その1からの続きです。
● IT交流会ランチ
この日のお昼は、このコワーキングスペースを利用している人たちとの交流会ランチ。
オフィス「材」のスタッフの方に作ってもらったおそばをいただきながら、いろいろとおしゃべりしました。
山芋の天ぷらが美味しい!シャキシャキで水気たっぷり!
いくらでも食べたーい!
どうやら今回は、食の旅になる予感大です。
皆さん、東京の学校を出たり、東京で就職し、のちに三沢に戻ってきたというUターン組か、結婚相手の実家だったからやって来たというIターン組。
何らかの土地とのつながりがある人達で、全く縁がないまま来たという人は、ほとんどいないようです。
今後の青森のITワークについての話で盛り上がりました。
私達が参加している青森ITワークの拠点は、弘前と三沢の二箇所。
青森の中でも、なぜこの二つが選ばれたのかと聞いたところ「どちらもコワーキングスペースがあるから」との答え。
なるほど、三沢には「材」が、弘前には「コンシス」があるからですね。
お世話になっています。
● 変なおじさん情報
いつも黒Tシャツのヂンさん。昨日はデイリーポータルZ、今日は「まいにちかあさん」のTシャツです。
恐山の「最後のイタコ」に会いたいと、アポを取っているところだそう。
えー、すごい。最後のイタコの方の著作を読んだことがありますが、会いに行こうとまでは思いませんでした。
やっぱり行動力ですね。
彼が興味があるのは、キャラが立ったおじさんかおばさん。
「この辺りに、変なおじさんはいませんか?」というすごい質問をして、"十和田のルパン"とか、"三沢の千葉さん"という、地元の有名人を教えてもらっていました。
画像を見ると、どちらもなかなかに独特。うーん(^_^;)
「千葉さんには滞在中に会えるんじゃないかな」と土地の人。
道の向こうから歩いてきたら、あたふたしそう。
去年、弘前でスギちゃんの格好をした人とすれ違った時には、固まって、何もできませんでした。
「千葉さん、この辺では人気者で、出会えたらラッキーって言われてるから、一緒に写真を撮ってもらったら?」
では偶然の出会いを楽しみに…。
● ノー津軽三味線
青森に来て、外を歩いていると、どこからか津軽三味線の生演奏、もしくはBGMが流れてきます。
それで、青森イコール津軽三味線のというイメージができあがっています。
でも、こちらに来てから津軽三味線の演奏を全く耳にしていないことに気がつきました。
「三沢では津軽三味線は演奏しないんですか?」と聞いてみます。
「こっちでは聴かないねー。あれは津軽だから」
そう言われてハッとしました。そう、ここは津軽ではなく、南部でしたね。
津軽三味線はなくって、南部せんべいと南部鉄瓶がある町なんでした。
津軽と南部は別の文化だということ、頭ではわかっていても、つい忘れがちです。
三沢で一番大きな会社はどこかと質問しました。
横浜だと、エバラ食品か、崎陽軒か、サカタのタネ。
いえいえ、日産でしたね。
こちらは、建築会社か、養豚業の畜産会社で、一次産業がメインだそう。
「それを二次産業につなげられれば面白そうだけどね」とJBさん。
社長、頑張って!
● 木工加工品
このコワーキングスペースを提供してくれているオフィス「材」は、ヒノキなどの木材加工も行っています。
部屋に設置された3Dカッターやレーザーカッターに興味津々のカオリンと私。
そのマシンで加工したさまざまな木工品が、星野リゾートホテルの青森屋に置かれているそうです。
● ITワーク
午後は、めいめいにPCを開いてITワーク。
ヂンさんは、3台のPC(一つはタブレット?)を持ちこみ、三面鏡のように並べて作業をしていました。
わー、ノートパソコンでこんな風にリモートワークをする人、初めて見るわー。
手袋をはめ、ペンタブで絵を描いてもいます。
わあ、プロのイラストレーターみたい。(注・プロのイラストレーターです)
途中、今回の旅の主催である青森県の担当の方が見えました。
JBさんの打ち合わせの後、私たちメンバー一人一人と挨拶をされ、その後はノーパソを広げて、一緒にお仕事。
普通のオフィスだと、みんな大もとは共通している仕事を進めていきますが、私たちは同じ部屋にいながら、それぞれ違う作業に取り組んでいます。
それがコワーキングスペースです。
夕方になったので、仕事はおしまい。
みんなで車に乗って、食事に向かいました。
テーマは「おいしい活魚を食べる会」だそう。楽しみ~!
