風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

2019秋の南紀・徳島・滋賀巡り 1-1

2020-02-18 | 近畿(奈良・和歌山)

● prologue

毎年恒例の、秋の母娘旅行。
たいてい京都に行きますが、ここ最近の外国人旅行客のヒートアップぶりには、ちょっと閉口気味。
去年、「アドベンチャーワールド」に仔パンダの彩浜が生まれたので、母に行きたいと言われたものの、旅程を組むのが難しかったので、やめました。
すると、今年もまたリクエストを受けました。
やっぱり行きたいのね~。
一年越しの希望なので、行かないわけにはいきません。
彩浜も、どんどん大きくなっちゃうし。

ほかに、「大塚国際美術館」も行きたいとのこと。
さらに、以前参加した「琵琶湖一周クルーズツアー」にまた参加したいとも。
今回は京都ではなく、趣向を変えることにしました。

● 陸路で南紀へ

今回のプランニングには、悩まされました。
アドベンチャーワールドは和歌山県、大塚国際美術館は徳島県、琵琶湖は滋賀県と離れているため、かなり移動することになります。
さらにアドベンチャーワールドは、紀伊半島の南端近くの南紀白浜にあります。
「じゃあ、東京から白浜行きの飛行機に乗ればいいじゃない」と思いますよね。
しかし母は、飛行機に乗らないポリシー。いくらなだめすかしても,頑として聞き入れません。
そんなわけで、延々陸路で行く必要があります。
名古屋→三重経由ルートをとるか、大阪→和歌山駅経由ルートをとるか。

大阪から白浜まで「特急くろしお」に乗ろうと思います。
でないと、広大な紀伊半島の南に行くまでに、すごく時間がかかってしまうのです。
くろしおは新大阪を通るので、新幹線を降りてすぐに乗り換えられるし。
ということで、新大阪経由で白浜に向かうことにしました。

● 白浜→鳴門?

お次はアドベンチャーワールドから大塚国際美術館白浜へのルート。
白浜から在来線を乗り継いで、和歌山港からフェリーに乗り、鳴門経由で美術館に行こうと思いましたが、どれも本数が少ないため、移動だけで1日かかることが判明。

場所から場所への移動は移動距離の無駄がありませんが、待ち時間が長ければなにもできずに一日が終わってしまいます。
アドベンにも大塚にも、大阪から行く便があることがわかりました。
そこで、今回は大阪を拠点にして、放射状的に動くことにします。

勝手知ったる京都をあちこち巡る例年とは違い、今回は慣れない場所から場所に大きく移動することになります。
しかも、母は心臓が弱く、走ったり階段を使うことは極力避けないと、すぐに調子が悪くなってしまいます。
つい旅の予定を詰めすぎてしまう私ですが、そこは母ファーストで考えなくてはなりません。

● 出発

直前まで様々なことが気になり、寝不足のまま当日5時半に起床。
新横浜までバスで向かいます。6時半くらいなのに、乗客は多く、バスの座席はほとんど埋まっていました。みんな早いのね。

新幹線のチケットを買ったとき、行きの便の二人掛け座席は、一番はじの車両しかないと言われました。
新大阪駅に着いてから、新幹線から特急くろしおへ乗り換える時間は15分しかありません。
「間に合うでしょうか?」「大丈夫ですよ」
母と一緒なので、急ぐのはご法度ですが、できることなら、新大阪駅のロッカーに荷物を入れたいのです。

● 悩ましいロッカー問題

新大阪に新幹線が到着するのは22番ホーム。そこから特急くろしおの3番ホームに移動しなくてはいけません。
22番から3番に? それだけで時間がかかってしまいそう。

第1候補は、新大阪駅内のロッカー。
大きな駅なので何カ所もありますが、私たちが到着する10時には、全て埋まっている可能性があります。
この時期の京都駅だと、有人の荷物預り所も含めて、9時には全滅です。

第2候補は、白浜駅のロッカー。数があまり多くないため、可能性はわかりません。
第3候補はアドベン前のロッカー。さすがにここはたくさんあるでしょう。
ただ、そこまで荷物全部を持ち運ぶのはちょっと大変。
なるべく早めに預けて、身軽になりたいところです。

新大阪での乗り継ぎを少しでも楽にしようと、新横浜駅のみどりの窓口に行き、別の車両にキャンセル席が出ていないか聞きましたが、満席とのこと。
結局、予定通りに一番端の16号車に乗りました。

7時半頃に出発。始発の東京から、すでに結構な人が乗っています。
早起きしたのですぐにでも寝たいのですが、母がお弁当を食べ始めたので、モウロウとした頭で一緒に食べてから、寝落ちしました。

