風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

宮城の里と会津の旅 1-2

2018-09-13 | 東北
その1からの続きです。(今回、前半は被災後の画像を載せています)

● 青い鯉のぼり

震災メモリアルパーク内に入りました。
東日本大震災の被害者となった子どもたちによせる『青い鯉のぼりプロジェクト』
GLAYが寄せた青い鯉のぼりが飾られており、目とうろこがレコードの形をしていました。



2階に上がると、津波でぼろぼろになった野蒜駅の券売機も置かれていました。 

● 野蒜海岸の前と後
 
この辺りで撮影した航空写真のパネルが、並べられていました。
こちらが震災前の野蒜地区。



こちらが震災翌日の光景。
町の低地部分はほぼ消滅してしまっています。



● 津波プレート

津波プレートのそばに立ってみました。
3.7mの高さについています。見上げると、結構高い位置にあります。
そんな背丈の人はいないので、津波に捕まったが最後、誰もがさらわれてしまうでしょう。



● 学校の時計

駅からすぐそばにあった野蒜小学校の時計。
巨大地震が起こった時間(午後2時46分)直後で止まっています。 
中学時代に教えてもらったキジマ先生が、当時そこの校長で、子どもたちと被災した学校です。
宮城に来る道すがら、ルビーに先生が被災した話をしてきました。



なんとか無事に命を取り留めて、先生は今では多賀城の別の中学校の校長先生をされているそうです。
先生、お元気かしら。お会いしたいな~。

● 震災パネル

震災時のパネルがたくさん展示されていました。
これは野蒜小学校。この体育館に逃げ込んだキジマ先生や小学生たちを、津波が襲ったのです。



これはかつての野蒜駅。
3.7mの津波が引いた後の光景です。



これはかつてあった新町。津波のすさまじさが伝わってきます。



左が震災直後の新町で、右が全てがれきを除去した後のパネル。
全てが撤去され、かつてあった町は、もう何も残っていません。



映写室では津波のビデオが流れていました。
この場所で、実際に起こった災害です。
当時の映像と解説を見ていると、改めて涙があふれてきました。

● 夏タビ宮城

ジャニーズは被災地の主要3県のプロモを行っていますね。
福島はTOKIOで、岩手はタッキー&翼。
宮城はHey! Say! JUMPが宮城県観光キャンペーンの通年キャラクターを務めています。



つらいパネルを見続けた後なので、はつらつとしたポスターにほっとしました。
さて、そろそろ帰り道につきましょう。

● 仙石線

道路のほかは何もない、緑の草原。
雨が強いため、人どころか、車もほかに走っておらず、世界で動いているのは、雨風と信号と私たちだけという気分になります。
ひた走っていく途中、仙石線が高架をゆっくり通っていくのが見えました。
ほかに動いているものを見つけて、嬉しくなりました。



仙石線は、ロボコンなど石ノ森章太郎のキャラクターがペイントされた車両が走っていますが、これはプレーン。
草原は長々と続きます。奥松島は松島のすぐ裏ではなく、11キロも奥まったところにありました。 

● 雨の松島

再び松島に戻ってきました。ここは観光地なので、一気に人が増えます。
雨でも人はたくさんいます。



ちょっと遊覧船に乗るには、きびしい雨。
松島の島々は、雨にかすんで、陰のように見えました。



塩釜を通りしなに塩釜神社の前を通りました。
ここの200段石段にルビーは興味津々ですが、雨なので滑ってしまいそう。
ひさっぺ宅に戻り、のんびり過ごしてから、夜に再び車で外出。
同期と飲み会なので、今度は旦那さんに送ってもらいます。

● 多賀城駅

煌々と明るい多賀城駅の裏口に着きました。
スタバとツタヤが入った新しい図書館は、市民の自慢の場所。
以前は正面口のみで、お店も生協くらいしかなかったのに。
本当にモダンな駅前になったものです。



仙台から仙石線でやって来る仕事帰りの友人えーちゃんを駅でピックアップして、宴会会場に向かいました。



この辺りは完全に車社会。みんな車を手足のように使いこなしていますね。
お店の前で私たちを下ろしてくれて、旦那さんは家に戻っていきました。

● プチ同窓会

集まった多中仲間は男性4人、女性4人の計8人。
女性はひさっぺ、ルビー、えーちゃん、私で、男性は前述のプリンス・チャーミング、伝説を山ほど抱える夜の主、おうちが病院の真面目な人、そして底抜けに明るい毎日サーファー。
クラスも個性もバラバラのメンバーが、よく集まりました。



お店は割烹こむかい。個室に通されます。
料理はどれもおいしく、どの器もしゃれていました。



まずはお刺身大皿盛りがどーんと二皿!
ああ、海の幸にあふれる宮城に来たんだなあと、実感します。



隣のえーちゃんが「ミズダコ、おいしいよ。私、好きなんだ」とせっせと勧めてくれます。
でも、彼女はというと、なかなか手を出そうとしません。
おもてなししてくれてるの?

