風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

62. epilogue

2010-12-05 | 近畿(京都・滋賀)

今回も、楽しい旅でした。ただ紅葉には少し遅く、親に最盛期を見せられなかったのが残念。
私は落ち紅葉が好きなので、散り時も好みなんですが。
京都や近県の人だと、様子を見ながら宿や交通の予約をとらずに行けるので、うらやましくてなりません。
雨が降ったら行くのを中止したりもできるし。
春も行ってみたいのですが、桜は紅葉よりもタイミングが難しいから、予想するのが難しくて。

でも、現地に行って、雨が降るとハラハラし、紅葉の様子をドキドキ気にするのは、旅人の醍醐味ですね。
京都では「そうだ 京都、行こう。」のCMが流れないと聞いて、なんだかかわいそうになりました。
月にむら雲、花に風。
やっぱり遠くから、時々訪れてこそ、旅を満喫できるというものでしょうか。

今年は龍馬イヤーだったので、祇園ではこんな広告を見かけました。
龍馬がショッピングでのクレジットカードの利用、勝先生が不要携帯電話の回収を呼び掛けています。
「大当たりぜよ!」って言ってます。やりすぎぜよー。(笑)



うってかわって、訪れた数々の寺社では、心引き締まる清らかな体験ができました。
これは、小野の勧修寺の門に掲げられていた文言。
簡潔で、いい言葉です。



今回は、人と一緒の京都旅行だったので、食も楽しめたし、はじめて体験をいろいろとできて、実り多き旅でした。
旅に関わった方々、どうもありがとうございました。
あなた方と、紅葉のおかげで、これからもがんばれそうです。


43. 5th day- 高瀬川・鴨川

2010-12-04 | 近畿(京都・滋賀)

この日は6時に起床。
連日歩き回っているため、そろそろ疲れもたまってきています。
この日もたくさん動くため、のんびり朝を過ごして、7時半に宿を出発しました。

七条から河原町まで、高瀬川沿いを歩いていきます。
一本横はバス通りですが、川沿いは車も通らず、旅館が立ち並んでおり、雰囲気があります。





そのうちに、四条大橋が見えてきました。団栗橋から川向こうには、南座も見えます。




昨日は一日、変な天気でしたが、今日は抜けるような青空が戻ってきています。
ぽかぽかと温かいし、一日晴れるでしょう。
気持ちのいい、30分のウォーキングでした。


44. 渡月橋、法輪寺

2010-12-04 | 近畿(京都・滋賀)

阪神電鉄京都線の河原町駅で「阪神・阪急1dayパス」を買います。
今日はこれで、一日あちこち巡るつもり。
桂駅で嵐山線に乗り換えて、嵐山へ行きました。



朝の渡月橋は、人も多くなくて静か。
このくらいの静けさが、落ち着きます。





法輪寺に向かう時、去年とは違う裏参道から登ってみたら、表参道ではもう終わっている紅葉が、まだ美しく残っていました。
山の上にあるお寺なので、斜面によって紅葉の時期が違うようです。


45. 大山崎山荘美術館

2010-12-04 | 近畿(京都・滋賀)

10時前に、大山崎駅で瞳さんと待ち合わせました。
京都で知り合った、大阪在住の瞳さんに、今日は一日ガイドしていただきます。
とっても趣味がいい彼女なので、どこに行っても楽しいと、まるまるおまかせ。
さっそく、大山崎山荘美術館に連れて行ってもらうことになりました。

「シャトルバスもあるけれど、道中がきれいだから」と歩いていきます。
山荘ということで、どんどん斜面を上がっていきますが、きつさを忘れるほどの紅葉の美しさに、思わず声をあげました。





京都市内の紅葉は、そろそろ終わり目でしたが、ここはまだ燃え盛るもみじがほかより残っています。
美しいです。風も心地よく、高原療養に来たような気持ちになりました。

ゆっくり時間をかけて歩いて行った英国チューダー様式の美術館は、まるでヨーロッパのヒュッテのよう。
冬、雪の降りしきる中、この洋館で暖炉を囲んで温まりたいものです。