外はどんよりと曇っています。この日は広範囲で雨が降るという予報。
雨が降りだしたかと思えば、また止んだりしています。
そんな不安定な天候なので、富士山は見えませんでした。思えばもう長いこと、車窓からの富士山を見られていません。

● 新大阪乗り換え

新幹線は京都を過ぎ、新大阪に着きました。さあ、ここからが正念場。
ホームを降りて、在来線乗り換えの改札を通ります。それまでほんの数分。
そこに、3番線ホームに下るエスカレーターがありました。
おや、こんなに近いの?それならもしかしたらロッカー探せるんじゃない?
ちょうど横に、案内の人が立っていたので、場所を教えてもらいました。
普通サイズと大サイズがあり、大はまだそこそこ使えましたが、普通サイズのロッカーは一つしか残っていませんでした。
そこに入れます。ラッキー!

初めてロッカー料金をICカードで払いました。
鍵を持ち歩く必要がなくて便利!

そこまでやっても、まだ7分ほど余っていました。
すごいわ!身軽になって、ハッピーな私たち。
難関をクリアできた気分で、晴れ晴れと「くろしお」を待ちます。

● 特急くろしお

すると、楽しい電車がやってきました。
車両ごとに動物たちの写真がダイナミックにプリントされています。
もちろん、パンダのところを探しましたよ。

● パンダトレイン

特急くろしおの何台かが、パンダ列車になっています。
まさにこれがそれ。見損ねましたが、先頭車両がパンダなんですよね。
中に入ると、座席の背もたれ部分もパンダ。気分が上がります。

乗客は、意外にもスーツ姿の人が多く乗っていました。
パンダ電車にまじめな顔の背広のおじさんたちが座っている様子は、なかなかシュール。
平日ですから、皆さんお仕事関係なんでしょう。

上の画像は、白浜駅で撮ったもの。
新大阪駅のホームには、この表示は見られず、特急 「はるか」の停車表示だけ。
数年前に訪れた和歌山駅では、駅員たち総出で改札前にスタンバイして、くろしおの到着を大歓迎していたのに。
駅によって、温度差があるのかしら?

津波の注意書きもパンダ。
そういえばパンダって泳げるのかなあ?
調べてみました。上手に泳げるそうですよ。


JR西日本

アベノハルカスをまだ見たことがないと言う母に、天王寺駅を通った辺りで教えてあげます。
母を窓際に座らせているため、通路側の席からでは駅の隣にそびえる高層ビルの写真は撮れませんでした。

● 湯浅駅

大阪から和歌山に抜けると、一気にビルが減り、のどかな雰囲気に。
海南駅を通りました。竜宮城っぽい言葉のイメージ。

湯浅は、お醤油の発祥の地だそうです。
醤油と言ったら、千葉の野田と小豆島しかイメージがありませんでした。
ここで生まれて、広まっていったんですね。

「ふるさとに税を払って恩返し」との標語がかかっていました。
う、うん、たしかに。

● 御坊駅

「次はごぼうえき~」とアナウンスが入ったので、畑の黒くて細長い野菜を思い出したら、「御坊」と書くそうです。
高名なお坊さんがいたのでしょうか。

御坊駅から紀伊田辺に向かう途中、ようやく海岸が見えてきました。
電車は海のすぐ横を走っていきます。

● 南部高校

南部(みなべ)駅のすぐそばにあったのは、和歌山県立南部高等学校。
最高級品ブランドとして知られる南高梅(なんこううめ) の品種を研究した高校です。

同じ南高(なんこう) という呼び名の学校を出た私としては、南高梅を見るたびに、うれしくなります。

● 紀州田辺駅

紀州田辺駅に着きました。
こちら側には駅員さんが人待ち顔、いえ電車待ち顔で立っていました。

反対側には、こののぼり。
ちょうど11/22-24の間、田辺・弁慶映画祭が開催されるそうです。
ここ田辺市は武蔵坊弁慶の出生地と伝えられる場所。
前に「べんけいくん」の着ぐるみ姿になって、東京駅で田辺市のプロモーションしたことがあります。なかなかスペシャルな体験でした。

道成寺駅も通ります。
「女が聞いても、清姫ってこわいよね~」
「でも道成寺はおいしいよね」
「それは道明寺でしょ」
などと話しながら、白浜に着いた時には、もう13時近くになっていました。

● 南紀白浜駅

終点の白浜駅に着きました。
くろしおの先頭車両まで行って、パチリ。
駅を降りたら、もうそこはパンダ王国になっています。
私は数年前に来たことがあるので、まだ落ち着いていますが、どこを見てもパンダだらけの駅周辺を初めて見る母は、大興奮です。

改札がこんなことに・・・。パンダの大渋滞!