● おいしい活魚を食べる会
着いたところは錦寿司。
きっちりした店構えです。
そう安くはなさそうな雰囲気なのに、びっくりするほどリーズナブルなんだそう。
まずはお刺身盛り!
わー、つやつやでプリプリ。
いわしのお刺身。新鮮じゃないと作れないそうです。
薄い切り身ながら、脂がのっていておいし~い!
まぐろ!まぐろ!
青森には大間があるー。
かまはなんと600円。そんな安いの、聞いたことないわー。
鮎!
えびも新鮮です。
お味噌汁がないとのことで、なぜか最後にお吸い物になりました。
日本酒は八戸のお酒の八仙。
何もかもがおいしくて、まさに竜宮城気分。
タイやヒラメのように舞い踊りたくなっちゃいます。
「明日はどうしようか」と話し合う私たちを見て、県庁の方が
「みんな一緒の行動をするんですね。いいですね。弘前では皆さん、それぞれに行動しているようです」と言いました。
移動が便利な弘前とここ三沢とでは、行動パターンがまた違うようです。
こんなに食べて飲んで、一人3000円でおつりがくるほど。
本当に、とってもリーズナブルなお店でした。
● さんま大量入荷
食後、夜の町をみんなでそぞろ歩き。
男の厨房の、本日のおすすめボードに目がくぎ付け。
さんまが大量入荷されたようです。
今年はなかなか首都圏には入ってこないだろう、さんま!
贅沢だわ。
● 昭和なネオンタウン
ネオンタウンは、なんだかとってもレトロな界隈。
狸小路では、夜な夜な男と女のラブゲーム、いえ狐と狸の化かし合いが行われていそう。
いろいろな飲み屋が店を連ねていますが、中でも気に入ったのは「酔族館」という店名。
水色がそれっぽくて幻想的。
グラスハーモニカが奏でる、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』の水族館のメロディが頭を流れます。
じゃなくて「酔う民の館」!ネーミングがお上手ね!
昼に歩いた商店街では「勝手貴母(かってきまま)」というカラオケ店を見つけました。
これまた、当て字が上級者レベル!
● 軽のタクシー?
ふと見ると、軽自動車のタクシーがいるではありませんか。
「わあ、めずらしいね」
そう言っていると、JBさんが「あれは代行車だよ」と教えてくれました。
タクシーじゃなかったのね。なじみがないので、代行のこと忘れていました。
県庁の方とは、ここでお別れ。青い森鉄道の終電に乗るために、駅までのタクシーをつかまえました。
三沢から青森までは、1時間以上かかります。
着くころには、酔いもさめちゃいそうですが、道中お気をつけて~。
● アメリカン・バー
いざなわれたのは、Your Placeというアメリカン・バー。
横須賀どぶ板通りのバーに比べて、かなり広々としています。
キャッシュオンデリバリー。ジンジャーエールを頼むと、ジョッキ以上の大きなグラスにすごい量が入ってきました。
お、重い。びっくりして写真を撮り忘れました。
さらっと一杯ギネスをあおったJBさんは「じゃあこれで帰りまーす!」と言って、立ち上がりました。
「君たち、置いてくねー!タクシーで帰ってねー!また明日〜!」
「ハーイ、おやすみなさーい」
明るく置いて行かれましたが、私たちはそのまま飲み続けます。
なんだかみょうちきりんなメニューがありましたよ。
ワニとナントカとか、バター味のナントカとか(伏字)
そのどちらも頼んで飲んでいるヂンさん!なんてチャレンジャー!
