その1からの続きです。
○ もともとの追手門
まだ訪れていなかった弘前城の北門(亀甲門)に行きました。
お城ができた頃は、武家屋敷側にあるこの門が正面玄関だっただけあって、堂々とした門構えです。
弘前城は戦いの舞台にはなりませんでしたが、この門には矢傷が残っています。
かつて大光寺城の門だった時に、為信軍に突撃を受けてついたものだとか。
武家屋敷の人に「ぜひこの門を見ておいて下さい」と言われていたので、帰る前に見られてよかったです。
○ ヌマさん浮上
ワークスペース・シフトでは、この日もヤフトピさんとwithnewsさんによる学生向けのweb討論会が行われていました。
先に来ていた宮川さんと一緒に、授業見学します。
彼に昨日の女性のことを聞いて、とり繋いでもらいました。
鶴田町でオリジナルブランド「ハンサムリネンKOMO」を展開している、うたこさんでした。
無事連絡が取れて、毛豆決定戦の時のクレイジーなファッキンキャット画像を送ることができました。
ほどなくして、オオウラ代表とヌマさんが登場。
帽子をかぶり短パン姿で嶽きみを束でかかえたヌマさんは、夏休みの少年のようでした。
代表に嶽温泉に連れて行ってもらったそう。
よかったですね、ヌマさん!
温泉・嶽きみ・代表という癒しのトリプル効果あってか、昨日までの世の不幸を一身に背負ったような雰囲気は抜けて、落ち着いた表情になっていました。
「夕べ一緒に食事できなかったから、みんなでランチに行きましょう」と代表。
イベント終了後、近くにいた面々と一緒に食事に出かけます。
○ ランチリクエスト
代表に「今日が最後だし、ランチはどこに行きたい?」と聞かれました。
リクエストが通りそう。どこにしようかな。
yumさんが行った、奇跡のりんごのフレンチが脳裏をよぎりましたが、メンズばかりのメンバーなのでやめておきます。
「時々話題に出る"たかはし"って・・・」と言ったとたん、周囲の人たちが不思議な笑みを浮かべて目を交わし合いました。
「そう・・・じゃあそこにしようか」
えっ、その笑いはなんなの?その目配せはいったいなに?
自力では行きにくいということで、3台の自動車に分かれて出発。
途中、気になる倶楽部を見かけました。うわあ、入ってみたい。
横浜にあったら、会員になっちゃいますよ。
(調べてみましたが、弘前にしかありませんでした)
○ 青森ベストラーメン
向かったのは、たかはし中華そば店。
先日行った、鬼の鳥居の神社の隣にありました。
「昼どきだし、並ぶかな」とみんな気にしていたら、たしかに行列ができていました。
かなりの人気店のようです。
食べログ主催の年間ランキング「青森ベストラーメン」に、毎年のように選ばれているのだそう。
メニューはたった4種類。みんな同じ中華そばを選びます。
順番を待つ間、「数か月ぶりだなあ」「俺は先週も来たよ」などと話していますが、まだよくわかりません。
語ってはいけないものなんでしょうか。
「まあじきにくるからさ」
席に通されましたが、一つのテーブルにメンバー8人は座れないため、ヤフトピさんとwithnewsさんだけカウンター席になりました。
○ にぼテロ・にぼジャン
店内には独特の香りが漂っています。
出てきたラーメンは、濃い煮干しスープでした。
ああ、煮干しの香りだったんですね。
見るからに濃くて、中が見えません。
先日の焼き干し津軽そばの半透明のスープとは、全く違います。
その煮干しスープがたっぷり絡まった、もっちりとした中太の麺。
で、では、いただきまーす。
これほど濃ゆい煮干しスープは飲んだことがないというくらいの、強い主張。
これが、げきにぼ(激煮干)というものなのね。
旨味がスープに凝縮されていて、とても味わい深いのですが、食べ慣れていない舌はびっくりしています。
もはや、煮干しテロと言ってもいいレベルじゃないでしょうか。にぼテロ!