● バスもパンダ

駅からバスに乗り換えて、いよいよアドベンに向かいます。


電車に乗っていた乗客数に比べて、駅周辺に見える人の数がが少ない気がしますが、広い駐車場にどっさり車が停まっているので、人が点在しているのでしょう。

● アドベンチャーワールド


アドベンチャーワールドの入口に着きました。
ディズニーランドよね?と思うくらい、大きなエントランスです。

入ってすぐに、巨大で華やかなモールになっていて、やっぱり夢の国のよう。
右も左もわからないため、地図を見ながらでないと歩けませんが、まずは今回の目的、パンダファミリーに会いに向かいましょう。

● パンダラブ

ここには6頭のパンダファミリーがいます。
といっても全部が同じ場所にいるのではありません。
子パンダたちはパンダラブエリアに、大人パンダはブリーディングセンターに分かれています。

さっそくいました!外に。5年前に生まれた双子の桜浜です。
こちらに背を向けて、一新に笹を食べています。シャイなのかしら。
ぽよんとした後ろ姿も、愛くるしいです。

パンダが起きて活動しているを見て、とてもうれしくなります。
上野動物園には、子パンダシャンシャン見たさにせっせと通いましたが、長い行列に並んでようやく見られても、結構な割合で寝てばかりいるからです。

● 子パンダ彩浜

1歳3か月の彩浜もいました。わあ、動いてる~!

ゴロゴロしてる~!

笹をくわえて遊んでいます。かわいーい💛
このくらいの子パンダは、もう何をやってもかわいくてたまりません。

さらにここは上野動物園のようにガラスで遮られていないため、光の反射はありません。
同じ空気を感じて、直に見られるのがいい!

彩浜の隣のブースには、桜浜の双子の桃浜がいました。
こちらはすやすやお昼寝中です。

また外に出ると、食事を終えたさきほどの桜浜がすぐ近くまでやってきて、目の前でお昼寝タイムに入るところでした。


大きいですね。こんなに間近でパンダを見れるなんて!
手を伸ばしたら、もうちょっとで触れれそうなくらいです。

大感激でしびれて、なかなかその場から動けません。
でも、また見に来ることにして、移動します。

● 充電の悲劇

ここで悲劇が発生。私のスマホの充電が20%切ってしまいました。
嘘でしょ~~、よりによってこんな時に。どうしてそんなに早く?
どうやらBluetooth設定にしていたのと、興奮して取りまくったせいのようです。
この肝心なときに。やらかしてしまいました。
母のスマホを借りて撮影することに。

馬を見て、ゾウを見て、ペンギンのお散歩を見て。
てくてく歩いてブリーディングセンターへ。

● ブリーディングセンター

ここにはパンダのパパ・ママと、3年前に生まれた結浜がいます。
このパンダ重し、かわいいですね。

結浜は、何やら活発に動いています。ガラス越しに、もっと近くに見えます。

どうしたのかなー?と思ったら、飼育員さんに餌のおねだりをしていました。

良浜(らうひん)ママは外にいて、寝ていました。
緑の中で悠々と暮らしているパンダは、とても生き生きとまぶしく見えました。

永明パパは高齢のため、今日はバックヤードにいるそうです。
パンダファミリー全員と対面したかったのですが、仕方ありません。
姿が見られずともすぐそばにいるので、壁ごしに挨拶しておきました。

● 上野との違い

パンダ好きを公言していながらも、これまで上野のパンダしか見たことがなかった私。
上野はいつ行っても人が多く、大勢が列をなして並んでいます。
パンダを見るのも歩きながら、立ち止まってはダメとせかさます。
ほんの一瞬しか見られませんが、ここでは好きなだけ見ていられるため、満足度がものすごく高いです。


「待ってぇ~」

パンダの帽子やリュック、ポンチョやカチューシャなど、パンダグッズを身につけている人が大勢いる、ここはパンダ王国。
ディズニーランドもびっくりです。

その2に続きます。


20年ぶりのズーラシア index

2020-02-14 | travel
[2019.10.27]
 
◆ 横浜 1 ←旅行記へ
 動物大好きなのに、横浜に住んでいるのに、遠い場所だったズーラシア。
 開園20周年にして、オープン直後以来2度目の訪問を果たしました。
 まずはアフリカエリアで、サバンナの動物たちとご対面。
  ● prologue ● 開園20周年 ● アクセスルート
  ● 正門前のトピアリー ● ハロウィン ● 園内バス
  ● アフリカのサバンナ ● リカオン ● ケープハイラックス
  ● ライオンのあくび ● キリンの水飲み ● ミーアキャット
  ● 間近なチーター ● サイ ● 南国の鳥 ● 部族の家でランチ

