先日、海外からの真夏の来客に鎌倉を案内することになった。
この酷暑のなか、いったいどこへ行けばいいのやら?
ひとりの知恵にはおのずと限りがあるので、
困ったら、人さまのお知恵を拝借することにしている。
今回は親友のトキさんのすすめで鎌倉の竹寺・報国寺へいってみた。
この寺は、創建1334年の臨済宗・建長寺派の禅宗寺院。
開山は仏乗禅師で、休耕庵という庵をたてて修業をしたらしい。
その跡地に孟宗竹が生え、いまのような「竹の庭」になったとか。
その数約2000本という。
日照りがつづく夏だけれど、
背の高い竹が陽ざしをさえぎるこの庭は、空気がひんやり。
休耕庵で抹茶をいただく。
目のまえの竹林の緑と、天岸の岩をうつ水の音で涼感もたっぷり。
すこし歩くと、やぐらがあった。
やぐらは、岩肌をくりぬいてつくった横穴式墳墓。
この寺の開基・足利家時や彼の一族の墓といわれる。
家時の孫が、室町幕府をひらいた足利尊氏だとか。
混みあう時間をさけて、
杉本観音のある杉本寺のちかくにある左可井(さかい)へ。
ここは、穴子丼・玉子焼き・更科そばの店。
前回きたとき食べた蕎麦も美味しかったし、
珠洲(すず)の地酒・宗玄(そうげん)がおいてあるのが嬉しい。
残念ながら今回、蕎麦はやっていなかった。
ためしにそうめんを頼んでみる。
竹筒を上にもちあげると、
煮た椎茸や錦糸卵などが麺のしたにあった。
五目素麺をつゆに泳がせて食す。
穴子のしたのご飯に野菜の漬物がまぜこんである。
シャリシャリとした歯ごたえが、はりあい。
酷暑の鎌倉ながら、
恐れていたよりも涼しく美味しくすごせた、8月の午後。
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