まずは、常設のモネの作品を観に行きました。
クラシカルな山荘の地下にある、安藤忠雄の、モダンな建築に驚きます。
「地中の宝石箱」と呼ばれているとのこと。
そこには、モネの睡蓮の絵が三枚、飾られていました。
mixiで「モネの睡蓮」コミュの管理人をしている私。以前、この美術館も紹介したことがあります。
でも自分で行く機会はないかも、と思っていましたが、今回それが叶いました。



スイレンだけでなく、「アイリス」という作品もありました。
黄色い花の、華やかな色合いです。
瞳さんは、これまで何度かここにきているそうですが、この作品を見るのは初めてだそうです。
時々常設展示品も、替えているんでしょうね。

母屋では、「民藝誕生」展が開催中でした。瞳さんは、いま民藝にはまっているそうです。
「ろくろを回す、陶芸とかやったりするの?」と聞いたら、まさにやっているとのこと。
しかも、素敵な器を見つけ、その作家を探し当てて、弟子入りしたという話も教えてくれました。
ドラマチック。

美術館のカフェに入りました。オープンテラスの席に座り、遠くに見える男山を眺めます。
去年は、あの山に登って、石清水八幡宮をお参りしたんだったわー。
結構ハードだった~。
ここは山崎の合戦場の天王山だということを思いだしました。
幾筋もの川が合流する場所で、美しい眺望は、観ていて飽きません。
テムズ川を見下ろすウィンザー城の風景と重ね合わせて建てられたものだそうです。
「天王山を制す」覇者は、この眼下に広がる景色も楽しんだことでしょう。
緑の向こうに、宝積寺の三重塔も見えました。



カフェお勧めの「小石原スイーツ3種」を頼みました。
人気フードコーディネーターの長尾智子さんプロデュースによる、小石原ポタリーに、長尾さんお勧めの京都銘菓を盛り合わせたもの。
京スイーツは、「亀屋良永の御池煎餅」「京華堂利保のしぐれ傘」「パティスリー オ・グニエドールのマドレーヌ」の3種。
展示中の民藝の器で出すというアイデアが斬新です。そして、どの銘菓も、一つ一つはなかなか食べられないものなので、とてもうれしくなりました。
ああ、贅沢なひととき。



庭園も広く、自然がいっぱい。ここでは、ゆったりと時が過ぎていきます。
すばらしく満ち足りた気持ちになりました。



帰りの山道では、秀吉の注意書きを見かけました。
太閤殿下は、ゴミのポイ捨てにお怒りのようです。


46. 『阪急電車』の今津線

2010-12-04 | 近畿(兵庫・大阪)

それから阪急電車に乗って、神戸方面へと向かいました。
京都本線を十三(じゅうそう)駅で乗り換えます。
伊丹空港があるのは知っていますが、十三駅もあるんですか…。
「もしかして、伊丹十三って、この辺りから名前をつけたんじゃない?」と言ったら、瞳さんは
「わ、今まで考えたことなかった~!」と驚いていました。
近すぎて、気にならないことって、ありますね~。

神戸本線に乗り換え、西宮北口駅で今津線に乗り換えます。
今回は、私のリクエストで、今津線に乗ってみることにしました。
先日読んだ、有川浩の『阪急電車』の物語の場所です。
来年中谷美紀主演で映画化されるそうで、すでに彼女は阪急電鉄・嵐山のポスターに登場していました。
あっさりとした物語で、この本がすごく好き!というわけでもないんですが、最近自分が鉄子かもしれないという疑惑が確信に変わりつつある私は、せっかく近くまで行くことだし、物語に登場した駅の様相を知りたいなと思ったのです。


宝塚駅から西宮北口駅までの、片道15分の今津線に乗り合わせた乗客たちを主人公とした物語。
各停車駅に絡めてオムニバス形式で書かれてあります。
関西の鉄道にうとい私は、『阪急電車』はてっきりザ・王道の阪急本線の話かと思って読みましたが、今津線は本線ではない、マイナー路線の方と知り、興味がわきました。
あらためて阪急電車を見てみたら、色がクラシカルな深い赤茶色で、すてき。
乗ってみたくなる電車です。
休日のお昼近くでしたが、電車は混みこみ。
まずは終点まで乗ってみよう、と、宝塚駅まで行きました。