◆ 横浜 2
 一番人気のオカピは、悠々として優雅でした。
 どの動物も、広い敷地で過ごしやすそう。
 久しぶりのズーラシアは、すぐにでも再訪したい場所でした。
  ● ラクダが歩く ● オカピ ● 園内の光景
  ● おじさんみたいなクマ ● ニホンコウノトリ
  ● 神秘のカビバラ ● ヤブイヌ ● 猿の村 ● アナグマ 
  ● 日本でここだけカンガルー ● おじさんみたいなカンガルー
  ● エミューの行進 ● カモメとウミネコ ● レッサーパンダ
  ● オスライオン ● 袋がポスト ● オカピアイス ● epilogue



 

20年ぶりのズーラシア 2

2020-02-14 | 神奈川

その1からの続きです。

● ラクダが歩く

ラクダに乗るイベント会場では、ヒトコブラクダがスタンバイしていました。
うっかり乗馬と書きそうになりましたが、ラクダに乗る時は何というんでしょうね?
駱駝だから乗駱?上洛みたいになっちゃいますが・・・。

 

20名限定で、もう締め切られており、そばにいた男の子が「乗りたかったな~」としきりにボヤいていました。

見ていると、一番の少年が、満面の笑顔で乗り込みます。
カメラを構えたご両親が、乗り場から見守ります。
ポクポクとのんびり歩くラクダ。
みんなハッピー。

かつてモロッコで乗ったラクダが突然興奮して、私一人を乗せたまま、ラクダ使いやテントやいろいろなものをなぎ倒して暴走したことがあります。
必死にしがみつきながらも、死線がうっすら見えたことを思い出しました。

● オカピ

いよいよオカピに会える、オカピガーデンにやってきました。
どこのリゾートホテル?というような、すてきな場所になっています。

ズーラシアといったらオカピ。
上野動物園と横浜市立金沢動物園でも見られますが、日本で初めて飼育を始めたのが、ここズーラシアでした。
横浜って、日本で一番オカピが身近な場所なんですね。恵まれています!

 

20年前にオカピ見たさにズーラシアを訪れた時には、重そうなおなかで、もうすぐ赤ちゃんが生まれそうなメスのオカピがいました。

いまここにいるオカピは、そのお母さんの子供たち。
すくすく育ってよかったわ。

 

中にいる一頭は、モシャモシャとひたすら餌を食べていました。

外にも一頭います。眺めていると、こちらにまっすぐ寄ってきたので、ドキドキしました。

 


「森の貴婦人」といわれる、美しい姿を間近で堪能します。
 

 

 
オカピやほかの動物たちが、コンクリの檻の中でなく、緑の中で光を浴びながらのんびりと過ごす光景に、幸せを感じます。
スペースの問題で、そこまで環境を整えられない動物園も多いでしょう。
やっぱりズーラシア、いいなあ。

● 園内の光景


何の変哲のない休憩所だと思ってはなりません。
よーくベンチを見て下さい。


あっ、脚がオカピ!
ベンチの形によって、下を向いたり上を見上げたりしている芸の細かさ!
さりげない演出は、ディズニーリゾートレベルです。

● おじさんみたいなクマ

アフリカの熱帯雨林から、アマゾンの密林エリアにやってきました。
ここにはメガネグマがいます。
南米に生息する唯一のクマだそうです。


「さて、ここに乗ろうかな」


「よっこらせっと」

顔以外は真っ黒です。
うろうろと辺りを動き回る様子は、人間そのもの。
ずんぐりしたおじさんが中に入っているようにしか見えませんでした。

● ニホンコウノトリ 


野生は絶滅危惧種とされ、目下少しずつ飼育繁殖を増やしている、ニホンコウノトリ。
国内では17の動物園におり、神奈川県内で見られるのはここだけです。
今年ヒナが生まれて、ファミリーは5羽に増えました。

いろいろな動物たちを見て回ります。
それぞれに特徴があるため、サン=サーンスの『動物の謝肉祭』のような気分になってきました。
今は、謝肉祭じゃなくてハロウィンですけれどね!

● 神秘のカビバラ

カビバラちゃん。
暖かい場所に、一頭、むちっと鎮座しておいででした。


ズーム!



この貫録!後光がさしているみたい!
まるでファン・エイク兄弟の「神秘の子羊」のようでした。


ファン・エイク兄弟『ヘントの祭壇画「神秘の子羊」』(部分)

ここにはカビバラは一頭しかいないようです。ちょっと寂しいですね。

和歌山のアドベンチャーワールドでは、パンダが食べ残した笹を、カビバラが食べてくれている(→好き嫌いの激しいパンダがたくさん残した笹を、カビバラに食べさせている)と聞いて、一気にカビバラ寄りになりました。

南米の動物が、野生では決して見つけることのないアジアの植物を、黙って食べているなんて…偉い!

