんとした後ろ姿も、愛くるしいです。

パンダが起きて活動しているを見て、とてもうれしくなります。
上野動物園には、子パンダシャンシャン見たさにせっせと通いましたが、長い行列に並んでようやく見られても、結構な割合で寝てばかりいるからです。

● 子パンダ彩浜

1歳3か月の彩浜もいました。わあ、動いてる~!

ゴロゴロしてる~!

笹をくわえて遊んでいます。かわいーい💛
このくらいの子パンダは、もう何をやってもかわいくてたまりません。

さらにここは上野動物園のようにガラスで遮られていないため、光の反射はありません。
同じ空気を感じて、直に見られるのがいい!

彩浜の隣のブースには、桜浜の双子の桃浜がいました。
こちらはすやすやお昼寝中です。

また外に出ると、食事を終えたさきほどの桜浜がすぐ近くまでやってきて、目の前でお昼寝タイムに入るところでした。


大きいですね。こんなに間近でパンダを見れるなんて!
手を伸ばしたら、もうちょっとで触れれそうなくらいです。

大感激でしびれて、なかなかその場から動けません。
でも、また見に来ることにして、移動します。

● 充電の悲劇

ここで悲劇が発生。私のスマホの充電が20%切ってしまいました。
嘘でしょ~~、よりによってこんな時に。どうしてそんなに早く?
どうやらBluetooth設定にしていたのと、興奮して取りまくったせいのようです。
この肝心なときに。やらかしてしまいました。
母のスマホを借りて撮影することに。

馬を見て、ゾウを見て、ペンギンのお散歩を見て。
てくてく歩いてブリーディングセンターへ。

● ブリーディングセンター

ここにはパンダのパパ・ママと、3年前に生まれた結浜がいます。
このパンダ重し、かわいいですね。

結浜は、何やら活発に動いています。ガラス越しに、もっと近くに見えます。

どうしたのかなー?と思ったら、飼育員さんに餌のおねだりをしていました。

良浜(らうひん)ママは外にいて、寝ていました。
緑の中で悠々と暮らしているパンダは、とても生き生きとまぶしく見えました。

永明パパは高齢のため、今日はバックヤードにいるそうです。
パンダファミリー全員と対面したかったのですが、仕方ありません。
姿が見られずともすぐそばにいるので、壁ごしに挨拶しておきました。

● 上野との違い

パンダ好きを公言していながらも、これまで上野のパンダしか見たことがなかった私。
上野はいつ行っても人が多く、大勢が列をなして並んでいます。
パンダを見るのも歩きながら、立ち止まってはダメとせかさます。
ほんの一瞬しか見られませんが、ここでは好きなだけ見ていられるため、満足度がものすごく高いです。


「待ってぇ~」

パンダの帽子やリュック、ポンチョやカチューシャなど、パンダグッズを身につけている人が大勢いる、ここはパンダ王国。
ディズニーランドもびっくりです。

その2に続きます。


夏の西国ひとり巡礼 3-2

2017-08-17 | 近畿(奈良・和歌山)

その1からの続きです。

● 熊野那智大社へ

青岸渡寺を参拝してから、隣の熊野那智大社も訪れました。
参道から神社にまっすぐ向かう際には、500段近い石段を上ることになります。
でも隣のお寺から向かう場合は、すでにかなりの高さまで登ってきているため、そう大変な思いはせずに済みます。



朱塗りの那智大社。6棟の社殿が重なるように建っています。
社殿は国の重要文化財であり、世界遺産です。つまりとっても大切なもの。
ここには八咫烏(やたがらす)の烏石がありますが、一般には入れない神域内にあるため、なかなか見る機会はありません。



八咫烏の青銅の像がありました。
いまさらですが、八咫烏ってどうして三本足なんでしょうね?
調べてみると、諸説あるようです。

まあヨーロッパには、双頭の鷲もいますからね!
お互い仲良くやってほしいです(!?)



● 日本一ジャンボなおみくじ

大柄の男の人が、「よいしょー!」と言いながら何かを抱えて振っていました。
大きすぎて、振るといっても上下にゆっくり動かす程度。



日本一ジャンボなおみくじだそうです。確かに大きい!
筒の長さは133cm!子供の背丈くらいありますね。
ちなみにこの長さ、那智の大瀧の133mの高さからきているんだとか。
でもお値段はジャンボではなく、普通サイズの100円です(笑)!



