その1からの続きです。
● 上賀茂神社へ
北野天満宮を訪れた次は、上賀茂神社に向かいました。
道路の渋滞で、思ったよりも移動に時間がかかり、神社に到着前にすでに14時を過ぎました。
この日は、仙洞御所の見学も申し込んでおり、15時半の回に間に合うか、気になり始めます。
仙洞御所に到着する時間を見越して考えると、この神社での滞在時間は20分弱。
短いですが、京都に来た折にはいつも訪れる場所なので、少しでもご挨拶していこうと参道に入りました。
まず、長い参道の途中で遊んでいる二人の子どもに目が行きました。
それから、見慣れない特設会場と黒山の人だかりに気がつきました。
和楽の音色が聞こえてきます。
一体なんでしょう?
看板もなく、何が起こっているのか分からないまま、近づいてみました。
係の人が立ち、厳重な撮影禁止令が敷かれていました。
特設舞台では、演奏に合わせて誰かが舞っています。
● 謎の特設会場
奉納歌舞伎のようですが、さて何のためかなと思います。
梅が咲いたから?桜が咲くから?でもどちらにもタイミングが違います。
舞台の白塗りの舞手が誰かはわかりませんが、おめでたい奉納舞なので、人々と一緒に見学しました。
舞手は宙を舞い、足を踏み鳴らして、大熱演。
大技を決めた時に、すかさず「高麗屋!」と呼び声がかかりました。
(松本幸四郎なのね)と思います。
ということは、十代目襲名を記念しての奉納舞ですね。
偶然ながら見ることができて、ラッキーでした。
実際の舞台はこのように行われました。
演目は、五穀豊穣を願う「三番叟」でした。
画像:味の素AGF株式会社
こいつは春から、縁起がいーい。
上賀茂神社の2600年の歴史(すごい!)の中でも、歌舞伎の奉納は初めてだそうです。
● 舞が終わって
舞が終わり、のどかさが戻った境内の馬場苑。
芝生の上で、巫女さんが子供たちと交流していました。
本殿をお詣りします。ここも桜はまだですね。
でも、花のように華やかなものを見られました。
● 白馬の神山号
普段なかなか見られない神馬、神山号も、この日はいました。
テンションが上がります。ここも人垣ができて、大人気。
あまり知られていませんが、現在7代目となるこの神山号は、JRAでメダイヨンとして活躍した元競走馬。
馬主は作家の浅田次郎氏です。
競走馬から神馬になるなんて、普通の人間よりもドラマチックな人生、いえ馬生!
美しい白いサラブレッドに、参拝者たちの目は釘付け。
常に人々に注目されて、人慣れしているからか、特に警戒している様子はありません。
うやうやしくニンジンを奉納されるたびに、ムシャムシャと食べていました。
● バスから鴨川デルタ
予定通り20分弱で参拝を済ませて、14時40分の京都駅行きバスに乗り込みます。
道が渋滞していたら、間に合わないかもしれませんが、こればっかりはわかりません。
奉納歌舞伎と神山号を見られたので、それでも後悔はありません。
道すがら、バスが鴨川を渡った時に、鴨川デルタが見えました。
亀の石橋を渡っている人はいますが、橋げたに土嚢がたくさん積まれていましした。
年度末の予算消化の土木工事中でしょうか。
● 京都御苑と仙洞御所
いつの間にかバスの中は大混雑していました。
後ろの方に座っていたため、あっぷあっぷしながら最寄りのバス停で降り、大急ぎで御苑に向かいます。
広い京都御苑内にある仙洞御所。入り口の場所がわからずにはらはらしましたが、ちょうどいい時間に到着できました。
ほっとひと息。
見学者はやはり外国人が多いです。みんな情報つかんでますね。
ここでもガイドさんに連れられて、中に入ります。
わけありで30代で上皇になった後水尾天皇のために、1627年(寛永4年)に造営されたものだそう。
つまり江戸時代のものです。
もともとは、後水尾天皇のお后さまの屋敷だった女院御所が、隣の敷地に作られ、それぞれ独立していたのが、今では一つの御所となっているのだそう。
夫婦別居だったんですね。
とびきり小さく見える茶室は、帯刀を入れないためだとのことです。
● 松竹梅の庭
「ここのメインは庭です」とガイドさん。
こちらは松竹梅の庭と言われるところ。
同じ梅の木なのに全く違う性格を持っていそうな紅梅白梅。
八ッ橋という変わった形の石橋を通ります。
藤棚で、季節になると頭上が藤の花に埋め尽くされるそう。
南池の南端にある醒花亭(すいかてい)。
趣深い石灯籠がありました。
● 丸石集めプロジェクト
ここは洲浜と呼ばれる場所。
砂浜ではなく石が敷き詰められています。
小田原の殿様が、丸い石一個を米一升と引き換えるというお触れを出し、民衆はみんなこぞって石を探して持って行ったのだそう。