まさに人生体当たり取材です。いえ、単なる好みかもしれませんが。
● 水牛の翼?
お店のお勧めというチーズケサディアを食べました。
初めて食べるメキシカン料理。おいしかったです。
ほかに、バッファローウィングを頼みました。
つまり、水牛の翼ですが、バッファローに生えているのは、翼じゃなくて角じゃなかったっけ?と考えます。(酔ってる?)
翼か角か確かめねばと思っていたら、山積みの手羽先がやってきました。
あれ、水牛でもなかった!
とりあえず食べてみます。
「辛いっ!!」みんなが口々に悲鳴を上げます。
バッファローとは動物ではなくアメリカの地名で、そこで発祥したメニューなんだそうです。
● 社長の無茶ぶり指令
と、ここで、姿を消したJBさんから私の元にメッセージが届きました。
「ヂンさんに、金髪美女に話しかけるように言って」
いきなりの無茶ぶりオーダーです。
(えー、これ伝えづらいな〜、どうしようかな~)と思ってちょっとスルーしていると、
「それを写真に撮って送って」とまた指令が届きました。
「早く」
どんどん届きます。
私たちを置き去りにしておいてー!気にしてないけど。
しぶしぶヂンさんに伝えると、初めは彼も知らんぷりしていましたが、
「じゃないと基地の中を案内してあげない」(←JBさん大人げない!)と言われて、「やれやれ」と腰を上げました。
隣のテーブルに身を乗り出したかと思うと、おもむろに軍人の連れの女性に「写真一緒にとっていい?」と聞くヂンさん。
普通の人(!)だったら、無茶振りオーダーは聞き流して、何も動かないところですが、いっちゃいまいたよ。
ヂンさんの行動力にビックリ。私も見習わなくては!
ウェーイ!
画像を送ると、JBさんから「75点」という点数がきました。
明らかに社長も酔ってますね。きっと別所で飲んでるに違いありません!
● 軍人さんとのトーク
写真を撮ったあと、その女性の隣にいた男性とお喋りしました。
オハイオ出身のブライアンでした。
横浜で5年間過ごしてから横須賀に行き、三沢に来たそう。
「ここしか遊ぶ場所がないから、三沢はつまんないなー」
もう少ししたら、佐世保に異動になるそうです。
日本中の基地を制覇するんじゃないかしら?
● 和風のタトゥー
親日派という彼は、タトゥーを見せてくれました。
「これ、日本で日本風に彫ってもらったんだ」
ええと、どの辺が和風なのかなー?
風景が水墨画風なのかなー?
「こっちにも彫ったよ」と、足も見せてくれました。
「オー、ハガレン!!」
なんと、鋼の錬金術師のタトゥー!
確かにあなたは親日派!いえ、むしろアニオタ!?