● 大楠の木

境内には空に枝を伸ばす、天然記念物の大楠の木があります。
樹高27m、樹齢約850年。平重盛が参詣の折に御手植えしたと伝えられています。
生き生きとして、生命力の塊のよう。見ていると元気が出てきます。



苔むした幹。
自分がリスならここに住みつきたいわ~。



根元には人一人が入れるくらいの洞があり、心願祈願の人たちが願掛けの護摩木を片手に、背中を丸めて入っていきます。
巨木の胎内巡りですね。(樹が傷つかないか、ちょっと心配)
熊野の聖地が、神社とお寺に分けられる前から、この大楠は人々を見守ってきたんだなあと思います。
廃仏毀釈のドタバタの時に、うっかり切られなくてよかった。



青岸渡寺よりも少し高い場所にある神社。
先ほどの石段を上から見上げると、結構急だと分かります。



● 熊野のイメージ

お寺の境内に戻ると、五重塔と那智の滝が見えます。
ああ、熊野のイメージだわ。



今回は、三重の塔も拝観できるとのこと。
中に入るのは初めてなので、喜んで向かいます。



● 三重塔から那智の滝

塔の高さは25m。意外にも中はコンクリで、エレベーターがありました。
古いものかと思いきや、昭和47年(1972)に、400年ぶりに再建されたものだとのこと。
4階まで上がると、周りの景色が360度見渡せます。
那智の滝も、さえぎるものなく見られました。



塔三層に安置された千手観音菩薩。キラキラ輝いていました。
景色を堪能して一番最後に塔から出ると、おいずる姿の先達さんが待っていてくれました。



● 那智黒のヤタガラス

お寺から、那智の滝の近くまで移動します。
下りの階段は結構怖い感じ。
もう滑りたくないので、かなり足元に気を付けながら降りていきます。
これだけ周りに人がいる中で転んだら、わっと心配されてしまいますし。



参道ではナギの樹や那智の黒い石が売られています。
ナギの樹、いつかは家に植えたいなあ。
那智の石は、硯や碁石などに使われる黒々と光る石。
那智黒というと飴の方を思い出しますが、こちらがメインです。



母がここを訪れた時に、那智黒石のヤタガラスの置物を持ち帰りました。
今でも家の玄関にいます。



● 飛瀧神社へ

那智大滝のところにやってきました。
ここには滝をご神体とした飛瀧神社があります。



毎年7月14日に、ここで那智の火祭りが行われます。
つまり2日前に大祭が行われたばかり。
滝ガールの友人が参列したそうです。



滝に至るまでの道は、またもや石段。。。
石段からはどうしても逃れられないのね・・・。



● 那智の大滝

以前この滝を訪れた時には、天気が突然悪くなり、辺りが全く見えない中で滝の飛沫を全身に浴びて、なんだかよく訳が分からないうちに濡れネズミのようになりました。
神さまの手荒すぎる歓迎だったんでしょうか。



この日はくっきりときれい。滝はようやくその姿を現してくれました。
ジャンボおみくじが倣うとおり、滝壺までの落差は133m。一段の滝の落差では、堂々の日本第1位です。



そばの湧き水が飲めると先達さんに教えてもらい、熊野の恵みをいただきました。
那智の滝をお参りできたし、西国一番寺の御朱印もいただけて満足。
この日参拝する西国の寺院は、青岸渡寺の一つだけですが、なかなか来られないため、値千金の貴重なもの。
少しずつでも、御朱印帳がかなり埋まってきているのもうれしいことです。

四国八十八ヶ所を巡ったユゲさん。
お遍路さんに比べたら、これから始める西国巡礼はぐっと楽なんじゃないかと思いますが、彼女曰く、西国の方がハードなお寺が多いのだそう。
「四国は車やタクシーで行けるけれど、西国は行けないところが多いから」
「そうですか・・・」と、昨日までの2日間を思い返して、遠い目になります。

● わかやまポンチ



この日の目的が果たせたことで、安心してお土産をチェック。
熊野三社の巫女さん萌えキャラができていました。
ソフトクリームスタンドには長蛇の列ができていたので、あっさり諦めてわかやまポンチをいただきます。
のんびりしたネーミングが、いい感じ。
和歌山と岡山は一字違いですが、どちらもフルーツの国ですね。



● 帰りも熟睡

バスツアーのメインイベントが無事に終了し、これから一路、帰途につきます。
しかし、ここから京都に帰るまでがまた長丁場なのです。



中辺路ぞいの休憩所でひと休み。
ずっと海沿いを走っていたのに、まったく外の景色を見ることなく、帰り道もひたすら寝ていました。



明るくてきれいな南紀の海がずっと窓の外にあったのに。あーあ。

● 飛び出し坊やグッズ

走って走って、新名神高速の土山SAに着いた頃にはもう暗くなっていました。
土山ってどこ?滋賀県甲賀市です。
忍者の里ですが、飛び出し坊やグッズの方が目を引きました。



飛び出し坊やの看板は見たことがあるけれど、グッズが出ているなんて!
しかもこんなにたくさん!
「とび太くん」って名前があったのね〜。
お寺にはとび太くんお守りがあったし、女の子バージョン(とび子ちゃん?)もあったし。
君、そんなに人気者だったんだ〜!