「これは洗礼だよ」と地元の方々。
津軽国に入る関門はここにありましたか。まさか去る直前に食べることになろうとは。
煮干し出汁の麺は好きですが、ここのスープの濃さにはたじろぎました。
かなり津軽上級者味。初心者には強烈なボディーブローです。
ランチメンバーの中で、女性は私だけ。
もとより食べるのが遅いので、男性陣たちを待たせないように、急いで食べました。
向かいに座った宮川さんは、げきにぼと格闘する私たちを写真に撮り、その場でSNSにアップしていました。
食後に「ここのラーメン、どうだった?」と感想を聞かれました。
「煮干し、すごかったですね。こっちの人はみんなこの味に慣れているんですか?」
「そうでもないよ」
「あのスープ、中毒性があってさ」
「毎回ウワ~ッって言いながら、結構通ってるんだよね」
みんな、煮干しジャンキーだったようです。にぼジャン。
○ 駅前ヒロロ
食後、市内視察に出かけるというヌマさんたちの車に、手を振ってお別れしました。
宮川さんは、この日納車されたばかりのピカピカの黒い車でやってきており、セミナー企画者のヤマオさんが「初めて助手席に座るのが僕で、いいんでしょうか…?」と言いながら乗っていきました。
私は、コンシスの代表に送ってもらって弘前駅へ。
「昨夜まで不幸の塊だったヌマさんが、代表とのドライブで元気になってよかった」と話しながら。
夜に戻ってくるyumさんも、滞在はあと数日。今回のメンバーで一番最後までハウスに滞在するのは、ヌマさんです。
あとは彼らが、有終の美を飾ってくれるでしょう。
いつも忙しそうな代表ですが、最後までなにかとお世話になりました。お元気で~!
手を振って代表の車を見送り、さて一人になりました。
駅まで来たものの、結構時間が余っていたので、駅前のビル、ヒロロへ行ってみました。
北海道のキロロみたいな名前。青池のキョロロにも似てる。
ここにもリンゴ王国の王子さまがいました。
プリンス、もうすぐこの王国での旅が終わって、さよならしなくちゃいけないの。
キャリーを引きながら、駅のそばをちょっと周ってみました。
えきどてプロムナードは、花咲くきれいな遊歩道。
マンホールではありませんが、歩道にかわいらしいデザインを見つけました。
日本一の花見客動員数を誇る弘前城の桜も、いつか見てみたいなあ。
豊盃、豊81、豊盃 ん、田酒、白神、麗峰、陸奥八仙、喜久泉、桃川、じょっぱり。
お店の前に、青森のお酒の瓶をずらりと並べた居酒屋がありました。
これは、地酒好きにはたまりませんね。
○ リンゴメッセージボード
駅に戻ると、改札前のりんごの黒板に目が留まりました。
初日に(メッセージボードって、最近見ないから懐かしいな)と思ったもの。
最後なので、私もメッセージを残しました。
ちゃんと書いたんですよ。
ほら、ここに。リンゴ王国、ありがとう☆
驫木駅・太宰まなびの家・そして駅のりんご板。
今回は、弘前のあちこちの場所にメッセージを残した旅でもありました。
○ 駅の青森ねぶた
まだ時間はありましたが、荷物があるので動き回れず、やってきた特急に乗りました。
急ぐ旅ではないのに早い電車に乗ったため、予定時間よりさらに早くに新青森に到着。
おお、ねぶたの顔がお出迎え。
ウェルカムというよりは威嚇されているようですが、まあこれがいつもの顔つきです。
青不動と龍の目が金色に光っていました。敵になったら絶対に勝てなさそう。
もうここは青森ねぶたのエリア内。扇型から人形型に変わっています。
初めて見るだるま型のねぶた。青森りんごとねぶたをだるまにした「だるまりんごねぶた」だそうです。
単語を並べるこのネーミング法、何かに似ているような…。
あ、「味噌カレー牛乳ラーメン」!
画像では見づらいのですが、よく見ると頭の上からりんごの枝がちょっと出ていました。
まるっとしたダルマになっても、墨で勢いよく描かれた表情は、迫力がありました。
新青森はまだ新しい駅なので、駅前で観光できそうなところはありません。
駅の人に「新幹線のホームに入ると何もないので、在来線改札口から出る方がいいですよ。お土産屋さんもあるから」と勧められました。
弘前を離れて、寂しい気持ちでいっぱい。でも、おなかもいっぱいすぎて、泣きたい気持ちにはなっていません。
げきにぼ効果が続いています。
○ イトコのお見送り
改札の外のベンチにぽつねんと座っていたら、イトコのマミちゃんが「今いるなら駅に行くわ~」と連絡をくれて、本当にすぐやってきてくれました。
突然のことだったのに、予定をつけてすぐに来てもらえるなんて、夢みたい。うれしーい!