● ヤブイヌ

茂みがガサゴソと揺れたので、なにがいるのかな?と覗いたら、中からなにやら小さな動物がトコトコ出てきました。


 

タヌキ?
いいえ、しっぽが違います。



君は誰だい?
ヤブイヌでした。初めて見る動物でした。


日本では6つの動物園でしか見られないのだそう。
関東ではここと埼玉だけ。結構レアです。
ノソノソしていて、かわいかったです。 

● 猿の村

南米アマゾンの密林地帯を離れて、日本の山里エリアに入りました。
上野動物園の猿山のテッペンには、ボス猿が陣取っていますが、ここは頂上がなく、猿の村といった感じです。

 
右側の岩の上をズームすると…


ひしっと母親にしがみつく子ザルが

ちいさな子ザルが、母猿にべったりくっついて離れません。
お母さんを追いかけて、ちょっと長めの距離を飛んだのが、ずいぶん怖かったようです。

しばらくしがみつかれるがままだった母猿は、だんだん飽きてきたのか、子ザルのシラミを探し始めていました。 

● アナグマ

アナグマのコーナーに来ましたが、姿が見えません。
どこ?穴に隠れちゃってるの?
と思ったら、すぐそばの足元にモフモフが見えました。
あおむけになって、デーンとお昼寝していたのです。
鋭角過ぎたのとガラスの反射で、うまく撮影できませんでしたが。
おなかを見せて無防備すぎー!野生はどこにいったのー?

● 日本でここだけカンガルー

日本から、オセアニアの草原エリアに入りました。
しっぽの長い、観たことのない動物がいます。


セスジキノボリカンガルー(通称モアラ)というそう。
黄色と茶色。
栗とかお芋の色をして、モアラという名前もおいしそうです。

ニューギニア島の山林で樹上生活し、長い間絶滅したと思われていたそう。
日本では、ここズーラシアでしか見られないとのこと!
なんてレアなんでしょう!

なかなか愛嬌のある、ユーモアたっぷりの顔をしていました。

● おじさんみたいなカンガルー

こちらは、よく見るカンガルー。
どでーんと横たわっている姿が、おじさんみたい!


カンガルーの寝姿はおじさんみたいだと前から言われていましたが、確かに休日、家でゴロゴロしながらTVを見ているおじさんの後ろ姿そっくり!
笑っちゃいました。

● エミューの行進

だれているカンガルーをしり目に、エミューが3羽列になって、ゆっくりと目の前を横切っていきました。


カンガルーとエミュー、競争したらどちらが速いんだろう?
調べてみたら、カンガルーの方がちょっとだけ速いようです。
あんなのびた姿からは想像できませんが…。

● カモメとウミネコ

カモメとウミネコもいました。どちらもかなり似ていて、一見見分けがつかずに悩ましいんですよね。
違いは、くちばしの色。カモメのくちばしはほぼ黄一色ですが、ウミネコのくちばしは赤・黒・黄の3色です。
あと「ミャーミャー」って鳴くのがウミネコです。


私のイメージとしては、ウミネコの方がくちばしはカラフルだけど、目つきが怖い感じ。友達になるなら、静かなカモメかな~。

目が合うと、彼らは逃げるどころかこちらに飛んできます。
そして「餌をちょうだい!」と眼力で訴えてきますが、禁止されているためあげるわけにはいきません。
こちらも「ダメ!」と必死で目力に対抗しますが、檻がなければ勝てないところでした。

● キジ類

鳥好きとしては、動物園の鳥コーナーも見逃せません。
キジにはキンケイとギンケイがおり、こちらは後者。
美しい尾を持っています。


しばらく見つめ合い、さて離れようと動いたら、この鳥がバタバタと羽ばたいて地面に降り、トテトテと私を追いかけてきました。


なんてかわいいんでしょう。やることが玄人はだしです。
引き留めるなんて、愛いやつじゃ!