とび太くんが誕生したのは滋賀県東近江市なので、滋賀にグッズが多いんだそうです。
ご当地キャラだったんですね〜。



ここで茶団子をいただきました。
すっかり忘れていましたが、この日の朝に知った宇治の「茶団子をつなげたギネスレコード」の話が、頭のどこかに残っていたのかもしれません。



● 宵山渋滞

この日は朝から渋滞に巻き込まれており、帰りも予定時間を大幅にすぎて9時過ぎてしまうだろうと添乗員さん。
祇園祭の宵山がまだ続いているため、京都は大混雑しており、四条に戻るのは何時になるか不明とのこと。
そのため八条で降りることを勧められます。
もとより八条で降りる予定の私は、(電車が動いている間に着けばいいや)と思って、あまり心配せずにまたぬくぬくと眠りの中へ。
渋滞でなかなか進まないバスの中では、イライラした空気が漂っていたかもしれませんが、私はひたすら寝ていました。

この日はバスツアー参加にしてよかったです。自力であちこち動くとなったら、体力の限界が見えたことでしょう。

結局八条口に着いた時には10時前になっていました。
ユゲさんはじめツアー客の皆さんとお別れをして、JRで宇治へ。



途中、伏見稲荷のある稲荷駅を通ります。
「JR」が「じぇいあーる」とひらがなになっていたのが、ツボでした。

● 一日がかりの熊野行

すっかり遅くなって、宿に戻りました。
ほぼ一日中寝ていたのに、夜になっても寝る気満々。
底なしの睡眠欲に、我ながらビックリです。



この日のルート。紀伊半島をぐるっと海沿いにとおりましたが、ほとんど夢の中でした。ああ~もったいない。
でも、底をつきかけていた体力がこれでかなり戻りました。
翌日は最終日。がんばっていこー!

4日目に続きます。



夏の西国ひとり巡礼 3-1

2017-08-16 | 近畿(奈良・和歌山)
2日目からの続きです。

● 宇治の朝

3日目は5時台に起床し、早目に宇治駅へ向かいます。
車通りを一本隔てた細道にはすだれのかかった家が多く、京都の夏を感じます。



宇治橋がデザインされたマンホール。
何度も撮っていますが、お気に入りの柄です。



宇治川のたもとにあるお茶屋、通圓 宇治本店。
いつも行列ができている賑わいぶりですが、開店前なので誰もいません。



宇治橋から臨む、朝の宇治川。観光客もまだいない、静かな時間。
奥に見える赤い橋は、源氏物語ゆかりの朝霧橋です。



橋の逆側にはJR奈良線の線路。
あれ、川の中になにかがいますよ。



よーく目を凝らしてみると、人とサギが、それぞれ魚を獲っていました。
共存しています。



駅前の交番。京都はこの平安騎馬隊のマークがかっこいいんですよね。
行き倒れたら、お馬さんに見つけてもらえるかしら?
今回の旅では、冗談ではなくかなり真剣に考えてしまいます。



● 世界一長い団子

2016年3月6日に、宇治川を挟んだ2つの世界遺産、平等院と宇治上神社を茶団子で結ぶというチャレンジが行われたそうです。
660メートルの距離に3万個の茶団子を並べ、「世界一長い団子"Longest Line Dango”」としてギネスレコードを取ったそうです。
うーん、知りませんでした。
茶団子をつなげてギネスに挑戦するという発想からしてビックリです。
でも宇治っ子たち、がんばったんですね!オメデトウ!



