ちょいとしたボランティア活動をしている。店番のようなことを週に数時間ほどだ。
半年もやっていると、名前は知らないけれど顔なじみの客ができてくるものだ。
その日はゴミを捨てようと、店から外に出た歩道でその男性が自転車でやってきた。
右手に花束。奥さんにお土産かな、ってチラッと思いながら挨拶をした。
「あなたにですよ!」
ひょえーっ。
考えてみると、男性から花束をもらったことは今までの人生でないかもしれない。
「花より団子」そのままの私、食べられるものを贈られた方が嬉しいから?!
通りには行き交う人々がたくさんいて、私たちのこの光景を眺めていた。うううっ、恥ずかしい。
どうして恥ずかしいのだろう?

その花束はなぜかスーパーのビニール袋で乱雑に束ねられていた。水をやるためにほどいてみると、テキトーな切り口とばらばらの長さに首をかしげた。
その辺の公園で彼が切って持って来た?
包装には無頓着なドイツ人たちだ。きれいに束ねて包装紙で包んで・・・とまではあまり思わないのかな。
たいして重要な人物でない私だから、そうだったのか。
たまたま荷物の多いその日、持ち帰るのにちょいと苦労した。車輪つきのかばんに刺してファスナーを緩く閉めた。

義母に見せると、彼女は花瓶を出してきた。
「誰にもらったの」と尋ねられたが、よく知らない男からだ、とは言い出せなかった。
彼は医師であることを自分で言っていたけれど、名前はまだ知らない。
ちょいと落ち込んだ日々が続いている。
いろいろとうまく行かないことも立て続けだし。
そんなグレーな気分を周囲に発散させていたのか?「ちょいとあのりすを励ましてやろう」と男性は花束を自宅の庭から急いで切って、その辺のビニール袋に包んで自転車飛ばしてやってきた、と勝手に想像。
誰かか気にしていてくれるという幸運。
切り花をもらう贅沢。
あまり深く考えずに、喜ぶことにしちゃおう。
半年もやっていると、名前は知らないけれど顔なじみの客ができてくるものだ。
その日はゴミを捨てようと、店から外に出た歩道でその男性が自転車でやってきた。
右手に花束。奥さんにお土産かな、ってチラッと思いながら挨拶をした。
「あなたにですよ!」
ひょえーっ。
考えてみると、男性から花束をもらったことは今までの人生でないかもしれない。
「花より団子」そのままの私、食べられるものを贈られた方が嬉しいから?!
通りには行き交う人々がたくさんいて、私たちのこの光景を眺めていた。うううっ、恥ずかしい。
どうして恥ずかしいのだろう?


その花束はなぜかスーパーのビニール袋で乱雑に束ねられていた。水をやるためにほどいてみると、テキトーな切り口とばらばらの長さに首をかしげた。
その辺の公園で彼が切って持って来た?
包装には無頓着なドイツ人たちだ。きれいに束ねて包装紙で包んで・・・とまではあまり思わないのかな。
たいして重要な人物でない私だから、そうだったのか。
たまたま荷物の多いその日、持ち帰るのにちょいと苦労した。車輪つきのかばんに刺してファスナーを緩く閉めた。

義母に見せると、彼女は花瓶を出してきた。
「誰にもらったの」と尋ねられたが、よく知らない男からだ、とは言い出せなかった。
彼は医師であることを自分で言っていたけれど、名前はまだ知らない。
ちょいと落ち込んだ日々が続いている。
いろいろとうまく行かないことも立て続けだし。
そんなグレーな気分を周囲に発散させていたのか?「ちょいとあのりすを励ましてやろう」と男性は花束を自宅の庭から急いで切って、その辺のビニール袋に包んで自転車飛ばしてやってきた、と勝手に想像。
誰かか気にしていてくれるという幸運。
切り花をもらう贅沢。
あまり深く考えずに、喜ぶことにしちゃおう。