● レッサーパンダ

レッサー、寝ていました。
ひなたぼっこが気持ちいいのか、かわいい顔をして、すやすや熟睡中。


うわあ、幸せそう~!
これは寝てても大いに許す!!写真を撮りまくりました。

● オスライオン

 先ほど見たのはアフリカライオン。こちらは少し小ぶりなインドライオン。


オスは黙って単体行動。こちらもまた、見事なたてがみでかっこいいですね。

 ● 袋がポスト

ズーラシアを一周して、出口を出たところにグッズショップがありました。
その前には、カンガルーのポストがありました。
カンガルー便は宅配ですが、こちらは郵便専用。


なるほど、投函された手紙をおなかのポケットにしまうんですね。

● オカピアイス

帰りの横浜行バスは、45分後。
歩き疲れているので、座って帰ろうと、順番待ちを始めます。
グッズショップの隣にサーティーワンアイスクリームがあり、閉園時間間近になり、一息つきたいみんなの長蛇の列ができています。
バスを待っている間に食べようと、行列に並びました。


はじめはダブルコーンを頼むつもりでしたが、周りの人たちの話を聞いて「ハッピードール」にすることに。
ズーラシアスペシャル版があると知り、せっかくなのでそれを頼んでみました。


これが注文したアイス。
右がオカピ、左がライオンです。
うーん?ポスターよりもいまいちわからない…。
頼んだフレーバーの色がイマイチでしたね。
紅茶とかチョコとか、もっと茶色っぽい色のアイスにすればよかったかな。
でもおいしくて、ペロリ。セブンティーンアイスにサーティーワンアイスと、アイスを食べまくりました。

45分後には、バスを待つ長蛇の列ができていました。
長々と待った甲斐あって一番目にバスに乗れ、座って帰りました。

● epilogue

20年ぶりに行ったズーラシア。
当時は開園したてで、まだ不便なところもありましたが、そういった点は改善されており、今ではとても周りやすい動物園になっていました。

なにより嬉しかったのは、どの動物も毛並みがつやつやとしており、見るからに健康そうなところ。
解放的な広い敷地内で過ごして、ストレスが少ないからだろうと思います。

そんなのびのびとした動物たちを見て、とても満ち足りたし、癒しになりました。
人は大勢訪れており、レストランやショップに入るとどこも混んでいますが、広大な敷地なので、動物を見る時にはほぼマンツーマン状態で向き合えます。


思い立ったら気軽に行ける野毛山動物園もいいけれど、サバンナやジャングルに実際にいる気分になれるズーラシアでは、日本を離れた非日常感を味わえます。
また近いうちに、元気な動物たちに会いに行こうと思います。
 

20年ぶりのズーラシア 1

2020-02-13 | 神奈川

● prologue

週末になると雨が降っていた10月。
久しぶりに晴れたので、ズーラシアに行ってきました。
正式名称は、よこはま動物園ズーラシア。横浜市営の動物園です。

昔から横浜市にある野毛山動物園は、なんと無料。
これまで何度も存続の危機にさらされましたが、そのたびに、市民に支えられてどっこいがんばっています。

野毛山が基準になっている横浜市民にとって、ズーラシアの入園料(800円)はなんとな~くお高い感じがしますが(恵まれてることですよね)、「生命の共生・自然との調和」をメインテーマにした、総面積約53.3 haの日本最大級の敷地は、十分満足のいく文句なしの動物園になっています。
毎週土曜日は、小・中・高校生が無料というのも嬉しいですね。

● 開園20周年

1999年にオープンしたズーラシアは、今年(2019)で開園20周年。
え~、できてからそんなにたつんですか。

その記念に、今年の年間パスポート購入者には、もれなくオカピのトートバッグがついてきます。


オカピはおしりがチャームポイント

私は、ズーラシアに一度しか行ったことがありません。

オープンしたての頃、「旭区のどこかにある横浜の内陸部」というイメージしか持たずに、カーナビなしの車で向かったら、広大な田畑が広がる土地でさんざん迷ってしまいました。
その時の苦手意識が強くて、それから足が遠のいてしまったのです。

ただ、今年のGWに「神奈中バスの10日間パス」で訪れた里山ガーデンフェスタの会場は、ズーラシアの隣にありました。
バスで行ったら結構楽なんだと、気が付きました。

ズーラシア行のバスは、中山駅や鶴ヶ峰駅から出ていますが、横浜からも走っていることと知りました。
本数は少ないですが、何回も乗り継ぐよりも便利。
(思っていたよりも行きやすそう)と思って、20年ぶりに訪れることにしたのです。

一緒に行くのは、やっぱり開園以来だという友人。
「園内はまだ完成してなくて、いろいろ作ってる途中だったので、もっと後になってから行こうと思ってたら、もう20年経ってたの?」と驚いています。
私たちみたいな人、意外と多かったりして?

 ● アクセスルート

相鉄バスの乗り場は、横浜駅西口の駅前中央バス乗り場のほかに、天理ビルの周囲に2カ所あります。
ズーラシア行きのバス停は、高速バス発着場の方にありました。

本数が少ないためか、バスの時間が近づいてくる頃には、結構な人数の行列になりました。
乗客はみんな、終点のズーラシアまで行くような格好をしています。

● 正門前のトピアリー

40分ほどバスに乗って、正門前に着きました。

 

入り口前で、サントリー「SWEET MEMORIES」のペンギンのようなトピアリーが出迎えてくれました。
動物園にペンギンがいるのかな?