宇治から京都駅に移動し、八条口側に周りました。
前まで駅前のアスファルトをはがして、大々的な整備工事をしていたのが完成して、八条口は見違えるほどきれいになっていました。



● 巡礼バスツアー

今日は、たった一人で山に分け入ったり、体力を削るようなことはしません。
これから阪急の日帰りバスツアーに参加して、和歌山のお寺に向かいます。
集合場所の八条口側で、受付を済ませました。
(旅先で巡礼バスツアーに参加するなんて、変わった経験してるなあ)と、我ながら思ったりして。
ほとんど一日中バスに揺られているので、身体を休められそう。



この日行うのは、熊野那智大社と西国一番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)の那智山両詣で。
西国のお寺の中で、この1番寺だけ飛びぬけて離れています。
そこで京都の人たちは、このツアーに参加するのが主流のよう。
昨日車に乗せてもらったユゲさんも、これで行ったとのことでした。

これから巡礼を始める人を対象にしたツアーになっています。
1番寺を飛ばして西国巡礼を初めた私のようなやり方は、レアパターン。
バスには、背中に「南無大慈大悲観世音菩薩」と書かれたおいずるを着た先達さんも同乗し、参拝の仕方などを教えてくれます。
線香とろうそく、お経集に納経用紙といった参拝の必要グッズが一人一人に配られました。
ところが私はすでに眠りかけ。すべての説明をを夢うつつの中で聞いています。

● すぐ寝落ち

人気だというこのコース、3連休のこの日は申込者が多かったようで、バス3台で出発。
参加者はご年配の方がほとんど。私は一番の若輩者レベルでした。
一人参加なので、隣席のお相手とご挨拶します。
「弓削です」と名乗られてびっくり。昨日に続いて、またユゲさん!
偶然の一致にしては、珍しい名前です。

外はとてもいい天気ですが、出発そこそこに、うつらうつら。
ユゲさんは、横浜からやってきて京都発のバスツアーに参加している私が珍しいようで、いろいろと話しかけてくれますが、無意識のうちに私がすぐに寝てしまうので、つられて寝ています。
「あなたたち二人が寝ているから、散華のサンプルが素通りしましたよ」と後になって、近くの席の人に教えてもらったり。
巡礼ビギナーの方々も、みんな親切です。



寝ていたら、あっという間に紀ノ川SAに着きました。
1日目に訪れた和歌山のお寺の近くだろうなあと思います。
あの日は、電車を何度も乗り換えて、乗り継ぎながら宇治までたどり着きましたが、バスだと一本で来れるので便利。

道中、何軒かのお土産屋に寄りました。
ここは紀州の梅干し屋さん。



まだ11時半ですが「じきにカーブが延々と続くから、今のうちにお昼にしてください」と言われて、お弁当が配られました。
カーブで酔わないように、慌てて車内で早目のランチタイム。
今回は、車酔い防止の酔い止め薬を飲んできているので、大丈夫だとは思いますが。

昨日のユゲさんが「覚悟はしていたけれど、長丁場できつい」とこのツアーのことを言っていたので、エア枕を持参しました。
あって助かりました。寝ている時には必需品です。
食後は吸い込まれるように寝ます。とにかく寝ます。
途中休憩では周りのざわつく気配で起きますが、完全に寝ぼけています。
集合時間が頭に入らないくらいに。
ここまで寝るなんて、我ながらビックリ。
よっぽど疲労がたまっていたんでしょうか。

● 右京区は右にない

目が覚めると、ちょこちょこと隣のユゲさんとお話しします。
彼女は四国八十八カ所をすませて、今度は西国に挑戦するのだそう。
四国ではほとんど徒歩遍路したそうです。すごいわ~。

ユゲさんは右京区の方。「右といったら清水寺の辺り?」と聞くと、「あそこは東山区です」と言われました。
「あれ、じゃあ金閣寺?」「あそこは北区」
「えーどこですか?」「大覚寺の辺りですね」
「ええと、じゃあ御所の辺り?」「あそこは上京区」
あれれ、全然当たりません。
難しいですね。地図で見ると、右京区は京都駅や御所の左側にあり(それなのになぜ右京なんだろう?)と不思議に思います。

あとで調べてみてわかりました。これは京都御所にいて北側を背に座る天皇から見て、右側か左側かということだそう。
それで、右京区と左京区は、位置がさかさまなんですね。
これをわかっていないと、単にややこしい地名になってしまいますね。

東京の妹さんの元をよく訪れているそうで、横浜にも詳しいこの日のユゲさん。
「横浜の人は親切で、困っている時にはすぐに助けてくれます」と何度も言ってくれて、こそばゆい気持ちになります。
そうかしら?京都の人は冷たいと聞くけれど、昨日のユゲ夫妻は親切だったし。
同じユゲさんという名前の西国巡りをしている若夫婦が親戚にいないかと聞いてみましたが、いないよう。
珍しい名前の人に連日出会うなんて、まさに偶然の一致です。

関東からわざわざ西国巡礼にやってきた私のことが、やはり気になるご様子。
お遍路を結願したこの方も、百観音巡りのことは知りませんでした。
やっぱり関西ではマイナーなんですね。

