私達は昭和の家を改修して暮らしています。
こちらは住まい↓ でも私の仕事場でもあります。
江戸時代の古民家の方は事務所として改修中です。
古民家の仮事務所です。↓
壁とか合板下地のままです。。。
昭和の家の方は、
壁は土壁で、断熱材は壁には入っていません。
天井と床には少しだけですが断熱材は入れてあります。
サッシは、昔のままで単板ガラスです。
そういうわけで、我が家は断熱性能も気密も低い昔の家です。
室内の仕上げは、壁は全て左官仕上げなので、
調湿性はいいです。
しかも土壁なので、
年中を通して、変な湿り気を感じたことはないです。
ところで我が家は、断熱性能が低い家だからこそ、
暖房設備は床暖房の全館暖房、そして24時間暖房をしています。
そうすることで、
ほとんど結露のしない家が実現しています
さて、今朝はいつもより少し寒い感じでしたので、
あちこちに置いてある温湿度計を見てみました。
うちの庭のつつじも凍みてます。
朝8時頃で、
外気温 -7℃、相対湿度73%
室内温度は 居間 14℃ 24%
(床暖房は最低の弱で運転した状態)
うわ~ 過乾燥!!!
加湿器が止まっていて、こんなにも湿度が低くなってました。
その他の部屋は、
座敷 12℃ 28%
2階寝室 10℃ 38%
でした。
実は、各部屋の温度と湿度の関係は、
絶対湿度で比較しますと、ほとんど同じなのです。
つまり、室内の水蒸気はどこの部屋も
凡そ0.0025㎏/㎏(DA)なのです。
(湿り空気線図から読み取った数値なので、
正確な数値ではありませんが)
ちなみに、外気の絶対湿度は、
凡そ0.0017㎏/㎏(DA)でしたので、
外気の方が乾燥していることになります。
実は、古民家の方にも
温湿度計を置いてありまして、
そちらは、、、、、
!!!
室内-2℃ 湿度43%
室内はマイナス。。。です。氷点下。。。
古民家の方は、まだ改修中ということもあって、
外気温と5℃しか差がありませんでした。
そんな寒い部屋で、仮事務所をやっているので、
そろそろ限界。
(と所員クンは思っているでしょう)
実は、寒さも問題ですが、
室温を上げるために暖房をすると、
機器類が結露するんですね。
仕事的にまずい。
古民家の方はともかく、
昭和の家の方は、シングルサッシでも、
全く結露していません。
湿度が低いせいでもあるのですが、
基本的には、全館暖房の24時間暖房のお陰です。
つまり、
ガラス面を冷やさなければ結露はしないので、
全館暖房の24時間暖房により、
ガラス面が冷える時間が無いのです。
今朝は、外気温と室内温度の差は21℃もありました。
結露していれば、ガラス面が凍っているはずです。
寒冷地では良くある現象。
でもうちのガラスは結露は全くなく、
清々してます。
朝は室温は14℃でしたけれども、
補助暖房のストーブを付けて日中は20℃くらいで
過ごしています。
古民家の方も、-2℃からストーブを付けて
日中は同じく20℃まで上がります。
結露する、しないは、
断熱化する、しない、とか、
断熱性能の高いサッシにする、しない、とか、
それだけではないのです。
逆を言えば、
断熱性能の高い家でも、結露はします。
結露でも、表面結露、壁内部でおこる内部結露
といろいろありますが、
うちのように、土壁で壁に断熱材が全く入っていない場合は、
内部結露の心配はほとんどありません。
また、土壁は蓄熱性があるので、
ガラス面と同じように、壁を冷やさないようにすると、
その蓄熱性が発揮されますが、
輻射熱を期待するほどの蓄熱は無理ですね。
自分の家の性能を良く知り、
それに合う暖房の仕方、
湿度のコントロールのための換気、
そして、温度湿度に関心を持って、
暮らし方を工夫することが大事です。
そうは言いましても、
やはり、効果の出る家を最初から計画しませんと
上手くいきませんね。
なんがなんでも高断熱高気密である必要はなくても、
断熱、暖房設備、換気、
更にイニシャルコスト、ランニングコスト、
などなど、
総合的な知識が欠かせません。
そのためにも、私達のような設計士が、
営業トーク的な宣伝に惑わされがちなお客様に代わって、
様々なことをトータル的に判断し、まとめていくわけです。
(ここが大事です!)
更に一歩進んで、建物の完成後も、
お客様と一緒に、家の様子を伺いながら、
暖房の仕方や結露のことなど、
ご相談に乗りながら、
より快適な暮らしを実現してもらえるよう、
お付き合いしていきたいと
いつも考えています
追記
過去の関連記事も宜しかったらご覧ください。
古民家の断熱材~当事務所の場合~(2009.2.17)
続 古民家の断熱材~当事務所の場合~(2017.2.5)
我が家の昭和の家のリフォームの様子については
こちら↓
(k.m)