『バーバー吉野』『かもめ食堂』に続く荻上直子監督作品。
『めがね』を観た。

都会から一人旅でやって来た主人公タエコ(小林聡美)、大きなトランクを1つ。観光する場所のない田舎の浜辺町の宿で、ちょっぴり奇妙な人々と交流することで自分を見つめていく物語。
ゆったりと流れる時間、台詞ほとんどなし。間も長い。さぁ、これから何が起こるの?…って期待しても、何も起こらない。登場人物達の説明もなく、最後まで何者なのかということが明かされないまま終わってしまう。
ストーリーは?ドラマは? いえ、なんの展開もありません。
上映時間、106分。
仕事の後で疲れていたせいか、、、最後の最後に、寝た。(ほんと)
パッと目を開けたら、
スクリーンにエンディングロール。
寝ぼけまなこで、すぐに立てず、
しばらくイスに身をうずめていた。
「え、なんだったんだろう、この映画…」
余白が多すぎて、説明がなさすぎて、ストーリーも展開もない。
あったのは、休日と海とごはん。
うとうとしながらも脳裏に焼きついたもの2つ。
1つめは、毎度毎度の美味しそうなごはん。
はじっこがカリカリの目玉焼きや、
十字に切れ目の入ったトーストにはとけかかったバターがのっている。
おいしそ~う。
ピーマンのきんぴら、温野菜、ロブスター。
お庭でのバーベキュー。まるごと焼かれる春のタケノコ。
朝ごはんにしらす大根や、梅干し。
(眠いくせに、食べ物のことはよく覚えてるな~)
登場人物達は、ホントウに美味しいもの、食べたいと思うものを、少しずつ。
毎回、秩序正しく、上品においしそうに食卓に並べる。
そして、「ごはんですよ。」という呼び声。
それがある暮らし、いや、旅は幸せだと思うのだ。
もう1つは、劇中のピアノ曲。
印象に残る旋律なの、これがまた。
なんかね、普段閉じている気持ちの奥の奥のほうまで、
自然と届いてくるような透明度の高いピアノの音色で。
切ない音だけど、すごく気持ちいいんだなぁー。
公式サイトのBGMになっているので聞いてみて。
「何が自由か、知っている」というキャッチにも、泣きそうになる。
感動とか、ありていのストーリーとか、展開とか、
「映画といえば」と条件反射のように求めていた自分のなんと「不自由」だったことか。
何かもらおうと思って観にいったらダメなんだな、この映画は。
ドラマとか、展開とか、求めないほうが正解。
目覚めたときの不思議な心地よさは忘れられず。
今は、すごく雰囲気の良いビジュアルエッセイをさらっと読んだような気分です。
疲れたときに、またのんびり観たい。

(ピアノが忘れられず、サントラを購入。)
『めがね』を観た。

都会から一人旅でやって来た主人公タエコ(小林聡美)、大きなトランクを1つ。観光する場所のない田舎の浜辺町の宿で、ちょっぴり奇妙な人々と交流することで自分を見つめていく物語。
ゆったりと流れる時間、台詞ほとんどなし。間も長い。さぁ、これから何が起こるの?…って期待しても、何も起こらない。登場人物達の説明もなく、最後まで何者なのかということが明かされないまま終わってしまう。
ストーリーは?ドラマは? いえ、なんの展開もありません。
上映時間、106分。
仕事の後で疲れていたせいか、、、最後の最後に、寝た。(ほんと)
パッと目を開けたら、
スクリーンにエンディングロール。
寝ぼけまなこで、すぐに立てず、
しばらくイスに身をうずめていた。
「え、なんだったんだろう、この映画…」
余白が多すぎて、説明がなさすぎて、ストーリーも展開もない。
あったのは、休日と海とごはん。
うとうとしながらも脳裏に焼きついたもの2つ。
1つめは、毎度毎度の美味しそうなごはん。
はじっこがカリカリの目玉焼きや、
十字に切れ目の入ったトーストにはとけかかったバターがのっている。
おいしそ~う。
ピーマンのきんぴら、温野菜、ロブスター。
お庭でのバーベキュー。まるごと焼かれる春のタケノコ。
朝ごはんにしらす大根や、梅干し。
(眠いくせに、食べ物のことはよく覚えてるな~)
登場人物達は、ホントウに美味しいもの、食べたいと思うものを、少しずつ。
毎回、秩序正しく、上品においしそうに食卓に並べる。
そして、「ごはんですよ。」という呼び声。
それがある暮らし、いや、旅は幸せだと思うのだ。
もう1つは、劇中のピアノ曲。
印象に残る旋律なの、これがまた。
なんかね、普段閉じている気持ちの奥の奥のほうまで、
自然と届いてくるような透明度の高いピアノの音色で。
切ない音だけど、すごく気持ちいいんだなぁー。
公式サイトのBGMになっているので聞いてみて。
「何が自由か、知っている」というキャッチにも、泣きそうになる。
感動とか、ありていのストーリーとか、展開とか、
「映画といえば」と条件反射のように求めていた自分のなんと「不自由」だったことか。
何かもらおうと思って観にいったらダメなんだな、この映画は。
ドラマとか、展開とか、求めないほうが正解。
目覚めたときの不思議な心地よさは忘れられず。
今は、すごく雰囲気の良いビジュアルエッセイをさらっと読んだような気分です。
疲れたときに、またのんびり観たい。

(ピアノが忘れられず、サントラを購入。)