集まった丸い石を船で京都に運び、ここに敷き詰めたそうです。
その数なんと10万個以上。
みんながニコニコになったプロジェクトだったんですね。
ふたたび松竹梅の庭の紅梅白梅。
御所には右近の橘と左近の桜が植えられていますが、ここは違うんですね。
紅白の梅が咲いている、一番いいタイミングでした。
● 府立病院の古建築
見学を終えて、最寄りのバス停のある府立病院前へ。
そびえたつ大病棟に囲まれるように、クラシカルなゴシック窓が建物がありました。
教会のようですが、京都府立医科大学の旧附属図書館だそう。
昭和初期のこの建物は、以前取り壊しが決まりましたが、OBたちが保存運動を起こし、今では府民が利用できる場として再活用されているそうです。
古きを守る京都の心意気がいいですね。
● 着物姿の女性たち
京都の町なかは、こんな風に着物姿の女性がたくさん。
素敵で華やかなのでいいのですが、どうもみなさん薄手の着物なので、浴衣を着ているように見えます。
寒くないのかしら~。
着替えたら、テンションが上がって、気にならないのかも~。
● 八坂神社の舞妓さん
ランチを食べ損ねているうちに夕方になったので、軽く食事を取りました。
宿に戻って少し休憩し、夜になってから、再び町に繰り出します。
この日は「京都東山花灯路」のライトアップ最終日。
八坂神社では、京都五花街の舞妓さんの奉納舞いを見ることができました。
よく舞妓さん姿の人が日中の街を歩いていますが、御座敷遊びでもしない限り、本物にはなかなかお目にかかれません。
暗い中で舞台の上の舞妓さんに照明が当たり、闇から浮かび上がるように見えます。
眼福やわ~。
● 光と闇の別世界
ねねの道をそぞろ歩き。
さまざまに意匠を凝らしたライトアップがなされ、辺りはとても幻想的です。
江戸時代へと続いていそうな高台寺への道。
絵の中に入ったみたい。うっとりしながら歩きます。
大きな生け花がところどころに飾られており、鮮やか。
間接照明を受けて、におい立つような華やかさです。
石塀小路は普段からすてきな道ですが、夢の世界に入ったような気分になりました。
ぽーっとしながら宿に戻り、一日の行程を満足しながら眠りに就きました。
3日目に続きます。
● 上賀茂神社へ
北野天満宮を訪れた次は、上賀茂神社に向かいました。
道路の渋滞で、思ったよりも移動に時間がかかり、神社に到着前にすでに14時を過ぎました。
この日は、仙洞御所の見学も申し込んでおり、15時半の回に間に合うか、気になり始めます。
仙洞御所に到着する時間を見越して考えると、この神社での滞在時間は20分弱。
短いですが、京都に来た折にはいつも訪れる場所なので、少しでもご挨拶していこうと参道に入りました。
まず、長い参道の途中で遊んでいる二人の子どもに目が行きました。
それから、見慣れない特設会場と黒山の人だかりに気がつきました。
和楽の音色が聞こえてきます。
一体なんでしょう?
看板もなく、何が起こっているのか分からないまま、近づいてみました。
係の人が立ち、厳重な撮影禁止令が敷かれていました。
特設舞台では、演奏に合わせて誰かが舞っています。
● 謎の特設会場
奉納歌舞伎のようですが、さて何のためかなと思います。
梅が咲いたから?桜が咲くから?でもどちらにもタイミングが違います。
舞台の白塗りの舞手が誰かはわかりませんが、おめでたい奉納舞なので、人々と一緒に見学しました。
舞手は宙を舞い、足を踏み鳴らして、大熱演。
大技を決めた時に、すかさず「高麗屋!」と呼び声がかかりました。
(松本幸四郎なのね)と思います。
ということは、十代目襲名を記念しての奉納舞ですね。
偶然ながら見ることができて、ラッキーでした。
実際の舞台はこのように行われました。
演目は、五穀豊穣を願う「三番叟」でした。
画像:味の素AGF株式会社
こいつは春から、縁起がいーい。
上賀茂神社の2600年の歴史(すごい!)の中でも、歌舞伎の奉納は初めてだそうです。
● 舞が終わって
舞が終わり、のどかさが戻った境内の馬場苑。
芝生の上で、巫女さんが子供たちと交流していました。
本殿をお詣りします。ここも桜はまだですね。
でも、花のように華やかなものを見られました。
● 白馬の神山号
普段なかなか見られない神馬、神山号も、この日はいました。
テンションが上がります。ここも人垣ができて、大人気。
あまり知られていませんが、現在7代目となるこの神山号は、JRAでメダイヨンとして活躍した元競走馬。
馬主は作家の浅田次郎氏です。
競走馬から神馬になるなんて、普通の人間よりもドラマチックな人生、いえ馬生!