ペンギンって、水族館にも動物園にもいますね。
カワウソも。あの辺りの動物って、ニーズが高いんですね。

● ハロウィン

入り口を入ると、象と小象の像が出迎えてくれました。
月末のハロウィンの仮装をしています。
大きな象は、仮装させるのも大変そう。



● 園内バス

まずは、正門と北門を結ぶ園内バスに乗りました。


(c) ZOORASIA


近づいて見たら、なんかすごいデザインだった―!
「これシマウマ?」「オカピじゃない?」
運転手さんの横には、乗客のベビーカーがたくさん折りたたまれて置かれていました。
結構場所を取るベビーカーですが、バスではたたんで、みんなは座席に座ることで問題解消です。

● アフリカのサバンナ

ズーラシアには、約110種類の動物がおり、珍しい動物もいます。
そんな中、動物園といったら何を連想しますか?
私はライオンやチーター、つまりサバンナの動物たちを思い浮かべます。
バスを降りた北門前には、アフリカのサバンナエリアが広がっていました。

● リカオン

まずは、リカオン!
個人的に親近感がある名前ですが、世界に8000頭くらいしかいない、絶滅危惧種です。

日本では、ズーラシアと富士サファリパークにしかいません。
上野動物園にも多摩動物園にもいないのね~。

 

貴重で希少なリカオンですが、ここには12頭もいます。
日本で初めて自然哺育に成功した群れで、親子や兄弟と言ったファミリーなんだそう。

 

はじめは(どこにいるの?)とキョロキョロ探しましたが、全く見つけられず。
そのうちに、岩のようなものがムクムク動き出し、大きな耳がぴんと立って、顔が出てきました。
耳が大きくてかわいい!
二頭おり、仲良くぴったりとくっついています。
見つけにくい保護カラーは、隠れる場所の少ないサバンナの動物だからでしょうか。

一頭が立ち上がって、こちらの方にやってきましたが、またすぐに元の場所に戻って草の中に寝そべり、姿が見えなくなりました。

ちょっとでも、全身が見られたのでラッキー!
身体はとてもスリムで、動いている音は全くしませんでした。

小ぶりのハイエナっぽいですが、ハイエナはネコ科で、こちらはイヌ科だそうです。

● ケープハイラックス

次にいたのは、ケープハイラックス。
名前のイメージから、カモシカのようなすらりとした動物を想像していたら、どっこい、モルモットのような小動物でした。
かわいい!

 

人間にとっては爽やかな、過ごしやすい日ですが、アフリカで暮らす彼らにとっては寒いのか、岩場の上に身を寄せ合って、じっとひなたぼっこしていました。

● ライオンのあくび

お次は百獣の王、ライオン!
外にいたオスライオンは、ノッシノッシ、というよりもウロウロと、辺りを動き回っていました。

建物の中にはメスライオン。岩の上に寝そべっています。
美しいなあと見とれていると、いきなり大口を開けて、「クワアア・・・!」とあくびをしました。


 

 


(あくび萌え~)と思いながらなおも見ていると、視線に気づいたのか、おもむろに「ん?」とこちらを見ました。

うわー、目が合った!
うーん、やっぱりカッコイイ!
イケメン過ぎてドキドキです。
メスだけど、ライオンキングは君だ!

● キリンの水飲み

すっかりサバンナムードになったところで、お次はキリン!

今年の5月にアミメキリンの子供が生まれたと聞いていたので、お母さんキリンの足元に赤ちゃんがいないかな~と探しましたが、いません。
もしや、このなんかちょっと小ぶりなキリンが、仔キリン…?

子どもといっても、生まれた時にすでに170cmくらいはあるらしいので、あきらかに私たちよりはビッグです。
いくら赤ちゃんでも、しゃがんでかわいがるというわけにはいかないんですね。

一頭のキリンが、水面をじっと見つめていたかと思うと、前脚を追って首を曲げ、水を飲み始めました。
おお~!
なんか興奮します。




キリンが水を飲む姿って、教科書の端に書かれたパラパラ漫画で眺めたくらいで、実際に見たことがありませんでした。
ダイナミック。あれほど大きな身体をぐらつかせず、首を水面の高さに下げるのは、観ていても大変そうです。

広大な敷地に作られたズーラシアでは、動物たちをかなり自然に近い環境で飼育しているため、実際のサバンナにいるような姿を見られます。

● ミーアキャット

ミーアキャットのコーナーには、大きなおばけカボチャがデーンと置かれています。
ハロウィンですからね。


中身がくりぬかれたムード満点のお化けカボチャですが、彼らはもちろんそんなことはお構いなし。
(なんかわかんないけど、おいしいものがある~!!)と、喜び勇んでせっせと食べていました。
カボチャの中に入って、中からむさぼっている子もいました。 

● 間近なチーター

そしてチーターのコーナーへ。
さて、どこにいるのかな?と広場の奥に目を凝らしたら、目の前にいましたよ!

