ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

手のひら

2009-08-16 18:56:41 | Weblog
生前、マイケル・ジャクソンが最後のコンサートツアーを行うという会見をしたとき、
彼の手のひらが、あまりに疲れていたので、「この人、すごい苦労をしてきたんだなあ」と思った。

整形しすぎだし、どんどん白くなっていくし、
彼の全盛期にはあまり興味なかったんだけど、亡くなってから気になって2枚ほどDVDを観た。
1枚は、ビデオクリップを集めたもの。もう1枚は「ライブ・イン・ブカレスト」。
ルーマニアのブカレストで行われたライブは、やはりすごかった。

きっと、本当に歌いたかった曲と、歌わされた曲があるんだと思う。
で、おそらく歌わされた曲のほうが、ヒットした率が高いんだろうとも思う。
私がいちばん好きな曲は「BAD」。昔から好きだった。
そして、今回DVDを観て、いい曲だなあと思ったのは、「Man In The Mirror」。

偽善者だと言われようと、裏切り者と言われようと、
きっと、自分の中に入って来る「悪い想い」を、自分の身体で濾して、
美しい想いだけを外に出していきたいと思っていたんだと思う。

白人になりたかったのではなくて、人をこえて、精霊になりたかったんだろう。
ビデオクリップを観て、ずっと彼の瞳だけは変わらなかったと思った。
見る人が本気で夢を抱くことができるように、そのために、必要だと思う外見が欲しかっただけ。
確かにコンプレックスはあったかもしれないけど、
それを越えた使命感をもっていたような気がするなあ。

それにしても、すごい集中力だった。
そして、イメージしていたよりも、ずっとマジメそうで素敵な人だった。

でも、失神するほど好きではないな。
ブカレストのファンたちよ。君たちのそのパワーもすごい。