● 秋刀魚のお刺身

大皿盛りのお刺身に、秋刀魚が入っていないと気づいた夜の主が、単品でオーダーしました。
産地でないと食べられない、秋刀魚のお刺身!
自分が食べたいからだろうと思ったら、「うまいよ」としきりに勧めてくれます。
やっぱりおもてなし?さすがは夜の主!
いただきまーす!



新鮮で、脂がのっていて、うまうま!
ああ、幸せ。身体が喜ぶこの僥倖。
身が柔らかくて、とろけるおいしさにしびれます。
ビバ、宮城!!

昨年は品薄で、東京では高くてとても手が出なかった秋刀魚。
今年は豊漁だそうです。



海老しんじょう揚げもやってきました。サクサクほわほわ!
何度でもリピートしたくなる美味しさです。

いろいろな話に花が咲き、お酒も食事もどんどん進みます。
ルビーと私が、福島に立ち寄りながら帰ると話すと、ひさっぺが反応しました。
「鶴ヶ城に行くのね!私、お城が好きなんだー」
夜の主も反応します。
「俺、喜多方ラーメン好きなんだー」

「明日ついて行こうかな」と言うのを、冗談だろうと笑って聞いていたら、二人とも帰りのルートを調べていました。
結構本気だったりして?

● もちろん二次会

縁もたけなわのまま、当然のように二次会に突入します。
駅を挟んで反対側のお店へと移動するのに、タクシー3台に分かれて移動。
車の使い方が、関東よりもダイナミックです。

一次会でも二次会でも飲み放題。
みんな、どんだけ飲むのー!?

医者の息子とサーファーとひさっぺが、ガンダムで熱く盛り上がっています。
そこまでガンオタだったとは。マニアックすぎて、私は早々に脱落しました。
どこまでも語りまくっています。燃えあがれ~♪

● 次の同級会

次の同級会の話になりました。
「来年また実行する?」
規模が大きいため、何人もの人が幹事を担当してくれており、夜の主とチャーミィもメンバーです。
「前やってから、もう4年たつんだね」
「10年ごとだと間があきすぎるから、5年ごとがいいかと思って」
前々回は欠席しましたが、前回は震災後で、みんなの消息が気になり、参加。
そこで、ひさっぺとえーちゃんと再会できました。

「やろう!」とみんなで盛り上がったので、実現しそう。
「その時には、また一緒に来ようね♪」とルビー。
「またうちに泊まってね♪」とひさっぺ。
みんなの優しさが暖かくて、涙が出そうです。

縁遠くなりがちな転勤族なので、離れた友人たちとのつながりを切らさないように、友達関係を大切にしていましたが、今回はルビーとの再会に始まり、プチ同級会で新たな縁が広がりました。
中学時代には言葉を交わしたこともなかった人といま知り合えるって、なんだか不思議です。

お開きのあと、女4人でタクシーに乗り、深夜過ぎに帰宅しました。
男性陣はちゃんと帰ったのかしら?あの様子だと、さらに三次会にも行きそうでしたが。
たくさん食べておなかいっぱい。
出逢いと再会に感謝の夜でした。

2日目に続きます。


宮城の里と会津の旅 1-1

2018-09-12 | 東北
● prologue

先日、共通の友人つながりで、ルビーと知り合いました。
私は中2・中3を宮城の多賀城で過ごしましたが、彼女も中2で同じ学校に転校してきたとのこと。
「始業式の日、一緒に説明を受けた転校生たちの中に、私たちいたんだね」
そう言われましたが、はてさて、全く覚えていません。
同い年なのに、記憶力の差が…。

思春期の転校生って、ハードモード。我ながら、よくグレなかったと思います。
多賀城には2年しかいませんでしたが、中3でまた転校していった彼女は、私よりも短い滞在でした。
それでも彼女はグレていません。早まらなくてよかったです。

彼女の多賀城一の仲良しが、私の友人ひさっぺと知って、盛り上がりました。
ひさっぺは、2年でルビー、3年で私と同じクラスだったのです。
「ちょうど8月末に彼女に会いに行くから、よかったら一緒に行かない?」と誘ってもらいました。
「えっ、まさか、本当に?」と驚いていたら、ひさっぺからも「二人、友達なの?びっくり!一緒においでよ」と誘ってもらいました。
なかなかないすごい偶然に、とんとん拍子!
思わぬ巡り合わせが嬉しくて、一緒に多賀城に行くことにしました。

仙台まで新幹線かな?と思っていたら、ルビーは車を運転していくと言います。
えっ、行けるの?
仙台に車で行くという発想がなかった私。
「一緒に乗って行かない?」と誘ってもらいました。
私、ラッキーすぎるんじゃないかしら。ドライブも含めて、いろいろ楽しみです。

● 電車で東京超え

当日は早朝起床。
朝に1本だけ走っている、最寄り駅からの直行便に乗って、彼女の住む埼玉まで向かいました。
平日5時台の電車はがら空きかと思ったら、結構人が多く、空いている席は1、2席といったところ。
みんな出勤時間が早いのね。

