雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

蛮人

2008-05-21 | 雑記
 毎年この時期、ウチの会社には多勢のツバメがやってきて、せっせと巣を作り、そして多くの雛を孵らせ、その命を紡いでゆく。

 事務所横の車庫内の上などを見上げると、親ツバメからの餌を待ち侘びる子ツバメたちの姿がピーチクパーチク、とても愛らしい。

 我が子を一人前にするため、朝夕と惜しげもなくその労力を費やす親ツバメたちにも、ただただ、敬服するのみである。


 それはそうと、先日車検に出した愛車がようやく戻ってきた。しかも、外装も内装もそれはそれはピカピカにクリーニングされ、戻ってきた。

 普段、洗車など年に一、二度するくらいのぐうたらユーザーの私にとっては、何よりも嬉しいサービスである。あまりの嬉しさに仕事中チラチラと我が愛車に視線を向け、ニヤつく始末であった。

 さて、それじゃあ、今日もアホらしい残業を終え、すっかり暗くなってしまったが、何といっても今日はピカピカの愛車で帰路を走るのだ、と、心この上なく上気させ意気揚々と愛車に近付いていくと、ピカピカの我が愛車のピカピカのフロントガラスのある一点に、まるで絵の具のホワイトを無造作にぶちまけたが如き汚点が・・・そしてそのホワイトの中には黒くて細長いブツがぁ・・・・・・。

 あぁ・・・・これは・・・・これはぁぁぁ・・・・


 オ、オレ様の、オレ様の、ピカピカになった愛車に・・・・

 糞、がぁ・・・・

 ふん、がぁぁ・・・



 フンガー!

         






 私は悪鬼の如き形相で、頭上をビュンビュン飛び交うツバメどもにむかって、

「てめぇらっ!みんなまとめて焼き鳥にして喰ってやるっ!」


 と、本気で叫んだ。


 
コメント (4)
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