● 熊野への道は遠く

熊野へのアクセス法はいくつかありますが、今回は中辺路ルートを通っていきます。
基本、ずっと眠っているため、どの辺りを通っているのか全く分かりません。
「はい、着きました」と言われるたびに起きて、お寺に着いたのかと思って荷物を持ってバスを降りると、途中のお土産屋だったりトイレ休憩だったことが、何度もありました。



そうこうした後に、とうとう到着です。
ああ、久しぶりの熊野。
以前訪れた時は、熊野三社巡りをしており、隣に立つ青岸渡寺はお参りしたものの、御朱印は頂かずじまいでした。
ユゲさんも同じだったとのこと。
「だからまた来ることになったんですよね」

ただ、その時の私は、観音巡礼というものがあることさえ知らなかったので、頂いたとしても巡礼用ではなく、単なる御朱印だっただろうと思います。
だから、1番札所の御朱印を頂きに、やっぱり再訪しなくてはいけなかったことでしょう。

● のがれられぬ石段

降りてみるとバスの外はものすごい暑さ。列を作ってぞろぞろと参道に向かいます。
目の前の石段を見て、(ああ~)と思います。
ツアーに参加しても、やっぱり石段からは逃れられないのねー。
またお土産屋から杖を借りて、つきながら上ります。
旅の初日から毎日杖をついている私。



石段は足に響きます。
ユゲさんに「今でもきついから、年をとったら西国巡りはできないと思って」と言うと、彼女も「本当に、始めるのは早い方がいいですよね。
八十八ヶ所でも、なかなか石段を上れずにいたり、バランスを崩して転倒した人を何人も見かけましたよ」と言いました。
そこで(私はすでに昨日と一昨日、3回も転んでしまいました!)とは、言えませんでした。



ここは緑深い熊野山地の中。
上に上がるにつれて、見晴らしがよくなってきました。



石段はまだまだ続きます。
連日の石段の上り下りで疲労と筋肉痛が蓄積し、身体が思うように動きません。
年輩の方々がいてくれて助かりました。同じくらいの足取りで、杖を頼りにうんせうんせと上っていきます。
修行は若さを奪うわ~。



バスツアーなので、参加者の集合写真撮影タイムがあります。
カメラマンが「ここは那智なので、"な・ち!"でお願いします」と言いました。
「さんはい!」「なーち!」
チーズの時よりも、いい顔になりそう。

● 西国第1番札所 青岸渡寺



石段を上りつめてようやく着いた、西国第1番札所の青岸渡寺(せいがんとじ)。世界遺産です。
本来ならばこのお寺から巡礼を始めるものですが、なにぶん遠いためになかなか来れず、後回しになってしまいました。



お寺の柱にちゃんと「西国第1番札所」と書いてあります。
初日の粉河寺を訪れた時はフリーで、ツアー客を外から眺めていましたが、今はツアー団体の一員となっている私。
ツアーでは、一度に大人数がお寺に押し寄せるため、目的地が混んでいるのは覚悟の上ですが、今回は観光バス3台で来ているため、本当にごった返しています。





● 読経とおいずる

それほど大きくないお堂の中で押すな押すなの参拝をした後、先達さんの周りに集まって、みんなで般若心経を読経しました。
「ぶっせつま~か~はんにゃ~はらみた~しんぎょう~」
寝ぼけながらも、お経集を持ってきてよかったわ。



ユゲさんは、ここで西国巡礼の専用御朱印とおいずるを入手。
おいずるには、ここの印が押されています。
彼女は四国八十八ヶ所も、おいずると共に廻ったそうです。



私は、ここのご詠歌が書かれた手ぬぐいを購入。
那智の滝と五重塔が描かれています。



青岸渡寺の隣には、熊野三社の那智大社があります。
ごった返しているお堂の境内で、ここだけ静かに時が止まっていたので、パチリ。



ここでは、修行の格好をした白装束の人を何人も見かけました。
同行二人。本格的~。



その2に続きます。



夏の西国ひとり巡礼 1-1

2017-08-09 | 近畿(奈良・和歌山)
● prologue

数年前から日本百観音巡りをしている私。
あまりなじみがない言葉ですが、日本百観音巡礼とは、西国三十三所・坂東三十三箇所・秩父三十四箇所という、関西と関東と秩父の100のお寺の観音さまをお参りすることです。
坂東と秩父は関東地方にあるため、日帰りできますが、関西地方になる西国は、遠いためになかなか周れません。

神社やお寺巡りが好きなので、軽い気持ちで始めましたが、巡礼というと、結構ものものしい響きです。
自分でも、ちょっとした楽しみとして、旅のついでに周ってきましたが、気軽に行ける範囲のお寺は巡り終え、本気で行かなくては辿りつけないような大変な場所ばかりが残りました。
いよいよ佳境に差し掛かったということです。

来年、開創1300年を迎える西国三十三所。この時期は特別ご開帳もあるし、特別なスタンプを御朱印に押してもらえます。
(無理はせず、ライフワークとして一生かけてのんびりいこう)と思って始めたのに、気がつけば急ぎがちになっています。
まだまだ修行が足りませんね!