メリケンたちはさくっと飲んだら、すぐに次の店に移動します。
ブライアン始め、一団がぞろぞろといなくなると、店内が一気に空きました。
まあ、そのうちまた別のグループがやってくるでしょう。
ジェニーも移動したがったため、私たちもお店を出ました。
年配のアメリカ人の店員さんが、「またぜひお越しください」と流ちょうな日本語で慇懃に送り出してくれました。
バーの並びに、温泉がありました。
でも「SPAHOUSE」と英語表記で、温泉マークが無ければピンときません。
アメリカ人向けの温泉なんでしょう。
● 古牧温泉話
ジェニーとヂンさんは別の店をはしごするそうですが、もう飲めない私はカオリンと先に帰ることに。
ここで二手に分かれ、再び夜の街へ消えていく二人を見送りました。
私たちはタクシーに乗り込みます。
時間的にもう眠いだろうと思われる、かなりのおじいさんドライバー。(でも寝ないでね)
かつての古牧温泉の話を教えてくれました。
経営の手を広げすぎて、バブルが弾けたらうまくいかなくなり、倒産してしまったそう。
「私も小さいころに、行ったことがあります」
「そうかい。あそこは広かったもんねえ」
実は、三沢は初めての町ではありません。子供の頃、親戚一同で古牧温泉に行ったことがあります。
といっても、とにかく広かったことや、建物の廊下の梁がすごかったこと、プールが深くて溺れそうになったことなど、ぼんやりとしか覚えていません。
星野リゾートが復活させて、息を吹き返したのは嬉しいことですが、かつての建物がもうないのは残念なことです。
おじいさん運ちゃんに行き先を告げましたが、「コテージ?」とよくわからないようだったので、私達も不安になり、「やすらぎ荘のある温泉の前でもいいです」と、温泉の方に連れて行ってもらいました。
もう10時過ぎています。せっかくだから温泉に入りたいと思いましたが、営業は9時まででも、明かりも落ちていました。
「お風呂が終わった後は、もしかして裏道も真っ暗かな」
心配でしたが、ほそぼそと電灯がついていたので、なんとか昨日と同じ道を見つけることができました。
でもやっぱり暗いー
● 無事の帰還
またもやどのコテージかわからなくなり、ちょっとあせりました。(また玄関灯をつけ忘れた)
コテージのお風呂に交互に入り、12時が過ぎ、2時になりましたが、まだジェニーは戻ってきません。
「戻ってこないね〜」
外の様子がわからないので不用心ですが、彼女を締め出さないように、コテージのカギを開けて寝ることにしました。
周囲にはひと気が全くありません。森の中に私達二人きり。
コテージには電話もなく、ヘルプをしても助けが来るまで時間がかかりそう。
ハリウッドのホラー映画によくある「人里離れた無人の宿で起きる夜の恐怖」というシチュエーションを思い出して、ちょっと怖くなりますが、まあ気にせずさっさと寝てしまうことにします。(大ざっぱなO型)
3日目に続きます。
● IT交流会ランチ
この日のお昼は、このコワーキングスペースを利用している人たちとの交流会ランチ。
オフィス「材」のスタッフの方に作ってもらったおそばをいただきながら、いろいろとおしゃべりしました。
山芋の天ぷらが美味しい!シャキシャキで水気たっぷり!
いくらでも食べたーい!
どうやら今回は、食の旅になる予感大です。
皆さん、東京の学校を出たり、東京で就職し、のちに三沢に戻ってきたというUターン組か、結婚相手の実家だったからやって来たというIターン組。
何らかの土地とのつながりがある人達で、全く縁がないまま来たという人は、ほとんどいないようです。
今後の青森のITワークについての話で盛り上がりました。
私達が参加している青森ITワークの拠点は、弘前と三沢の二箇所。
青森の中でも、なぜこの二つが選ばれたのかと聞いたところ「どちらもコワーキングスペースがあるから」との答え。
なるほど、三沢には「材」が、弘前には「コンシス」があるからですね。
お世話になっています。
● 変なおじさん情報
いつも黒Tシャツのヂンさん。昨日はデイリーポータルZ、今日は「まいにちかあさん」のTシャツです。
恐山の「最後のイタコ」に会いたいと、アポを取っているところだそう。
えー、すごい。最後のイタコの方の著作を読んだことがありますが、会いに行こうとまでは思いませんでした。
やっぱり行動力ですね。