ゴリラなどはヒトに近いので、興味津々でガラスのそばにやってくるのもわかります。
でもこの人慣れしない誇り高き獣が、こんなに近くまで来てくれるもの?

ガラスがなかったら、ナデナデできるのに~。
その前に引っかかれるか、ガブリとかぶりつかれていそうですが。

近くで見ても、毛並がつやつやとしてきれい。
チーターはヒョウのようなドット柄だと思っていたら、しっぽはトラに似たストライプなんですね。ハイブリッドのいいとこ取り!?

間近でチーターを見られて、感激です。

● サイ


サイもいましたよ。
サバンナにいて当たり前の動物だと思っていましたが、密猟の乱獲により、今では絶滅の危険がある動物です。
サイの角が高値で取引されるせいですね。

さらに絶滅寸前の絶滅危惧種、クロサイもいました。
サイって、よく見ると、恐竜の姿かたちに近いなあと思います。
トリケラトプスみたい。でも絶滅しないで~。
ああ、また増えてほしいものです。

● 南国の鳥


きれいな南国の鳥もたくさんいました。みんな羽根を膨らませて、もふもふにふくれています。

アフリカの鳥さんたちは、羽毛をまとっていても、もう寒いんでしょうね。

 

● 部族の家でランチ

お昼時間になりました。園内のところどころにカフェテリアがありますが、大勢の人でどこも満席。
外のベンチもいっぱいで、芝生にピクニックシートを敷いてランチを食べている人たちもたくさんいます。

カフェテリアでお弁当を買い、空いているベンチを探しながら歩いて行くと・・・。

 

アフリカの部族の家を模した中に、自動販売機があるのを見つけました!
ちょっとこれ、シュールすぎない?
でもベンチもあったので、そこで食事にしました。

前に、ケニアのマサイ族の集落を訪ねたことがあります。
家は水牛のフンを塗り固めて作ったと教えられて、息が詰まりかけましたが、乾燥し風化していたので、匂いは気になりませんでした。

ここは、それっぽく作っていますが、模型なのでもちろん匂いません。
食後には、ドリンクの自販機の横で売られているセブンティーンアイスを食べました。
アフリカの部族の家の中でアイスクリームを食べるなんて、現実にはあり得ないことかも。

昼になり、少し日差しが強くなってきたので、大勢の人がここにきては、アイスを買っていきました。
もしかすると、ここは横浜で一番セブンティーンアイスが売れる自販機かもしれません。

その2に続きます。


東京古墳巡り・古墳祭り index

2020-02-06 | 東京
[2019.10.20]
 
◆ 多摩川 1 ←旅行記へ
 多摩川沿いを歩きながら、古墳を巡りました。
 オリエンテーリング気分で周り、ゴールは古墳祭りの真っ最中。
 長イモとどんぐりの古代汁をいただきました。
  ● prologue ● 多摩川台公園 ● 台風の爪痕
  ● 古墳展示室 ● 大きさ比べ ● 古墳オリエンテーリング
  ● 川沿いの肥沃な大地 ● 住宅地の古墳巡り ● 大使公邸
  ● 宇佐神社 ● ポルシェだらけ ● 等々力不動尊
  ● 等々力渓谷 ● 野毛大古墳 ● 古墳祭りとまりこふん
  ● じゃんけん大会 ● 模型が当たる ● どんぐり味の古代汁
  ● 行きのルート

 
◆ 多摩川 2 
 専門ガイドに連れられて、近くの古墳を巡ります。
 その時代に、奈良まで行って帰ってきた人がいたなんて。
 一日かけて古墳にひたり、時代を超えた旅ができました。
  ● 古墳ガイドツアー ● 野毛大塚古墳 ● 等々力渓谷横穴群
  ● 古墳の上の家 ● 大和に行った人がいた ● 御嶽山古墳
  ● 国分寺崖線 ● 狐塚古墳 ● その後の災難
  ● 荏原台古墳群 ● 参加者のコメント ● 私の質問
  ● 現地解散 ● 東京都市大学 ● 変わり果てた多摩川土手
  ● 多摩川浅間神社 ● 丸子橋を渡る ● 夕方ランチ
  ● 天馬カレー ● epilogue