里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

道路建設の大合唱!

2008年02月27日 | 政 治
このところガソリン税を巡って、政府与党はおろか全国知事会までもが、
「税は下げずに、高速道路を14,000km造らせろ!」
「開かずの踏み切りで困っている人も多い、税源が無くなるとどうにも出来ない!」
などの大合唱をしている。

確か、小泉首相が40兆円(国民1人当たり約31万円)もの累積債務を抱える道路
公団の民営化を、「聖域なき構造改革」のスローガンの下に内閣の「目玉」として
進めた時の、民営化推進委員会の答申(H14年)は、
 ・国の高速道路整備計画9342km迄は認めるが、それ以上の新規建設は認めず、
 ・道路特定財源については、「一般財源化」又は「税率の引き下げ」をする。
という内容だったと記憶している。

ところがその後、民営化(H17年)に伴い、
・道路建設・管理・料金徴収を行う6つの会社(旧4公団から再編)と、
・高速道路の保有・債務の返済を行う一つの会社が設立されたものの、
道路特定財源はそのまま残し、肝心な新規高速道路の建設についても国と地方の税
金と借金で造り続ける余地を与党が中心になって残してしまった。

その結果、昨今の大合唱という事になったわけだが、このまま皆の言うままに採算
性の悪い道路を造り続けると、更に借金が膨らんでしまう可能性が強い。
今ある40兆円の借金は45年で完済し、その後道路は国に返還されて通行料は無
料になる筈なのだが、こんな事では又ぞろ借金が雪だるま式に膨らみ、永久に無料
にならないばかりか“税金を投入して債務処理”と言う事にもなりかねない。

今でも国の借金が約838兆円(国民一人当たり約655万円)もあるというのに、
不要不急の道路を作ったり、道路と全く関係の無いところへお金を使ったり、談合
で高い道路を造ったりするのは止めて欲しいものだ!
そうでなくても、
庶民は銀行を救う為に低金利の預貯金で我慢させられ、企業を助ける為に給料を下
げられ、政府のお粗末な行政の尻拭いの為に税金や年金等の保険料の引き上げと年
金の切り下げ、その上に昨今の大幅物価上昇と散々な目に遭わされて居る。

「よその県にはあるのにうちの県にないから造ってくれ!」などとガキみたいな事
を言う知事も居るが、そんな要求にいちいち全部応えていたら際限がない!
ここは与野党で良く話し合って絶対必要な道路の建設だけにとどめ、後はもっと財
政にゆとりが出来るまで辛抱するというわけには行かないのだろうか?