ひとりセンチメンタルになっていた時だったので、その優しさがしみました。
こっちの人って、本当にあたたかいのね。
時間がくるまでいろいろな話をして、改札でぎゅっとハグしてお別れしました。
人が見送ってくれることのありがたさ。
さっきまでの寂しい気持ちは、もう消えていました。
はやぶさの中には、すでに乗客がいて(そうか、北海道までつながったからね)と実感。
新青森は、もう終点ではないんですね。
○ 嶽きみの天ぷら
マミちゃんから「新幹線で食べてね」と嶽きみの天ぷらをいただきました。
駅で売っていたそうで、ホカホカあたたかく、いい香りがしていました。
う~ん。げきにぼの衝撃はどこへやら、あっさり食欲が刺激されます。
さっそくいただきまーす。ああおいしい。
衣の中には、トウモロコシがきれいに並んでいました。
少しPCを動かしてから、ぐっすり寝て過ごし、予定通りに東京に到着。
もわっとする暑さに、再び夏が戻ったような気になりました。
○ epilogue
今回は「青森市のことは少しは知っていても、弘前市のことはほとんど知らなかった」自分にとって、いい機会でした。
その土地を知るには、なんといっても実際に暮らしてみるのが一番です。
旅行者ではなく滞在者として周りも扱ってくれて、さまざまな地元の人と知り合う機会も多く、土地について学ぶことができました。
土地・人・食、いろいろな方面から弘前を体感して、青森と違う部分が多いことにも気付きました。
なにより心に響いたのは、人の温かさ。みんな、とても親切で優しく、よくしていただくたびに気持ちがとろけそうになりました。
実は、旅から戻ってすぐに、お世話になった方の一人、リードマンの宮川さんが急逝されました。
帰る日に一緒にランチをした、その翌日の悲報でした。
あまりに突然のことで、彼を知る誰もが、悲しみに沈みました。
今回は、彼を含め、お世話になった方々との思い出を交えた弘前の記録を残そうと考えて、この旅日記をアップしました。
弘前を心から愛し、その発展を願ってやまなかった宮川さんにも、少しなりとも喜んでもらえるものを書けたのならいいなと思います。
いつもよりも細かく書いたので、読むのはかなり大変だったことでしょう。
読了、お疲れ様です!最後までおつきあい下さって、どうもありがとうございました。
弘前はすてきな過ごしやすい町でした。
またぜひ、日本一のりんご王国を訪れようと思います。
○ もともとの追手門
まだ訪れていなかった弘前城の北門(亀甲門)に行きました。
お城ができた頃は、武家屋敷側にあるこの門が正面玄関だっただけあって、堂々とした門構えです。
弘前城は戦いの舞台にはなりませんでしたが、この門には矢傷が残っています。
かつて大光寺城の門だった時に、為信軍に突撃を受けてついたものだとか。
武家屋敷の人に「ぜひこの門を見ておいて下さい」と言われていたので、帰る前に見られてよかったです。
○ ヌマさん浮上
ワークスペース・シフトでは、この日もヤフトピさんとwithnewsさんによる学生向けのweb討論会が行われていました。
先に来ていた宮川さんと一緒に、授業見学します。
彼に昨日の女性のことを聞いて、とり繋いでもらいました。
鶴田町でオリジナルブランド「ハンサムリネンKOMO」を展開している、うたこさんでした。
無事連絡が取れて、毛豆決定戦の時のクレイジーなファッキンキャット画像を送ることができました。
ほどなくして、オオウラ代表とヌマさんが登場。
帽子をかぶり短パン姿で嶽きみを束でかかえたヌマさんは、夏休みの少年のようでした。
代表に嶽温泉に連れて行ってもらったそう。
よかったですね、ヌマさん!
温泉・嶽きみ・代表という癒しのトリプル効果あってか、昨日までの世の不幸を一身に背負ったような雰囲気は抜けて、落ち着いた表情になっていました。
「夕べ一緒に食事できなかったから、みんなでランチに行きましょう」と代表。
イベント終了後、近くにいた面々と一緒に食事に出かけます。
○ ランチリクエスト
代表に「今日が最後だし、ランチはどこに行きたい?」と聞かれました。
リクエストが通りそう。どこにしようかな。
yumさんが行った、奇跡のりんごのフレンチが脳裏をよぎりましたが、メンズばかりのメンバーなのでやめておきます。
「時々話題に出る"たかはし"って・・・」と言ったとたん、周囲の人たちが不思議な笑みを浮かべて目を交わし合いました。
「そう・・・じゃあそこにしようか」
えっ、その笑いはなんなの?その目配せはいったいなに?
