怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ハンブルクからの贈り物

2017年08月16日 | カテゴリー分けするのに飽き
ハンブルクに住む友人から小包みが届いた。
小さいながらもいやに重い。何だろう。嬉しいながらもちょいと怖く思った。

白い包装をはがすと、注射器が入っていたと思われる箱が現れた。

彼女は母国ベトナムでは薬学部を卒業した薬剤師だ。ここで薬局で働くために語学学校へ通っている。
ってことはまだ、薬局で働いていないわけで、どうしてこんな箱が使われているのか不思議。

箱の印刷を見ると、各国語で説明がされている。
さまざまな国に輸出しているグローバルな商売がされていることが明らかだ。
しかし中国語やハングルはあるのに、日本語がない。こうした品は日本輸出が難しいのだろうか。ドイツ製注射器・・・

箱の中身はこれだった。布袋、ベトナム製インスタントコーヒー。そして、紐がかけられている何やらやたら重量のある物体。
布袋は大好きだ。立派な造りではなく、こちらで数百円で手に入るペラペラの品。簡単にたたんでかばんの中で場所をとらないのがいい。

ベトナムはコーヒーの産地でもある。おいしいだろうと期待して飲んだら、本当においしかった。
ドイツのものよりおいしいと思うのは、アジア人の繊細な味覚に合わせてあるからだろうと思う。
 
袋の端にはハラールマークが印刷されていた。
ベトナムには6,7万人のイスラム教徒がいるらしいから、彼らのためのものなのか。
ドイツにはそれを上回る数のイスラム教徒がいるのに、ドイツ産の食品にハラールマークが付いているのをまだ見たことが無い。ベジタリアンやビーガンのための食品は特別なマークを作って印刷しているのにねぇ。
日本はイスラム教徒の旅行者のためにせっせとハラールレストランや祈祷所を作って迎えているだろう。
ドイツの商売っ気の無さを、このコーヒー袋で考えてしまった。

重い物体の正体はこれだった。
もち米の中に肉が入っていた。粽のベトナム版のようなものか。
密閉されていたわけでもなく、クール宅急便(そんなのドイツに無いだろうが)で送られてきたわけでもないので少々怖かった、が、食べた。
うわー、旨い!!
この三品の贈り物にとても喜んだ私、ああ、幸せ。
失業中の彼女、いい仕事が見つかることを願っている。