そんなわけで、今回は西国(さいごく)三十三所のお寺巡りのために関西に行くことにしました。
観光ではなく巡礼が目的なので、今回はストイックな旅になりそうです。
だって私は巡礼者。関西の友人にも会わないで済ませる予定。
この時期、なによりも心配なのが、体力を奪う夏の暑さです。あまり照りつけなければいいけれど。

● さっそくリスケ

一日使ってお寺巡りをするには、朝から動かなくてはなりません。
横浜Ycatから夜行バスに乗り、8時に和歌山駅前に到着しました。
途中の名古屋辺りで事故渋滞があり、到着が遅れて、乗る予定の電車は行ってしまいました。
最初から予定がずれて、がっかりします。

この日は、和歌山のお寺2つ(紀三井寺、粉河寺)と大阪のお寺1つ(施福寺)を訪れる予定。
かなりきつい予定を組んでいるので、時間がちょっとずれれば計画倒れになる可能性大。
慎重にプランを立て直さなくてはなりません。

● 駅員さんのアドバイス

(2番寺の紀三井寺よりも3番寺の粉河寺を先に行くべきか)、(でも粉河寺が先だと戻ることになるし)と、電光板を見て考えていたら、女性駅員さんが「どうされましたか?」と声をかけてくれました。
相談してみると、時刻表を持ってきてくれて、一緒に考えてくれました。



「どちらのお寺に行く路線も、本数は1時間に2本。同じくらいの時間になる」と言われたので、戻りの距離の少ない2→3の順番でいこうと思ったら、「ちょっと待ってください」と彼女。
奥に引っ込み、「次のきのくに線は、大雨の影響で遅れてくる予定です。それが折り返しになるので、遅れることを考えると、最初に2ではなく通常運行の3に先に行った方がいいかもしれません」と教えてくれました。



ということで、予定を変更し、まずは奈良行きの和歌山線に乗ることにします。
親身になって考えてくれた駅員さんにお礼を言いながら「今の時間、大勢の駅員さんが改札のところで立っていますが、毎朝こうなんですか?」と聞いてみました。
いつも、出勤にいく人たちをこうやって見送っているのなら、和歌山駅ってサワヤカだなあと思ったのです。
でも「違うんですよ。特急くろしおが遅れているからです」とのことでした。
くろしお号のお出迎えだったのね~。



和歌山線は2両編成。何の気なしに2両目に座りました。
次の駅に着き、向かいの人が立ち上がって、ドアの前に立ち、降りようとしましたが、ドアが開きません。
(あれ?)と思いました。その人も当然思っていることでしょう。
だってドアには、開けるためのスイッチがないんです。
どういうこと?
混乱しているうちに、どのドアも開かずに、電車が動き出しました。ええ~?
さらに次の駅のアナウンスが流れ、「お降りの方は、1両目から降りてください」と言っていました。
その人も私も聞いていなかったようで、結局その人は一つ先の駅で降りました。
1つ駅を戻るにも、本数が少ないから大変だわ。



● 小雨まじりの粉河の町

30分ほどゴトゴト揺られて、粉河で降りました。
1両目に移動しようとしたら、この駅は2両目でもドアが開きました。
うーん、旅人をまごつかせるローカルルール。

電車を降りると細かい霧雨が降っていたので驚きました。
南部の方は電車が遅れるほど大雨だったと言うけれど、さっきまでの電車の中では晴天だったのに。
でも今回は、暑さとの戦いだと思っているため、日が照らないのは助かります。
といっても湿気がとても強いのですが。



もうすぐ、紀州三大祭の粉河祭があるようです。
山笠祭りとだんじりを一緒にしたみたい。

● クスノキの御神木

駅を降りるとお寺の表示があったので、それに沿ってまっすぐ歩いて行きました。



途中、粉河寺の門前の大神宮の境内に樹齢1000年のクスノキの巨木がありました。
境内じゅうに枝を広げており、まさに神社の御神木です。



大きなお寺の大門のところで、前方にバスツアーらしき団体御一行様を見かけました。
この方々がみんな御朱印をお願いするとなると、えらく待つことになってしまいそう。
時間に限りがある身としては、先を急がなくては。

