2012年8月28日の日経新聞より。
西武に始まり、ダイエー、巨人、横浜、そして最後にまた西武。
通算29年間のプロ野球現役生活。
これだけ見ると、素晴らしい選手ですが、
そんな工藤さんにも、挫折の時代があったそうです。
西武の黄金期を支えた工藤さんも、6年目のシーズンは「天狗」になって、毎夜ネオン街に繰り出し、ボトル1本以上開けて朝帰り。練習で汗をかいてアルコールを抜く日々。これで成績を残せるはずはなく4勝に終わる。特に肝臓の痛みが激しく医者からは「このままだと死ぬよ」と言われたそうです。
「工藤は終わったな」そう周りからはささやかれ、酒を断ってもなかなか体調が戻らなかった時、工藤さん自身あきらめかけていたその時に、奥さんと結婚。工藤さんのプロポーズの言葉は「来年ダメなら首になるだろう。田舎で畑でも耕しながら、子供達に野球を教えるようになるかもしれない。」それに対して妻の雅子さんは、「いいわよ、野球選手の工藤公康と結婚する訳ではないから。」そして「もし野球を辞めることになっても、今、やれるだけの事を2人でやってみない?」
ここから夫婦二人三脚での復活劇が始まったそうです。妻は夫の為に悪友のお酒のお誘いを全て断り、肝臓に良い、野球選手の食事をサポート。
工藤さんもやぶれかぶれの心境でトレーニングを一から教わりました。
その後、16勝をあげて見事に復活。
後に工藤さんは、どん底の自分を変えられたのは、「家族を支えなくては」という強い自覚と、このままで終われるかという執念だったと答えています。
29年間のプロ野球生活は「悩み」と「苦しみ」の連続でしたが、それが「財産」。
今でも学び、知り、行動することの大切さは忘れていないそうです。
野球と言うスポーツは人生そのものですね!
あっぱれ!!