乗り換えの必要がないので、安心してうつらうつらしていきます。
電車はどんどん混んでいきましたが、渋谷で潮が引くようにざーっと人がいなくなります。
これまで上りだったのが、ここからは下り。
2つ前のみずほ台駅で目を覚まし、(こんな駅名だったかな)とうっかり降りかけました。
7時ちょうどに、東武鉄道東上本線ふじみ野駅で下車。

● 転校生同士の再会

駅前でルビーと落ち合いました。
当日まで、頻繁にやり取りはしていたものの、実際に会うのは初めてで、ドキドキ。
でも、ひと目顔を見た瞬間、(あ、知ってる顔だわ)と思いました。
「だって中2の時、隣のクラスだったもんね」
記憶はおぼろですが、転校生同士、話をしたこともあるはずです。

最初の挨拶をしてから助手席に乗り込んで、さっそく出発!
三芳スマートICから高速に入りました。



横浜から北にドライブするとき、東京の渋滞を抜けるのが大変ですが、電車で埼玉まで来てしまうと、あとは下りになるため、混む心配はありません。
いろんな話をしながら、快調にドライブしていきます。

リラックスしながら、ふと運転席を見ると、速度メーターは110キロを指していました。
けっこう出てるのね!
そんな感じはしないので、つまり彼女は運転が上手です。

出発した時は青空が見えていましたが、次第に雲が多くなってきました。
途中で突然大雨が降って、水の中を進む感じになりましたが、それでも速度は落ちていません。
そして、ちらちら見るたびに、メーターは同じメモリを指したまま。
君の身体の中にはコンピュータが入っているのかい?

● 一気に菅生へ

「私、かなりずっと行けるけど、疲れたら休憩するから言ってね」とルビー。
いやいやそんな、と思いましたが、途中も疲れた様子は見えません。
助手席の私が疲れるはずもなく、話も弾んで、どんどん先に進んでいきます。

途中、菅生SAに寄りました。二人とも知らない場所です。
「なんて読むの?すがお?」
「あそこに書いてあるね。SUGO...すごうだって」
「今どこなんだろう?」「福島かな?」



でも、壁面にデカデカと三日月が描かれています。あれは伊達政宗の兜では?
中に入ると、伊達推しのお土産ばかり。笹かまやずんだ餅とか。
「ここ、もう宮城なんじゃない・・・?」



カーナビは、目的地の多賀城まであと30分弱だと教えてくれます。
「そんなにすぐなの? ちょっとおかしくない?」
と言っていたら、あっという間に仙台市に入りました。
つまり私たち、埼玉からノンストップで一気に宮城入りしたことになります。
すごいわ、ルビー。

「宮城に入ったよー、ワー!」と盛り上がって、そろそろ降りる場所を探し始めます。
仙台港や仙台空港の表示は出てきますが、
「多賀城って、出ないよね?」
「仙台港って、仙台市じゃなくて、七ヶ浜町(宮城郡)の方になかったっけ?」
「仙台港と新港って、違ったっけ?」「えっ、なにそれ?」
降りる場所にアタフタする私たち。

● 多賀城の赤い橋

お互い転校生で、多賀城に1、2年しか住んでいなかったので、わかってるようでわかっていません。
「あれれー?」と言っているうちに仙台港は過ぎ、その後にようやく多賀城の標識が出てきました。

ああよかった。
「多賀城のインターチェンジって、最近できたんだよね」
「そうなのね。逆に今までなかったんだ」
2016年にできたばかりだそうです。市民はぐっと使いやすくなりましたね。
ちなみに仙台港は、仙台市・多賀城市・七ヶ浜町にまたがっており、仙台港ICは仙台市内にありました。

また、仙台港と仙台新港は同じだそうです。
うっかりそこで降りなくて良かった!

普通道に入ると、見慣れた赤い欄干の、新市川橋が近づいてきました。
多賀城は奈良時代から古代政庁があったところ。
その多賀城跡を取り巻く遺跡の一つ、市川橋遺跡があるところです。
ここを渡ると、多賀城に戻ってきたなあと思います。



ひさっぺ宅への道の途中、多賀城址の前を通りました。
そばに、芭蕉も訪れた壺の碑(いしぶみ)があります。
これは、多賀城のマンホールにも描かれています。



いったん上がった雨は、また降り出して大雨になっています。
「今日は松島の夕日を見たいのにー」と嘆くルビー。
「お互い雨女じゃないんだし、大丈夫だよ」と期待する私。

● 友人宅とマンモス坂

ひさっぺの家へ到着しました。旦那さんも迎えてくれます。
私は2年ぶりの再会ですが、ルビーは十数年ぶりだそう。
「思ったより早く着いたね」とひさっぺ。
「ルビーがサーッと連れてきてくれたから。走りっぱなしで疲れたでしょう?」と聞くと、
「ちっとも。前に行った新潟より近いし」とさらっと返す彼女。
私が運転したら、ぐったりして夜までバタンキューでしょう。

宮城は19度。ずっと35度近い猛暑日が続いていたので嬉しいですが、急激な気温の変化に身体が冷えてびっくりしています。
暖かいおうちランチをごちそうになりました。
ゆっくりしてから、今度はひさっぺの車に乗せてもらって、出発です。

「ここ、マンモス坂だよ。今から降りまーす」
言われて思い出しました。マンモス坂!なつかしい!
雪が積もれば通行止めになる場所です。
なぜマンモスの坂というんでしょう?超、急な坂って意味なんでしょうか。

気になって、調べてみました。
宮城県一の急勾配だそうです。約150メートルの坂道で、平均勾配12%。
頂上付近の勾配は30%の急斜面だそう。
30%って・・・ありえなくない!!??

象の鼻にたとえて「マンモス坂」と呼ばれるとのこと。
なるほど。「マンモスうれピー!」的な意味ではなく、象よりすごいマンモスってことなんですねー。
ワーワー興奮しながら通っていたので、画像は撮っていません。
急斜面に驚いて、座席にしがみついていたので、カメラを出すどころではありませんでした!
機会があれば、実際に通ってみて下さい。

● 母校訪問

坂を下りて向かったのは、私たちの母校、多賀城中学校。
建ってから40周年だそうですが、通っていた当時と全く変わっていません。
でも、水回りはかなり改修しているそうです。



ちょうど授業が終わって、部活の時間に変わる頃。
廊下を通る学生たちは、口々に「こんにちは」と声をかけてくれます。
まあ、なんて礼儀正しいんでしょう!
フレッシュな後輩たちに、ニコニコします。

私たちの頃は、学校にヤンキーっぽい人がたくさんいました。
卒業アルバムを見返すと、なかなかワイルドです。
それでも結構楽しくやっていました。
先生に向かっては本気でやんちゃだった子も、級友には親切で、今でも気のいい友人です。

中学校の隣にあった派出所がなくなっていることにも驚きました。
「駅前に移動したんだよ」
これまで、駅前に交番がなかったの!それって不便じゃなかったの?

それは、多賀城中の治安が良くなったからだろうと思います。
だって私のチャーミングな友人は、中学卒業式の日に学校の前で流血沙汰を起こして、警察のお世話になったから…。
(本人もきっと読んでくれているので、これ以上は書けませーん!)



正門の入り口には、「和」と刻まれた大きな玉がありました。
当時からあった気がしますが、ひさっぺもルビーも「えー、記憶にないー」と言います。
…自信なくなってきた―。



「教室、中校舎だった?」
懐かしい、その響き。
ここは1学年13クラスもあるマンモス校で(またもやマンモス)、100m廊下のある校舎が3つ並んでおり、要塞のようでした。
音楽室や理科室に移動するとき、校舎を間違えると迷ってしまったものです。



多賀城中学校の航空写真です。
上から見ると、3つの校舎がはっきりわかります。
私たちが入った正門は、ピンクの点の辺りです。

ちなみに、左の黄丸が交番があった場所で、上の茶丸は消防署です。
中学校のめちゃ隣!やっぱり見張られてたのかも!?

下の緑丸は多賀城公園(後出)、右の緑丸は、翌日訪れるガスト(後出)です。



震災後には校庭に仮設住宅ができていましたが、さすがに今はすべて撤去されていました。
体育館(黒い屋根)が新しくなっていました。

後にも先にも、マンモス校はここだけでした。
転校する前の中学は、7、8クラスだったし。
小学校に至っては、2クラスしかありませんでしたから。



中学校の向かいには、多賀城公園が広がります。
うっそうとした小高い丘になっているこの場所で、ブラスバンド部だった私は、毎日地獄のトレーニングをしていたものです。
演奏ではなくて坂道フルダッシュとかのトレーニングを…。なぜ…?

● 元住んでいたところ

母校を懐かしんでから、再び車に乗り、次は私のリクエストで、前に住んでいた家の前を通ってもらいました。
広い平屋に変わっており、駐車場は木のシャッター。
今どき平屋住まいなんて、リッチな人が住んでるんでしょうねー。



● 塩釜のしおがま

車は隣町の、塩釜を通っていきます。



干菓子の『志ほか満(しおがま)』のお店、丹六園。
古めかしいこの門構えが好きです。

● 松島の奥

それから松島へ向かいました。結構距離がありますが、3人でおしゃべりしていたら、すぐに着いた感じ。
雨は止む気配もなく、どんどん降ってきますが、結構観光客が多く、にぎわっています。

松島はルビーのリクエスト。遊覧船に乗って夕日を観たがっていましたが、雨が強いため、みんなためらいます。
「遊覧船はどうしようね」「島がかすんで見えないね」と言いながら、車はそのまま先に進んでいきました。

いつしか、私のリクエストの奥松島の方へ。
どんどん松島の奥に入っていくと、見覚えのある道にさしかかりました。



● のびる海岸

ここは野蒜(のびる)海岸。
震災1年後に視察で訪れた場所なので、道を覚えています。

前はがれきが散乱する、荒れ果てた場所でしたが、今はがれきは撤去され、雑草が伸び邦題です。
住民はほとんど戻ってきていません。



何もない場所に突然現れた建物。
震災復興メモリアルパークです。



建物の前の橋を渡ると、川はずいぶん増水していました。
震災の時の、津波で川が逆流した映像を思い出して、知らず緊張してしまいます。

● 復元された野蒜駅

かつてあった場所に復元された、野蒜駅の駅舎。
元の駅は津波に呑み込まれてもうありません。



現在の仙石線の線路はもっと内陸の方に新しく敷かれており、ここからは見えません。



以前はホームから海が眺められたのでしょう。
今、海岸沿いは土地の底上げ工事が行われており、近寄れなくなっています。



● 野蒜マップ

この辺りの地図。今いる旧駅は赤い「現在地」。
その右上に、新しくできた駅が見えます。
その下のカーブを描いた海沿い一帯は、野蒜海岸です。



● 震災復興メモリアルパーク

駅舎の前に、震災復興メモリアルパークがありました。



「以前、駅があったところは、コンビニになってるよ」とひさっぺの旦那さんに教えてもらった通り、左側はファミマになっています。



右側は、2階建ての震災復興館でした。



外の壁にある青いパネルは、到達した津波の高さを示しています。
車よりもはるかに高い位置にありました。



建物の中に入ってみることにします。

その2に続きます。


伊豆の海の吊り橋へ index

2018-09-07 | 中部(東海)
[2018.8.1]
◆ 城ヶ崎 1
 抜けるような青空のもと、伊豆高原に出かけました。
 お目当ては海の幸と、海にかかる吊り橋です。
 伊東でお刺身三昧し、城ケ崎の吊り橋を渡りました。 
  ● prologue ● 道路はすいすい ● 熱海の街並み 
  ● 伊東のサンハトヤ ● お刺身尽くしランチ ● 城ケ崎海岸 
  ● 火サスのハイライト ● 揺れない橋は ● 歌う黒沢明 
  ● かどかけの浜 ● 門脇崎灯台 



◆ 伊東 2
 城ケ崎の近くにある橋立吊橋は、人のいない静かな穴場。
 強い日射を受けて、知らず熱中症のはしりになりかけました。
 夕暮れ時に海沿いの温泉につかり、花火を見上げて帰途につきました。
  ● 大淀小淀 ● 橋立吊り橋 ● 対島の滝
  ● カフェさがし ● かき氷でクールダウン ● 伊東温泉
  ● 宇佐美の花火 ● 海老名オムライス ● epilogue





伊豆の海の吊り橋へ 2

2018-09-07 | 中部(東海)
その1からの続きです。

● もうひとつの吊り橋

門脇吊橋を渡って大満足の私。
「さあ、次の吊り橋へゴー!」
あまり知られていませんが、近くにもう一つ、吊り橋があります。
ここまで来たからには、そちらも渡らずしては帰れません。
吊り橋好きの名折れとなりますからね!

電車の駅でいうと、最寄りの城ヶ崎海岸駅からひとつ隣の駅になります。
伊豆高原駅そばの駐車場に車を停めると、浮き輪を抱えた水着姿の家族連れが、駐車場脇の水道を使って、汚れを落としていました。



小川沿いの遊歩道を海に向かって歩いていきます。
なかなか趣のある小川。橋もいい感じです。



すぐに海が見えるのかと思いきや、うっそうとした緑の中からなかなか出られません。
小川沿いを離れて、ごつごつした岩肌を超えていきます。

● 大淀小淀

その先に、岩礁でできた岬が見えてきました。
そこに自然の貯水池のような汐だまりができており、家族連れが何組か、そこで泳いでいるのが見えました。



大淀小淀(おおよど…こよど)といわれる場所だそう。
「大淀小淀。大波小波。おおさむこさむ」とつぶやきました。
徳島には、大歩危小歩危(おおぼけ・こぼけ)もありますね。
友人はノーリアクションでした。もう返すパワーがなかったのかもしれません。

● 橋立吊り橋

自然が作ったプールで泳ぐなんて、ステキだわ~。
その汐だまりの近くに、私たちが目指す橋立吊り橋がありました。



橋を迂回する山道を発見。
この橋を渡るのを避けたい人がいるわけですね。
こわいほど揺れるからかしら?期待値が高まります。



定員20名だそう。
こちらは小錦換算はしていませんが、計算してみると小錦は5名までになります。
(いえ、お相撲さんには迂回路を通ってもらいましょう)



早速わたってみました。橋立吊橋の方が、門脇吊橋よりも高さは少し低いですが、長さはあります。
そして、揺れます!
ただ歩くだけでも、かなり振動があります。
ユ~ラユラ。きゃっほう、これでこそ吊り橋よ!
嬉しいわ~。吊り橋らしい吊り橋を渡るのは、久しぶり~。



こちらの橋の方はあまり知られていないのか、全く人がいません。
土地の人らしき人が二人やってきましたが、すぐにいなくなりました。



足元では波が押し寄せては、岸壁に当たって飛び散っています。
ダイナミック!





橋の貸し切り状態に、大満足です。
ただ、日射が強くて、橋に揺られているとなんだか疲れを感じます。
木陰に入るとひんやりして、ほっと一息。
せっかく目的地にいるというのに、恐ろしいほどの暑さに、キビキビとは動けません。



友人のApple Watchを見ると、気温36度・・・!
信じられない!ほとんど体温!
「外では極力運動をしないように」と通達が来るレベルですね。



それでも、大淀小淀の汐だまりでは、子供たちが楽しく水遊びしています。
日光を浴びていても、水の中だからそれほど暑くないのでしょう。
十分堪能したので、その場を離れました。

● 対島の滝

帰る途中、標識を頼りに対島(たじま)の滝にも寄ってみます。



道の途中で、ピンクのおそろいのTシャツを着た子供たちとすれ違いました。
特別養護学校の生徒たちで、水色の服の男の子たちは吊り橋へ、女の子たちは滝へと二手に分かれて引率されていました。



流れに沿って歩いてきた小川が海へ流れ落ちてできた滝。
といっても、滝というほどの水量ではなく、チョロチョロと静かな流れ。
水量が多い時でないと滝にならないそうです。



対島の滝の横に作られた展望台から、しばし海を眺めました。



● カフェさがし

再び、小川沿いに緩やかな坂をてくてく上っていきます。
駐車場の車に戻った時には、暑さで二人ともぐったり。
のぼせ上っていて、言葉もありません。

「ふう・・・どこかでお茶でもしようか」
踏切で待つと、伊東と下田を結ぶ伊豆急行線が通っていきました。



車内の冷房が効いてからも、身体の熱はなかなか引かず、心臓がバクバク言い始めています。
冷たいものを口にしないといけなさそう。

観光地なので、駅前にはたくさんカフェがあるだろうと思いきや、小さな駅すぎて、お店自体がありません。
その土地のレトロなカフェも数軒見かけましたが、平日だからか開いていません。

そこで車道に出て、少し車を走らせます。
車道沿いにあるのは、車で入りやすいチェーン店。
「すぐに入れるところにしよう」と、見えてきたガストに車を停め、ここでちょっと休憩です。

● かき氷でクールダウン

身体がすっかりのぼせきってしまい、汗が止まりません。
考えもうまくまとまらなくなってきました。
すぐに冷たいものを摂取しないと、なんだか危険な予感。
友人も同じ状態のようなので、身体の本能に従って、かき氷とドリンクバーを頼みました。



今年初めてのかき氷。友人はいちご、私は宇治抹茶。
こめかみにキーンと響くかと構えましたが、まったく感じないまま、ぺろりとおいしくいただきました。
そういった普通の感覚も、麻痺していたのかもしれません。
身体が熱くなりすぎて、敏感反応が出なかったのではないかと思います。

暑い外から室内に避難してしばらく涼んでいるうちに、ようやく体調が落ち着いてきて、お互いまともな会話ができるようになりました。
「ああ、すごく暑かったね」
吊り橋の上が最高に暑かったです。
気づけば、一日のうち一番暑い時間帯にさしかかっていました。
おそらく、脱水症状を起こしかけていたのでしょう。あぶないあぶない。

● 伊東温泉

体調の不安がなくなり、おちついてからガストを出て、再びドライブ。
吊り橋を二つ巡るミッションを果たしたので、あとは帰途につくばかりです。

「せっかく伊豆まで来たから、立ち寄り湯に寄って行こうよ」
「大賛成!」
汗だくになったので、とにかくさっぱりしたい気持ちでいっぱい。



外は、少しずつ日が陰ってきました。
夕暮れのシーサイドライン、いいですね。



この辺り、温泉はあちこちにあるので、どこにしようね~と考えます。
行きに前を通って気になっていた、道の駅・伊東マリンタウン併設の立ち寄り温泉、シーサイド・スパに行ってみることにしました。



ここは地下1,000mから湧き出る、源泉かけ流し温泉。
大浴場と露天風呂があり、目の前は伊東マリーナ。沖には大型船舶が停泊しています。
けっこう熱いお湯でしたが、疲れを取るにはこれが一番。
アロマバスに入ってみましたが、何のアロマかはわからずじまいでした。

温泉でリフレッシュ。ようやく頭の中までクリアになったよう。
「実は、さっき吊り橋の上でかなりまずい状態になってたんだ」
「ポーっとして、足元がフラフラしてたんだ」
ようやくそんなことを口にする余裕が出てきました。
二人とも、結構危険な状態だったようです。

猛暑の吊り橋の上で、熱中症の入り口に立ってしまった私たち。
なんとか大事には至りませんでしたが、かなりまずいという自覚がありました。
暑い時の外出には、どうぞ十分お気をつけください!

● 宇佐美の花火

元気を取り戻して、建物の外に出ると、花火が打ちあがり、空に大きく広がるのが見えました。


ドーン!!



ドーン!!


「わー、花火!」
しばらくその場で眺めます。
てっきり熱海では、毎日10分間花火が上がるので、そこだろうと思いました。


ドーン!!


車に乗って海岸線を走りだすと、暗い浜辺になにやら人の気配。
そこには、腰を下ろして花火を見物している大勢の人々がいました。
ここはまだ熱海ではないので、毎日上がる花火ではなさそう。
調べてみたら、宇佐美夏まつり海上花火大会でした。
何も知らなかったのに、たまたま花火が上がる時間にいられて、ラッキーでした。

● 海老名オムライス

それから高速道路に入り、海老名SAで夕食。



「洋食の王様 M1プレート」のオムライスにしました。フワフワでした。


夏バテと熱中症には、スイカね~!