自力では行きにくいということで、3台の自動車に分かれて出発。
途中、気になる倶楽部を見かけました。うわあ、入ってみたい。
横浜にあったら、会員になっちゃいますよ。
(調べてみましたが、弘前にしかありませんでした)
○ 青森ベストラーメン
向かったのは、たかはし中華そば店。
先日行った、鬼の鳥居の神社の隣にありました。
「昼どきだし、並ぶかな」とみんな気にしていたら、たしかに行列ができていました。
かなりの人気店のようです。
食べログ主催の年間ランキング「青森ベストラーメン」に、毎年のように選ばれているのだそう。
メニューはたった4種類。みんな同じ中華そばを選びます。
順番を待つ間、「数か月ぶりだなあ」「俺は先週も来たよ」などと話していますが、まだよくわかりません。
語ってはいけないものなんでしょうか。
「まあじきにくるからさ」
席に通されましたが、一つのテーブルにメンバー8人は座れないため、ヤフトピさんとwithnewsさんだけカウンター席になりました。
○ にぼテロ・にぼジャン
店内には独特の香りが漂っています。
出てきたラーメンは、濃い煮干しスープでした。
ああ、煮干しの香りだったんですね。
見るからに濃くて、中が見えません。
先日の焼き干し津軽そばの半透明のスープとは、全く違います。
その煮干しスープがたっぷり絡まった、もっちりとした中太の麺。
で、では、いただきまーす。
これほど濃ゆい煮干しスープは飲んだことがないというくらいの、強い主張。
これが、げきにぼ(激煮干)というものなのね。
旨味がスープに凝縮されていて、とても味わい深いのですが、食べ慣れていない舌はびっくりしています。
もはや、煮干しテロと言ってもいいレベルじゃないでしょうか。にぼテロ!
「これは洗礼だよ」と地元の方々。
津軽国に入る関門はここにありましたか。まさか去る直前に食べることになろうとは。
煮干し出汁の麺は好きですが、ここのスープの濃さにはたじろぎました。
かなり津軽上級者味。初心者には強烈なボディーブローです。
ランチメンバーの中で、女性は私だけ。
もとより食べるのが遅いので、男性陣たちを待たせないように、急いで食べました。
向かいに座った宮川さんは、げきにぼと格闘する私たちを写真に撮り、その場でSNSにアップしていました。
食後に「ここのラーメン、どうだった?」と感想を聞かれました。
「煮干し、すごかったですね。こっちの人はみんなこの味に慣れているんですか?」
「そうでもないよ」
「あのスープ、中毒性があってさ」
「毎回ウワ~ッって言いながら、結構通ってるんだよね」
みんな、煮干しジャンキーだったようです。にぼジャン。
○ 駅前ヒロロ
食後、市内視察に出かけるというヌマさんたちの車に、手を振ってお別れしました。
宮川さんは、この日納車されたばかりのピカピカの黒い車でやってきており、セミナー企画者のヤマオさんが「初めて助手席に座るのが僕で、いいんでしょうか…?」と言いながら乗っていきました。
私は、コンシスの代表に送ってもらって弘前駅へ。
「昨夜まで不幸の塊だったヌマさんが、代表とのドライブで元気になってよかった」と話しながら。
夜に戻ってくるyumさんも、滞在はあと数日。今回のメンバーで一番最後までハウスに滞在するのは、ヌマさんです。
あとは彼らが、有終の美を飾ってくれるでしょう。
いつも忙しそうな代表ですが、最後までなにかとお世話になりました。お元気で~!
