10時前に、大山崎駅で瞳さんと待ち合わせました。
京都で知り合った、大阪在住の瞳さんに、今日は一日ガイドしていただきます。
とっても趣味がいい彼女なので、どこに行っても楽しいと、まるまるおまかせ。
さっそく、大山崎山荘美術館に連れて行ってもらうことになりました。
「シャトルバスもあるけれど、道中がきれいだから」と歩いていきます。
山荘ということで、どんどん斜面を上がっていきますが、きつさを忘れるほどの紅葉の美しさに、思わず声をあげました。
京都市内の紅葉は、そろそろ終わり目でしたが、ここはまだ燃え盛るもみじがほかより残っています。
美しいです。風も心地よく、高原療養に来たような気持ちになりました。
ゆっくり時間をかけて歩いて行った英国チューダー様式の美術館は、まるでヨーロッパのヒュッテのよう。
冬、雪の降りしきる中、この洋館で暖炉を囲んで温まりたいものです。
まずは、常設のモネの作品を観に行きました。
クラシカルな山荘の地下にある、安藤忠雄の、モダンな建築に驚きます。
「地中の宝石箱」と呼ばれているとのこと。
そこには、モネの睡蓮の絵が三枚、飾られていました。
mixiで「モネの睡蓮」コミュの管理人をしている私。以前、この美術館も紹介したことがあります。
でも自分で行く機会はないかも、と思っていましたが、今回それが叶いました。
スイレンだけでなく、「アイリス」という作品もありました。
黄色い花の、華やかな色合いです。
瞳さんは、これまで何度かここにきているそうですが、この作品を見るのは初めてだそうです。
時々常設展示品も、替えているんでしょうね。
母屋では、「民藝誕生」展が開催中でした。瞳さんは、いま民藝にはまっているそうです。
「ろくろを回す、陶芸とかやったりするの?」と聞いたら、まさにやっているとのこと。
しかも、素敵な器を見つけ、その作家を探し当てて、弟子入りしたという話も教えてくれました。
ドラマチック。
美術館のカフェに入りました。オープンテラスの席に座り、遠くに見える男山を眺めます。
去年は、あの山に登って、石清水八幡宮をお参りしたんだったわー。
結構ハードだった~。
ここは山崎の合戦場の天王山だということを思いだしました。
幾筋もの川が合流する場所で、美しい眺望は、観ていて飽きません。
テムズ川を見下ろすウィンザー城の風景と重ね合わせて建てられたものだそうです。
「天王山を制す」覇者は、この眼下に広がる景色も楽しんだことでしょう。
緑の向こうに、宝積寺の三重塔も見えました。
カフェお勧めの「小石原スイーツ3種」を頼みました。
人気フードコーディネーターの長尾智子さんプロデュースによる、小石原ポタリーに、長尾さんお勧めの京都銘菓を盛り合わせたもの。
京スイーツは、「亀屋良永の御池煎餅」「京華堂利保のしぐれ傘」「パティスリー オ・グニエドールのマドレーヌ」の3種。
展示中の民藝の器で出すというアイデアが斬新です。そして、どの銘菓も、一つ一つはなかなか食べられないものなので、とてもうれしくなりました。
ああ、贅沢なひととき。
庭園も広く、自然がいっぱい。ここでは、ゆったりと時が過ぎていきます。
すばらしく満ち足りた気持ちになりました。
帰りの山道では、秀吉の注意書きを見かけました。
太閤殿下は、ゴミのポイ捨てにお怒りのようです。