ご年輩の方々ばかりだったので、皆さんゆっくり歩いています。
そう急がずとも、静かに横を通り抜けられました。



大門の次には、立派な中門が見えてきました。
山号の「風猛山」の字が書かれています。
名前から、どれほど強い風が吹いているのかと思いましたが、無風でした。



門の中には四天王がいましたが、足元で踏まれている邪鬼を集中的に撮影します。
接近の度合いで力の入れ方の違いが分かります。



● 西国一の大本堂

このお寺は宝亀元年(770)開創の立派な古刹。
本堂に着く頃には、傘が必要なほど、かなりの雨が降ってきました。



江戸時代中期の本堂は、西国三十三ヶ所の寺院の中で一番大きいと言われています。
奈良の長谷寺の方が大きな気がしますが、気のせいなんでしょう。
横から見ると、重ねたような立体的な屋根組みになっています。



実はこのお寺は、天台宗の一派、粉河観音宗という変わった宗派。
ここのご本尊は、千手千眼観音ですが、絶対秘仏で、今まで誰も見たことがないそうです。
千眼って、ちょっとこわいんじゃない?



またこのお寺には、千手観音の化身といわれる童男大士(どうなんたいし)がいるとされています。
境内の出現池から白馬に乗って現れたんだそう。

● 芭蕉の句碑と牧水の歌碑 1



芭蕉の句碑がありました。
「ひとつぬぎて うしろにおひぬ ころもがへ」(『笈の小文』)。

近くには若山牧水の歌碑もありました。
「粉河寺 遍路の衆の打ち鳴らす 鉦々きこゆ 秋の樹の間に」



まだ朝早いからか、平日だからか、境内の茶屋は閉まっていました。



参道の小料理屋でしょうか。
干支の鶏と夏草の描かれた丸皿が飾られていました。
実際の夏草とのバランスがすてき。

● 切符を買えずに電車の中へ

雨がザーッと降ったり、止んだと思うとカーッと照りつけたり。
変わりやすい、変な天候です。


和歌山の桃


元来た道をサクサクと戻り、電車の到着時間少し前に駅に到着。
切符を買おうとしたら窓口は閉まっており、駅員さんは不在。
電車が近づいたら開くかと思って待っていましたが、開かないうちに電車がやってきました。

向こう側のホームだったので、驚いてお財布を閉じきれないまま抱えて猛ダッシュ。
階段を上って降りて、ホームにいた駅員さんに「切符が買えてないんですが」と言います。
「どこまで行くの?」「ミーデラです」「じゃあ電車を乗り換えたら駅員さんにそう言って」
この駅の駅員さんは、この電車からなにかを受け取るために、ホームに出ていたようでした。

そんなわけで、駅員さん公認の無賃乗車(?)となりました。
1両目に駅員さんが控えており、その足元にはジェラルミンケースがいくつも置いてあります。
駅に停まるたびに、待ちまかている駅員さんにそれを渡す様子を眺めていました。
あの中には、なにが入っているのかしら。朝刊かな?違いますよね~。



再び和歌山駅に戻り、今度はきのくに線の発着ホームに移ります。
反対側のホームに特急くろしおがやってきました。
ホームは大賑わい。



ホームの乗車位置目標シールがかわいい!
四川省の山奥に住むパンダは、海とは関係が遠いものですが、アドベンチャーワールドだとぐっと近くなるんですね。

● 出口をさがして紀三井寺

紀三井寺まではたったの2駅。精算しているうちに着きます。
でも、お寺への表示がありません。2つに1つだとあてずっぽうに降りた口があきらかに違ったので、再び改札口まで上りましたが、ここにも全く表示がありません。
駅員さんはほかの人の対応をしているため、うろうろしたあげく、反対側の口に降りてみました。

駅名にもなっているくらいだから、粉河寺のようにもっとわかりやすくしてもいいのに。
裏側の駐車場でおばあさんを見かけて、はらはらしながら聞いてみました。
「その道の突き当りを右に曲がってまっすぐ行ったら、あの山に見えるのが、観音さん!」
にっこり笑って教えてくれます。駅的には裏側の方が、お寺側でした。