そうして横浜に戻り、帰宅しました。

● epilogue

友人のスケジューリングのおかげで、行き帰り渋滞に合うこともなく、スイスイ伊豆ドライブができた日。
前々から訪れてみたいと思っていた、城ヶ崎の断崖絶壁の吊り橋二つを渡ることができて、大満足です。
さらに夜には、予想外の打ち上げ花火も見ることができました。なんてラッキー!

ただし、猛暑は予想以上に過酷でした。
それほど外で激しく動いたわけでもなく、吊り橋を何往復かしただけなのに、熱中症になりかけて、身体じゅうがクラクラしました。
油断大敵。特に旅先では、健康管理は大切ですね。

山あり、海あり、温泉ありの風光明媚な伊豆は、見どころがたくさん。
これからさらに、いろいろな場所を訪れてみたいと思います。


伊豆の海の吊り橋へ 1

2018-09-06 | 中部(東海)
● prologue

友人と伊豆にドライブに出かけました。
住んでいたことがある静岡は、なじみ深い場所ですが、伊豆半島にはこれまであまり行ったことがありません。

訪れたことがあるのは、熱海と土肥。修善寺は通過しただけ。
石廊崎や下田の方にはまだ行ったことがありません。

今回の行き先は、伊豆高原。
伊豆高原ときくと、ダイビングスポットを連想する私。
なぜかというと、今まで「伊豆高原でライセンスを取った」というダイバーと知り合う機会が多かったからです。
それを聞くたびに「高原(陸)なのにダイビング(海)ができるって、どういうこと?」と、モヤモヤしていました。
いよいよ、その謎を解くときがやってきたのね。

● 道路はすいすい

平日の8月1日。早起きをしてカー通勤者の出勤時間より先に出発したので、高速道路渋滞に巻き込まれることもありません。
小田原を抜けて熱海を通り、伊豆半島に差し掛かりました。

海沿いのルートを選択すると、左側にぱあっと海が開けます。
わあ、開放的。夏ね~。



しばらく赤い車のあとについて、海岸沿いを走っていきました。
海岸道路に映えるさし色です。



● 熱海の街並み

じきににぎやかな街並みが見えてきました。熱海に着いたようです。

伊東

街の中で「天国葬祭場」という看板を見かけました。
うーん、気になる。。。まあ、地獄よりはいいですね。



熱海の街並みは、どことなく別府を思い出すものがあります。
町全体がゆったりしているとような感じ。
まあ、どちらも海辺の温泉処ですから、雰囲気が似ていてもおかしくありませんね。



パームツリーが並び、南国にやってきた気分。



● 伊東のサンハトヤ

「伊東に入ったよ」と友人。
反射的に口をついて出るのは「伊東に行くならハ・ト・ヤ♪」のCMソング。
「電話はヨイフロ♪」なつかし~い。

すると友人は「サンハトヤならすぐそこにあるよ」と教えてくれました。
わあ、これがCMでよくなじんだサンハトヤ!



そしてこれが「前は海、うしろはハトヤの大漁苑♪」。
「イシマルーイシマルー♪」の石丸電気に初めて入った時と同じ感激がありました。



ホテルに海底風呂があり、友人は泊まった時に入ってみたそうです。
ガラス張りの廊下を、水着姿の親子連れが何人も通ってきました。
今なお現役のホテル。プールが人気のようです。

● お刺身尽くしランチ

時間は11時を過ぎたあたり。そろそろ早めのランチにします。
友人が気になるという、ふじいちに行きました。



1階は魚屋さん。
一見、普通のお店のようですが、2階が食事処になっており、店の奥にある階段から上に上がります。
わからないと入れなさそう。



まだ昼前だったので、先にランチを取っていたのは1組のみでした。
窓の外はすぐ漁港。
奮発して、お任せ丼をチョイスしました。


10種類ほどの白身・赤身の刺身が、あふれんばかりに乗っています。
どれも肉厚で脂がのっていて、おいしかった~!



お店に貼られていた文句。
うっちゃらば似て食え・・・? 水なます?
魔女の呪文みたい。



店内に、日めくりカレンダーがありました。
なになに、8月1日はなんて書かれているのかな…。



「怒りの結果は、怒りの原因よりもはるかに重大である」by マルクス・アウレリウス。
怒りって、コントロールが効かないので、怒りまかせにもの壊ししまくったら、後が大変ですね。
うん、あまり怒らないようにしましょう。

お昼時に差し掛かり、増えてきたお客とすれ違うように、お店を出ました。
駐車場の数が少ないお店なので、空いている時に入れてよかったです。

● 城ケ崎海岸

車に乗り、なおも南に向かって走ります。
次なる目的地は、城ケ崎。



伊東八景のひとつ、城ヶ崎海岸は、4,000年ほど前の大室山の噴火で、海に流れ出た溶岩が侵食されてできたもの。
約9kmにわたる、ダイナミックな溶岩岩石海岸です。

● 門脇吊橋

その海岸のナライガケとカドカケの間に、吊り橋が掛けられています。
高さ23メートルの場所にある長さ48メートルの橋で、そこからは断崖が望めます。

今回は、私のたってのリクエストで、ここの吊り橋を渡りに来ました。
吊り橋好きなので、ずいぶん前からここを訪れたいと思っていました。
この海沿い断崖絶壁にかかる吊り橋を渡らない限り、吊り橋好きを語ることはできません!

