雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

イチヂク泥棒

2008-08-25 | 雑記
 昨日の朝、人家の庭に生っているイチヂクの木の前で、自転車に跨ったジィさんがキョロキョロキョロキョロ辺りを窺いつつ、三つ四つと熟れはじめのイチヂクの実を自転車の前カゴに入れてる姿を目撃した。

 車を運転していた私は思わず、「あっ、イチヂク泥棒」と声を発していた。

 隣にいたカミさんがその声に反応してそちらのほうを見遣り、「うわ、ホントだ。ねぇ、注意したほうがいいのかな?」などと至極真っ当なことを言う。しかし私は思う。あれだけ辺りを気にして盗んでいるにもかかわらず、あっけなく私たちに見つかってしまっているジィさん。とうに齢70は過ぎているだろうと思われる、そんなジィさんを捕まえて、「なに他人ん家のイチヂク盗んでんだよ」とか「ちょっとちょっと、ジィさん。それ、犯罪だし」などと言い放った末に、やたら弱々しく「すんませんすんません・・・」などとやられても困るし、また逆に「オマエらに関係ないじゃろうがっ!!」などと最近の若い奴ら顔負けの逆ギレかまされてもそれはそれで困るし、とりあえずは、「ほっとけ」と言い置いた。

 いやまぁしかし、これが昭和の時代ならいざ知らず、世知辛い平成のしかも歯止めを知らぬ物価高騰のこのご時世に、例えイチヂクであろうとも犯罪は犯罪なんだろうなぁと思うと苦笑いだけではすまされない問題なんだろうなぁ。

 でも、必死に辺りを窺うその挙動の不審さには失笑を覚えずにはいられない。

 なんたって、その現場、人通りの少ない路地裏とかではなく、朝でもめちゃめちゃ交通量の多い表通りなんだもん。ハッキリ言ってジィさん、数多くの人間に目撃されていると思うぞ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする