正月のお飾りが瑞々しいある日。
波止(はと)ちかくを歩いていたら、いつもの漁師さんとバッタリ。
初漁からもどったところだった。
真鯛がけっこう釣れたという。
生簀(いけす)を見せてもらうと、わらわら泳いでいる。
いつみても、真鯛のウロコは本当に美しい。
西陣織は真鯛の美を再現しようとしたのじゃないかとさえ思う。
大きな真鯛を網ですくい、その場でしめてお裾分けしてくださった。
網のまま、いそいそと持ちかえる。
せっかくなので、今年の初鯛となる鯛さんのお顔を拝見。
いつみても、真鯛は、西陣な身に似合わず顔がイカツイ。
冷えてきたし風邪気味だし、晩は鯛しゃぶと相成った。
もみじおろしを添え、橙(だいだい)をしぼって、ポン酢でいただく。
こういうとき、畑から引っこ抜いてきた大根を、たいてい1本はすりおろす。
とびきりの鮮度、そのうえたっぷり。
祝島はミカンの産地でもあり、橙もたくさんある。
・・・薬味もかなり贅沢なのだ。
ヒトを生かすチカラ食。ごちそうさまでした!