昼が過ぎ、一日の中で一番暑い時間に刻々と近づきつつあります。
駐車場でも日陰のあるところに車を停めて、そこから歩いていきます。
橋までの距離は1キロ近くあるのだそう。結構遠いですね。

橋に至るルートは、海を見ながらのルートと、森の中のルートのふたつ。
普通なら、間違いなく海沿いを選ぶところですが、この日は暑くて暑くてたまらなくなっているため、日陰を求めて森ルートを選びました。



陽がさえぎられる木陰の下を通っていくから、涼しーい。
都心と違ってアスファルトではないため、反射熱を受けずに日陰に入れば涼めます。

それでも森の中の道なので、根っこがあったり大石があったり、ごろごろ。
サンダルじゃなくて良かったと思いながら、進んでいきました。

● 火サスのハイライト



すると、白いモダンな形の灯台が見えてきました。
そしてその奥に、目指す橋がありました。



昭和43年3月に完成されたこの橋は、半四郎落しと門脇岬の間の海蝕洞にあり、断崖絶壁のスリルを味わえます。
わー、これね。
赤く塗られた吊り橋は、海の青と木々の緑にとてもよく映えています。

(とうとう来れたわ!)と感激している横で、友人が「ジャン・ジャン・ジャーン!♪」と口ずさみました。
火曜サスペンス!たしかにこの場所がよく登場しそう。



橋のたもとに「定員100名、小錦関26名」と書いてあります。
ということは、小錦は普通の人の3.85人分の目方があることになりますね。。。



橋の下は青い海。



足の下では、波が飛び散っています。
下をのぞくと、身体ごと吸い込まれそうです。



● 揺れない橋は

さて、では行きますよ…!
と、覚悟を決めて足を踏み出しましたが、揺れません。
あれ? 全くもって、揺れません。
こんなに海沿いなのにー。すごい絶壁なのにー。揺れそうなのにー。

どうりで、子供たちもビーチサンダルでズンズン歩いていくし、「怖い!」「歩けない!」と言って泣き叫ぶ人もいません。
みんな「わー、海がきれいだね」と、ほのぼのした様子で歩いています。
うーむ。

「飛ばねぇ豚はただの豚だ」や「クリープを入れないコーヒーなんて」のように、
吊り橋マニアとしては、「揺れない橋は吊り橋じゃない!」と言いたいところです。
何を言っているのかわからないかもれませんが、まあそういうことです。

それでも、とても絵になる、きれいな橋。
ビューティフルな吊り橋ランキングなんてあったら、1位を狙えるし、少なくともベスト3には入るでしょう。
そして、海の青色がとてもきれい。夏色ですね。



● 歌う黒沢明

橋を渡り切ったところに、「城ケ崎ブルース」と刻まれた歌碑がありました。
作詞は星野哲郎ですが、誰が歌ったものかはわかりません。
裏側には、楽譜が彫られており、それを見ながら歌ってみました。
「愛してくれた 小指の爪を
 そっとかたみに つつんでいれた
 ハンカチ白い 城ケ崎~♪」

演歌っぽいです。あ、ブルースかあ。
後で調べたら、歌っていたのは黒沢明とロス・プリモス。
映画監督?世界のクロサワが?(同姓同名の別人でした)

● かどかけの浜

かどかけの浜まで降りてみました。



ここは大室火山の溶岩流が、海面に流れ出して行った跡で、大きなくぼ地が残されています。
荒々しい溶岩地形が広がります。溶岩の観察には最適の場所です。



野鳥がいました。なんていう鳥だろう?ツグミかな?

● 門脇崎灯台

帰りの道すがら、灯台に上がりました。



延々と階段が続くので、登り始めたことをちょっと後悔しましたが、もう上に進むしかありません。

息を切らし気味に上っていき、ようやく上までたどりついたら・・・
とてもきれいな景色が眼下に露がりました。
がんばって上がった甲斐があったわ…!







展望台から、遠く伊豆七島や天城連山の峰々を望むことができます。
きれいな台形の大室山も。



この灯台は昭和35年に建てられ、平成7年に改築されました。
高さは地上から約25m。展望台は地上17mのところにあり、晴れた日には伊豆七島や天城連山を望むことができるそうです。

沖を眺めるカップルの会話が聞こえてきました。
「あの島、なんだろう?」
「三宅島じゃね?」

(いいえ、大島でしょう!)と心の中でそれぞれ突っ込む友人と私。
熱海-大島間を、ジェットフォイルがつないでいます。

灯台を出て辺りを散策し、今度は海沿いルートを通って駐車場まで戻りました。

その2に続きます。