手を振って代表の車を見送り、さて一人になりました。
駅まで来たものの、結構時間が余っていたので、駅前のビル、ヒロロへ行ってみました。
北海道のキロロみたいな名前。青池のキョロロにも似てる。
ここにもリンゴ王国の王子さまがいました。
プリンス、もうすぐこの王国での旅が終わって、さよならしなくちゃいけないの。
キャリーを引きながら、駅のそばをちょっと周ってみました。
えきどてプロムナードは、花咲くきれいな遊歩道。
マンホールではありませんが、歩道にかわいらしいデザインを見つけました。
日本一の花見客動員数を誇る弘前城の桜も、いつか見てみたいなあ。
豊盃、豊81、豊盃 ん、田酒、白神、麗峰、陸奥八仙、喜久泉、桃川、じょっぱり。
お店の前に、青森のお酒の瓶をずらりと並べた居酒屋がありました。
これは、地酒好きにはたまりませんね。
○ リンゴメッセージボード
駅に戻ると、改札前のりんごの黒板に目が留まりました。
初日に(メッセージボードって、最近見ないから懐かしいな)と思ったもの。
最後なので、私もメッセージを残しました。
ちゃんと書いたんですよ。
ほら、ここに。リンゴ王国、ありがとう☆
驫木駅・太宰まなびの家・そして駅のりんご板。
今回は、弘前のあちこちの場所にメッセージを残した旅でもありました。
○ 駅の青森ねぶた
まだ時間はありましたが、荷物があるので動き回れず、やってきた特急に乗りました。
急ぐ旅ではないのに早い電車に乗ったため、予定時間よりさらに早くに新青森に到着。
おお、ねぶたの顔がお出迎え。
ウェルカムというよりは威嚇されているようですが、まあこれがいつもの顔つきです。
青不動と龍の目が金色に光っていました。敵になったら絶対に勝てなさそう。
もうここは青森ねぶたのエリア内。扇型から人形型に変わっています。
初めて見るだるま型のねぶた。青森りんごとねぶたをだるまにした「だるまりんごねぶた」だそうです。
単語を並べるこのネーミング法、何かに似ているような…。
あ、「味噌カレー牛乳ラーメン」!
画像では見づらいのですが、よく見ると頭の上からりんごの枝がちょっと出ていました。
まるっとしたダルマになっても、墨で勢いよく描かれた表情は、迫力がありました。
新青森はまだ新しい駅なので、駅前で観光できそうなところはありません。
駅の人に「新幹線のホームに入ると何もないので、在来線改札口から出る方がいいですよ。お土産屋さんもあるから」と勧められました。
弘前を離れて、寂しい気持ちでいっぱい。でも、おなかもいっぱいすぎて、泣きたい気持ちにはなっていません。
げきにぼ効果が続いています。
○ イトコのお見送り
改札の外のベンチにぽつねんと座っていたら、イトコのマミちゃんが「今いるなら駅に行くわ~」と連絡をくれて、本当にすぐやってきてくれました。
突然のことだったのに、予定をつけてすぐに来てもらえるなんて、夢みたい。うれしーい!
ひとりセンチメンタルになっていた時だったので、その優しさがしみました。
こっちの人って、本当にあたたかいのね。
時間がくるまでいろいろな話をして、改札でぎゅっとハグしてお別れしました。
人が見送ってくれることのありがたさ。
さっきまでの寂しい気持ちは、もう消えていました。
はやぶさの中には、すでに乗客がいて(そうか、北海道までつながったからね)と実感。
新青森は、もう終点ではないんですね。
○ 嶽きみの天ぷら
マミちゃんから「新幹線で食べてね」と嶽きみの天ぷらをいただきました。
駅で売っていたそうで、ホカホカあたたかく、いい香りがしていました。
う~ん。げきにぼの衝撃はどこへやら、あっさり食欲が刺激されます。
さっそくいただきまーす。ああおいしい。
衣の中には、トウモロコシがきれいに並んでいました。
少しPCを動かしてから、ぐっすり寝て過ごし、予定通りに東京に到着。
もわっとする暑さに、再び夏が戻ったような気になりました。
○ epilogue
今回は「青森市のことは少しは知っていても、弘前市のことはほとんど知らなかった」自分にとって、いい機会でした。
その土地を知るには、なんといっても実際に暮らしてみるのが一番です。
旅行者ではなく滞在者として周りも扱ってくれて、さまざまな地元の人と知り合う機会も多く、土地について学ぶことができました。
土地・人・食、いろいろな方面から弘前を体感して、青森と違う部分が多いことにも気付きました。
なにより心に響いたのは、人の温かさ。みんな、とても親切で優しく、よくしていただくたびに気持ちがとろけそうになりました。
実は、旅から戻ってすぐに、お世話になった方の一人、リードマンの宮川さんが急逝されました。
帰る日に一緒にランチをした、その翌日の悲報でした。
あまりに突然のことで、彼を知る誰もが、悲しみに沈みました。
今回は、彼を含め、お世話になった方々との思い出を交えた弘前の記録を残そうと考えて、この旅日記をアップしました。
弘前を心から愛し、その発展を願ってやまなかった宮川さんにも、少しなりとも喜んでもらえるものを書けたのならいいなと思います。
いつもよりも細かく書いたので、読むのはかなり大変だったことでしょう。
読了、お疲れ様です!最後までおつきあい下さって、どうもありがとうございました。
弘前はすてきな過ごしやすい町でした。
またぜひ、日本一のりんご王国を訪れようと思います。