美しい白いサラブレッドに、参拝者たちの目は釘付け。
常に人々に注目されて、人慣れしているからか、特に警戒している様子はありません。
うやうやしくニンジンを奉納されるたびに、ムシャムシャと食べていました。
● バスから鴨川デルタ
予定通り20分弱で参拝を済ませて、14時40分の京都駅行きバスに乗り込みます。
道が渋滞していたら、間に合わないかもしれませんが、こればっかりはわかりません。
奉納歌舞伎と神山号を見られたので、それでも後悔はありません。
道すがら、バスが鴨川を渡った時に、鴨川デルタが見えました。
亀の石橋を渡っている人はいますが、橋げたに土嚢がたくさん積まれていましした。
年度末の予算消化の土木工事中でしょうか。
● 京都御苑と仙洞御所
いつの間にかバスの中は大混雑していました。
後ろの方に座っていたため、あっぷあっぷしながら最寄りのバス停で降り、大急ぎで御苑に向かいます。
広い京都御苑内にある仙洞御所。入り口の場所がわからずにはらはらしましたが、ちょうどいい時間に到着できました。
ほっとひと息。
見学者はやはり外国人が多いです。みんな情報つかんでますね。
ここでもガイドさんに連れられて、中に入ります。
わけありで30代で上皇になった後水尾天皇のために、1627年(寛永4年)に造営されたものだそう。
つまり江戸時代のものです。
もともとは、後水尾天皇のお后さまの屋敷だった女院御所が、隣の敷地に作られ、それぞれ独立していたのが、今では一つの御所となっているのだそう。
夫婦別居だったんですね。
とびきり小さく見える茶室は、帯刀を入れないためだとのことです。
● 松竹梅の庭
「ここのメインは庭です」とガイドさん。
こちらは松竹梅の庭と言われるところ。
同じ梅の木なのに全く違う性格を持っていそうな紅梅白梅。
八ッ橋という変わった形の石橋を通ります。
藤棚で、季節になると頭上が藤の花に埋め尽くされるそう。
南池の南端にある醒花亭(すいかてい)。
趣深い石灯籠がありました。
● 丸石集めプロジェクト
ここは洲浜と呼ばれる場所。
砂浜ではなく石が敷き詰められています。
小田原の殿様が、丸い石一個を米一升と引き換えるというお触れを出し、民衆はみんなこぞって石を探して持って行ったのだそう。
集まった丸い石を船で京都に運び、ここに敷き詰めたそうです。
その数なんと10万個以上。
みんながニコニコになったプロジェクトだったんですね。
ふたたび松竹梅の庭の紅梅白梅。
御所には右近の橘と左近の桜が植えられていますが、ここは違うんですね。
紅白の梅が咲いている、一番いいタイミングでした。
● 府立病院の古建築
見学を終えて、最寄りのバス停のある府立病院前へ。
そびえたつ大病棟に囲まれるように、クラシカルなゴシック窓が建物がありました。
教会のようですが、京都府立医科大学の旧附属図書館だそう。
昭和初期のこの建物は、以前取り壊しが決まりましたが、OBたちが保存運動を起こし、今では府民が利用できる場として再活用されているそうです。
古きを守る京都の心意気がいいですね。
● 着物姿の女性たち
京都の町なかは、こんな風に着物姿の女性がたくさん。
素敵で華やかなのでいいのですが、どうもみなさん薄手の着物なので、浴衣を着ているように見えます。
寒くないのかしら~。
着替えたら、テンションが上がって、気にならないのかも~。
● 八坂神社の舞妓さん
ランチを食べ損ねているうちに夕方になったので、軽く食事を取りました。
宿に戻って少し休憩し、夜になってから、再び町に繰り出します。
この日は「京都東山花灯路」のライトアップ最終日。
八坂神社では、京都五花街の舞妓さんの奉納舞いを見ることができました。
よく舞妓さん姿の人が日中の街を歩いていますが、御座敷遊びでもしない限り、本物にはなかなかお目にかかれません。
暗い中で舞台の上の舞妓さんに照明が当たり、闇から浮かび上がるように見えます。
眼福やわ~。
● 光と闇の別世界
ねねの道をそぞろ歩き。
さまざまに意匠を凝らしたライトアップがなされ、辺りはとても幻想的です。
江戸時代へと続いていそうな高台寺への道。
絵の中に入ったみたい。うっとりしながら歩きます。
大きな生け花がところどころに飾られており、鮮やか。
間接照明を受けて、におい立つような華やかさです。
石塀小路は普段からすてきな道ですが、夢の世界に入ったような気分になりました。
ぽーっとしながら宿に戻り、一日の行程を満足しながら眠りに就きました。
3日目に続きます。