Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

ゴスペルを聴きに行った

2008-01-14 23:58:24 | ニューヨーク
1/6、その日は日曜の朝だったので、
本当はハーレムにある教会へ行ってゴスペルを聴きたかったのですが、
「彼らは観光客向けに歌っているわけじゃないんだ。宗教的儀式の一部としてゴスペルを歌っている。
きちんと正装していないと失礼だし、第一ゴスペル以外の部分もずっと座っていなければならないよ。
信者でなければたぶん退屈しちゃうんじゃないかな。」
「ゴスペルの雰囲気を聞きたいだけなら、ランチも一緒に食べられるゴスペルブランチ行こう。」
という2人からのアドバイス。
なるほど。
といって、決まったのが42ストリートにあるゴスペルランチのレストラン、B.B.King!今まで何度も前だけは通ったことがあります。

タクシーをつかまえ3人で乗り込んだ。

でも着いたら着いたで、チケットを買っても、中に入るまでに路上で並ばなければならなかったのですが。
「じゃあ僕が並んでるから、リョウコはAnaとコーヒーでも飲んでなよ」
とSteve.
「え!? 一緒に並ぶよー!一緒に待つよー!」
と言ったのに、
Anaは「いこいこー。スタバあるし。」とそそくさとその場を離れる。・・・大人なカップルだなー。結局Steveが30分ぐらい寒い中を外の列に並んでくれて、私とAnaはぬくぬくとお茶タイムでした。大変恐縮したよ...それと、ショーが始まるギリギリ前に、もう1人私とFilipの共通の友達が会いに来てくれて、結局4人でテーブルについた。嬉しかった!

さて、ゴスペルの語源は「GOD」と「SPELL」という言葉が合わさり GOD SPELL(神様の言葉)=GOOD NEWS(良い知らせ) から出来た言葉。ゴスペルのもともとのルーツは、奴隷制度時代に生まれた黒人霊歌。17世紀始め頃にアメリカに奴隷として強制的に移住させられたアフリカ人達は、主人から教わった賛美歌に、やがて自分たち独特のメロディーや言葉を加えるようになり、独自の賛美歌をつくってきたのです。奴隷制度により自由を奪われ、絶望の中にあってもしかし歌うことを忘れず、それが彼らに生きる力を与えてきたのでした。


ですから、歌はもちろん力強い!希望の歌だから!
歌っているおばちゃんもとってもパワフル。(写真が遠いな。しかも携帯しかなくて。あしからず!)
ゴン太くんを思わせるふくよかな体にまとった、ゆったりめのドレス。そのドレスがカーテンのように揺れる。お腹のそこから歌っている。
ソロで歌ったり、合唱したり。ここでもまた合唱に弱くて、途中で涙ぐんでしまった。男性の声、女性の声、太い声が合わさるって、すごい迫力なんだもの。

MCもよかった。
ここでステージに立つまでの苦労話(売れない歌手時代の話)があって、だからこのステージに立てる今を本当に幸せだと思う、と言ったあとの歌は迫力があってすごく心に響いた。
途中、会場のお客さんに「どこから来たの?」と聞いていたけれど、みなさんいろいろな国から来ていました。
「イタリー!」
「スコットランド!」
「台湾!」
「スペイン!」
5人目ぐらいでようやく「オハイオ」
お正月のニューヨーク、インターナショナルだね、ほんと。
うちらのテーブルでは「リョウコが指名されないか」とみんながワクワクしていたのですが、前回のブルーマングループの時とは違って、こちらは何もなし。ほっ。

食事はもちろん南部料理。ソウルフードです。
南部料理といえばなんといっても、フライドチキン!というか、揚げ物!ビュッフェ形式で、コーンブレッド、青野菜カラードグリーンズの炒め物、マカロニ&チーズ、甘く煮たお芋(ヤム)←これ大好きです、フライドチキン、ビーンズ、あと、ふつうのコンチネンタルブレックファスト系の卵やらソーセージやら各種パン、デザートなど。

ここに連れてきてもらえて感謝だよ。
みんなで新しい年の始まりを祝えたし、いろいろな人の優しさに触れて本当にありがたいなと心の底から思いました。今年のはじまりは、「にせんはちねん」ではなく「Two Thousand Eight」と聞く機会がとても多かったのだけど、
「2008! Believe it's gonna be great!」
とMCのB.B.Kingみたいなおじさんに言われると、
ほんとそうだ、believeしかないよ、って思います。
どんなことがあっても、心の中の芯の部分を失わずにいたいものです。

1つとても印象に残った曲は、これはR. Kellyのだけど、
I believe I can fly.という曲。
帰りの飛行機の中、頭の中でこれがずっとぐるぐるまわっていました。

ゴスペルが聴けたことも嬉しかったが、みんなとシェアしたつかの間のニューヨーク、
あの時間がとてもシアワセだった。