彼が興味があるのは、キャラが立ったおじさんかおばさん。
「この辺りに、変なおじさんはいませんか?」というすごい質問をして、"十和田のルパン"とか、"三沢の千葉さん"という、地元の有名人を教えてもらっていました。
画像を見ると、どちらもなかなかに独特。うーん(^_^;)
「千葉さんには滞在中に会えるんじゃないかな」と土地の人。
道の向こうから歩いてきたら、あたふたしそう。
去年、弘前でスギちゃんの格好をした人とすれ違った時には、固まって、何もできませんでした。
「千葉さん、この辺では人気者で、出会えたらラッキーって言われてるから、一緒に写真を撮ってもらったら?」
では偶然の出会いを楽しみに…。
● ノー津軽三味線
青森に来て、外を歩いていると、どこからか津軽三味線の生演奏、もしくはBGMが流れてきます。
それで、青森イコール津軽三味線のというイメージができあがっています。
でも、こちらに来てから津軽三味線の演奏を全く耳にしていないことに気がつきました。
「三沢では津軽三味線は演奏しないんですか?」と聞いてみます。
「こっちでは聴かないねー。あれは津軽だから」
そう言われてハッとしました。そう、ここは津軽ではなく、南部でしたね。
津軽三味線はなくって、南部せんべいと南部鉄瓶がある町なんでした。
津軽と南部は別の文化だということ、頭ではわかっていても、つい忘れがちです。
三沢で一番大きな会社はどこかと質問しました。
横浜だと、エバラ食品か、崎陽軒か、サカタのタネ。
いえいえ、日産でしたね。
こちらは、建築会社か、養豚業の畜産会社で、一次産業がメインだそう。
「それを二次産業につなげられれば面白そうだけどね」とJBさん。
社長、頑張って!
● 木工加工品
このコワーキングスペースを提供してくれているオフィス「材」は、ヒノキなどの木材加工も行っています。
部屋に設置された3Dカッターやレーザーカッターに興味津々のカオリンと私。
そのマシンで加工したさまざまな木工品が、星野リゾートホテルの青森屋に置かれているそうです。
● ITワーク
午後は、めいめいにPCを開いてITワーク。
ヂンさんは、3台のPC(一つはタブレット?)を持ちこみ、三面鏡のように並べて作業をしていました。
わー、ノートパソコンでこんな風にリモートワークをする人、初めて見るわー。
手袋をはめ、ペンタブで絵を描いてもいます。
わあ、プロのイラストレーターみたい。(注・プロのイラストレーターです)
途中、今回の旅の主催である青森県の担当の方が見えました。
JBさんの打ち合わせの後、私たちメンバー一人一人と挨拶をされ、その後はノーパソを広げて、一緒にお仕事。
普通のオフィスだと、みんな大もとは共通している仕事を進めていきますが、私たちは同じ部屋にいながら、それぞれ違う作業に取り組んでいます。
それがコワーキングスペースです。
夕方になったので、仕事はおしまい。
みんなで車に乗って、食事に向かいました。
テーマは「おいしい活魚を食べる会」だそう。楽しみ~!
● おいしい活魚を食べる会
着いたところは錦寿司。
きっちりした店構えです。
そう安くはなさそうな雰囲気なのに、びっくりするほどリーズナブルなんだそう。
まずはお刺身盛り!
わー、つやつやでプリプリ。
いわしのお刺身。新鮮じゃないと作れないそうです。
薄い切り身ながら、脂がのっていておいし~い!
まぐろ!まぐろ!
青森には大間があるー。
かまはなんと600円。そんな安いの、聞いたことないわー。
鮎!
えびも新鮮です。
お味噌汁がないとのことで、なぜか最後にお吸い物になりました。
日本酒は八戸のお酒の八仙。
何もかもがおいしくて、まさに竜宮城気分。
タイやヒラメのように舞い踊りたくなっちゃいます。
「明日はどうしようか」と話し合う私たちを見て、県庁の方が
「みんな一緒の行動をするんですね。いいですね。弘前では皆さん、それぞれに行動しているようです」と言いました。
移動が便利な弘前とここ三沢とでは、行動パターンがまた違うようです。
こんなに食べて飲んで、一人3000円でおつりがくるほど。
本当に、とってもリーズナブルなお店でした。
● さんま大量入荷
食後、夜の町をみんなでそぞろ歩き。
男の厨房の、本日のおすすめボードに目がくぎ付け。
さんまが大量入荷されたようです。
今年はなかなか首都圏には入ってこないだろう、さんま!
贅沢だわ。
● 昭和なネオンタウン
ネオンタウンは、なんだかとってもレトロな界隈。
狸小路では、夜な夜な男と女のラブゲーム、いえ狐と狸の化かし合いが行われていそう。
いろいろな飲み屋が店を連ねていますが、中でも気に入ったのは「酔族館」という店名。
水色がそれっぽくて幻想的。
グラスハーモニカが奏でる、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』の水族館のメロディが頭を流れます。
じゃなくて「酔う民の館」!ネーミングがお上手ね!
昼に歩いた商店街では「勝手貴母(かってきまま)」というカラオケ店を見つけました。
これまた、当て字が上級者レベル!
● 軽のタクシー?
ふと見ると、軽自動車のタクシーがいるではありませんか。
「わあ、めずらしいね」
そう言っていると、JBさんが「あれは代行車だよ」と教えてくれました。
タクシーじゃなかったのね。なじみがないので、代行のこと忘れていました。
県庁の方とは、ここでお別れ。青い森鉄道の終電に乗るために、駅までのタクシーをつかまえました。
三沢から青森までは、1時間以上かかります。
着くころには、酔いもさめちゃいそうですが、道中お気をつけて~。
● アメリカン・バー
いざなわれたのは、Your Placeというアメリカン・バー。
横須賀どぶ板通りのバーに比べて、かなり広々としています。
キャッシュオンデリバリー。ジンジャーエールを頼むと、ジョッキ以上の大きなグラスにすごい量が入ってきました。
お、重い。びっくりして写真を撮り忘れました。
さらっと一杯ギネスをあおったJBさんは「じゃあこれで帰りまーす!」と言って、立ち上がりました。
「君たち、置いてくねー!タクシーで帰ってねー!また明日〜!」
「ハーイ、おやすみなさーい」
明るく置いて行かれましたが、私たちはそのまま飲み続けます。
なんだかみょうちきりんなメニューがありましたよ。
ワニとナントカとか、バター味のナントカとか(伏字)
そのどちらも頼んで飲んでいるヂンさん!なんてチャレンジャー!
まさに人生体当たり取材です。いえ、単なる好みかもしれませんが。
● 水牛の翼?
お店のお勧めというチーズケサディアを食べました。
初めて食べるメキシカン料理。おいしかったです。
ほかに、バッファローウィングを頼みました。
つまり、水牛の翼ですが、バッファローに生えているのは、翼じゃなくて角じゃなかったっけ?と考えます。(酔ってる?)
翼か角か確かめねばと思っていたら、山積みの手羽先がやってきました。
あれ、水牛でもなかった!
とりあえず食べてみます。
「辛いっ!!」みんなが口々に悲鳴を上げます。
バッファローとは動物ではなくアメリカの地名で、そこで発祥したメニューなんだそうです。
● 社長の無茶ぶり指令
と、ここで、姿を消したJBさんから私の元にメッセージが届きました。
「ヂンさんに、金髪美女に話しかけるように言って」
いきなりの無茶ぶりオーダーです。
(えー、これ伝えづらいな〜、どうしようかな~)と思ってちょっとスルーしていると、
「それを写真に撮って送って」とまた指令が届きました。
「早く」
どんどん届きます。
私たちを置き去りにしておいてー!気にしてないけど。
しぶしぶヂンさんに伝えると、初めは彼も知らんぷりしていましたが、
「じゃないと基地の中を案内してあげない」(←JBさん大人げない!)と言われて、「やれやれ」と腰を上げました。
隣のテーブルに身を乗り出したかと思うと、おもむろに軍人の連れの女性に「写真一緒にとっていい?」と聞くヂンさん。
普通の人(!)だったら、無茶振りオーダーは聞き流して、何も動かないところですが、いっちゃいまいたよ。
ヂンさんの行動力にビックリ。私も見習わなくては!
ウェーイ!