● 長い結縁坂

てくてく歩いていくと、大きな朱門が見えてきました。



門をくぐるとすぐに、231段の急な心臓破りの階段が上まで続いています。
わあ、これ登らなくちゃいけないのね。



ここは結縁坂という名前。
紀の国屋文左衛門は、母親を背負ってこの坂を登り、観音様へお詣りしていたそうです。
ある日、ぞうりの鼻緒が切れて困っているところに近くの神社の宮司の娘が通りかかり、鼻緒をすげ替えたのが縁で二人は夫婦となりました。
また彼は、神社の出資金でみかん船を出して莫大な利益を出しました。
それで結縁坂という名がついたそうです。



大変ですが、そこに石段がある以上、行くしかありません。
たとえ夜行バスで来て旅行道具すべてしょっている身だとしても。
登っている人はほかにおらず、下る人たちとすれ違います。
滑りかけて手すりにつかまり、「危ないところだった」とため息をつく男性がいました。
一気に登ると息切れするので、少しずつ休みながら一段一段登って行きます。

● 芭蕉の句碑と牧水の歌碑 2

途中に、湧き水が出ていました。
ここの正式名称は「救世観音宗総本山紀三井山金剛宝寺護国院」という眩暈を起こしそうな長さですが、紀州にある、三つの井戸のある寺ということで、紀三井寺と呼ばれています。



三つの井戸の三井水(吉祥水・清浄水・楊柳水)は「名水百選」に選ばれており、松尾芭蕉が紀三井寺を訪れた際に詠んだ句を刻んだ碑が建てられています。
「みあぐれば さくらしもうて 紀三井寺」
『奥の細道』で「芭蕉翁足跡最南端の地」と言われているのが、ここ紀三井寺。
最北端は、秋田のみちのく象潟蚶満寺(かんまんじ)。
よく動きましたね~。忍者だといってもいいくらい。

ちなみに、先ほどの粉河寺同様、若山牧水も紀三井寺を訪れています。

「紀三井寺 海見はるかす 山の上の 樹の間に黙す 秋の鐘かな」

「一の札所 第二の札所 紀の国の 番の御寺を いざ巡りてむ」

一の札所とは熊野にある青岸渡寺、第二の札所とはここ紀三井寺。
もしや彼も、西国巡礼をしたのかしら?

● 見晴らし抜群



結縁坂の横には石垣がありました。お城みたい。
別にお城にだけ石垣があるっていうわけではないんですね。

フーフー言いながら、結縁坂を全部登り終えると、とてもいい眺望が開けていました。
すぐそばに和歌山湾が見えます。



右側には新しい四角い観音堂があり、中には高さ12mの巨大な金の大千手十一面観世音菩薩像がありました。
木造立像仏として日本最大の総漆金箔寄木立像。
厳島神社のお寺の不動明王を手掛けた仏師、松本明慶工房の作品だそうです。
左側にある本堂は、ぐっと古めかしいものでした。



本堂にかかる赤提灯。
書かれている文字が長いので、細長いフォルムになっています。



● 電車をのがす

そろそろ次の電車がくる時間が近づいてきたので、急いで帰途につきました。
怖さも忘れて、急な結縁坂を早足で降ります。



駅までの道を急ぎましたが、改札に入る前に、電車は行ってしまいました。
あとちょっとだったのに。
次の電車は30分後。最初で少しつまづき、ここで時間のロスをしたため、いよいよ旅程をこなせるか不安になってきました。

次の施福寺まで行けるか、行けないか。
施福寺はアクセスが面倒な場所で、いくつも電車とバスを乗り換えていかないといけません。
諦めて、別の日に出直すのがいいかな。でも泊まる場所は京都なので、お寺のある和泉までは距離がありそう。

待ち時間にルート検索をしました。
諦め半分でしたが、気が付けば、次の電車でも間に合うルートがただ一つだけありました。
考えていたプランは、和泉中央駅でバスが来るまで1時間待つことになりますが、これは15分ほどの待ち時間で済みます。
よし、これでいこうっと。
待ち時間が余っていたので、そこで調整ができてよかったです。
和泉中央駅は新しく、周辺には何もないらしいので、長く待たずに済んで逆にラッキーだったかも。

● 和歌山から大阪へ



次にやってきた紀勢本線で、和歌山駅にみたび戻り、そこから大阪-和歌山間を結ぶ阪和線に乗り換えます。
午前中は、和歌山駅を拠点として東と南に動きました。
これから、紀ノ川の上を通って、大阪に移動します。
大河を渡りながら、合唱コンクールの課題曲を思い出しました。


♪~水清く 大地を潤し 流れゆく川よ 紀の国 紀の川~♪


歌の通り、ゆったりと流れる豊かな河でした。

その2に続きます。