画像を送ると、JBさんから「75点」という点数がきました。
明らかに社長も酔ってますね。きっと別所で飲んでるに違いありません!
● 軍人さんとのトーク
写真を撮ったあと、その女性の隣にいた男性とお喋りしました。
オハイオ出身のブライアンでした。
横浜で5年間過ごしてから横須賀に行き、三沢に来たそう。
「ここしか遊ぶ場所がないから、三沢はつまんないなー」
もう少ししたら、佐世保に異動になるそうです。
日本中の基地を制覇するんじゃないかしら?
● 和風のタトゥー
親日派という彼は、タトゥーを見せてくれました。
「これ、日本で日本風に彫ってもらったんだ」
ええと、どの辺が和風なのかなー?
風景が水墨画風なのかなー?
「こっちにも彫ったよ」と、足も見せてくれました。
「オー、ハガレン!!」
なんと、鋼の錬金術師のタトゥー!
確かにあなたは親日派!いえ、むしろアニオタ!?
メリケンたちはさくっと飲んだら、すぐに次の店に移動します。
ブライアン始め、一団がぞろぞろといなくなると、店内が一気に空きました。
まあ、そのうちまた別のグループがやってくるでしょう。
ジェニーも移動したがったため、私たちもお店を出ました。
年配のアメリカ人の店員さんが、「またぜひお越しください」と流ちょうな日本語で慇懃に送り出してくれました。
バーの並びに、温泉がありました。
でも「SPAHOUSE」と英語表記で、温泉マークが無ければピンときません。
アメリカ人向けの温泉なんでしょう。
● 古牧温泉話
ジェニーとヂンさんは別の店をはしごするそうですが、もう飲めない私はカオリンと先に帰ることに。
ここで二手に分かれ、再び夜の街へ消えていく二人を見送りました。
私たちはタクシーに乗り込みます。
時間的にもう眠いだろうと思われる、かなりのおじいさんドライバー。(でも寝ないでね)
かつての古牧温泉の話を教えてくれました。
経営の手を広げすぎて、バブルが弾けたらうまくいかなくなり、倒産してしまったそう。
「私も小さいころに、行ったことがあります」
「そうかい。あそこは広かったもんねえ」
実は、三沢は初めての町ではありません。子供の頃、親戚一同で古牧温泉に行ったことがあります。
といっても、とにかく広かったことや、建物の廊下の梁がすごかったこと、プールが深くて溺れそうになったことなど、ぼんやりとしか覚えていません。
星野リゾートが復活させて、息を吹き返したのは嬉しいことですが、かつての建物がもうないのは残念なことです。
おじいさん運ちゃんに行き先を告げましたが、「コテージ?」とよくわからないようだったので、私達も不安になり、「やすらぎ荘のある温泉の前でもいいです」と、温泉の方に連れて行ってもらいました。
もう10時過ぎています。せっかくだから温泉に入りたいと思いましたが、営業は9時まででも、明かりも落ちていました。
「お風呂が終わった後は、もしかして裏道も真っ暗かな」
心配でしたが、ほそぼそと電灯がついていたので、なんとか昨日と同じ道を見つけることができました。
でもやっぱり暗いー
● 無事の帰還
またもやどのコテージかわからなくなり、ちょっとあせりました。(また玄関灯をつけ忘れた)
コテージのお風呂に交互に入り、12時が過ぎ、2時になりましたが、まだジェニーは戻ってきません。
「戻ってこないね〜」
外の様子がわからないので不用心ですが、彼女を締め出さないように、コテージのカギを開けて寝ることにしました。
周囲にはひと気が全くありません。森の中に私達二人きり。
コテージには電話もなく、ヘルプをしても助けが来るまで時間がかかりそう。
ハリウッドのホラー映画によくある「人里離れた無人の宿で起きる夜の恐怖」というシチュエーションを思い出して、ちょっと怖くなりますが、まあ気にせずさっさと寝てしまうことにします。(大ざっぱなO型)
3日目に続きます。