さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

火鉢生活2日目~事務所編~

2011年12月15日 | ◆実践:室内温熱環境・暖房・結露

昨日に引き続き、

今日は古民家の事務所に

火鉢を導入してみました☆ 

P1180833

 

更に、私のデスクの足元にも!

P1180844

うふふ☆

 

こちらの火鉢は両方とも、

昨年竣工した土蔵再生工事の時に、

お施主さんより

土蔵の中の物を処分されるというので

頂いてきた火鉢です♪

(その節はありがとうございました。

活用させてもらってます。)

 

私が、いそいそと

火鉢を用意していると

うちの旦那さんがとても心配そうにしておりまして

もし、海野宿で火災なんぞ

起すものなら

それこそ、大変なことになりますから、

万が一のことを考えて、

消火スプレーを用意。

P1180847

  

本物の火を直接

建物の内部に持ち込むというのは

やはり危険を伴うもの。

密閉式の薪ストーブとは違います。

  

用心用心 火の用心。

   

さて、

昨日、今日と火鉢を使ってみて

なるほど、

いろいろ感じることがありました。

 

火を起こすというのは

結構、煙も出ますし

空気も必要です。

室内で火を起こすのは

今の気密性の高い住宅でやるには

換気扇を回し、給気口を確保し、

その上でやらないと

危ないなと実感しました。

 

昭和の家の離れで炭火を起こす時は、

外へ出てやりました。

炭火がきちんと起きて

安定したところで

室内へ戻す

というのが、やってみて良さそうでした。

  

一方、主屋の古民家では、

我が家の場合は

保存建物ということもありまして

外壁の開口部は、気密性の高いサッシではなく

昔ながらの木製建具のため(木製サッシでもありません)

昭和の家の離れよりも、格段に気密が低いですから

難なく、

通り土間で炭火を起こせました。

煙は小屋裏の茅の方へ適当に流れて行くので

気になりません。

炭火が安定したところで、

事務所内へ入れました。

 

そうしましたら

所員nanaちゃんは、

「豆炭自殺って・・・」

なんて、物騒な話をし始めるではありませんか。。。

 

なんとなく、心配だったのでしょうね。

酸欠とか一酸化炭素中毒とか。

 

私も、炭火を見ながら

空気足りているだろうか

となんとなく、思いましたもん。

でも事務所は、確実に空気が流れているので

(揺れる暖簾でわかります)

大丈夫なはず。。。

 

そこで、思ったのは、

古民家の気密の低さゆえに

寒冷地の場合、

冬は半端ない寒さで

とても暮らすのが大変なのですが、

  

良く考えますと、もしかすると、

本物の火と共に暮らすには

この気密の低さ(つまり隙間)は必需なのではないか

ふと

思いました。

 

夏のためにも、冬のためにも

開放的で、隙間だらけの古民家は

実は、理にかなっていたのではないかと。

(もちろん、煙出しもありましたし)

 

しかし、

その本物の火を

暮らしの中から追いやってしまったがゆえに、

夏にはいいけども

冬はとてつもなく寒い

ということになってしまったのではないのだろうか?

 

うーん・・・でも、

囲炉裏やかまど、火鉢があっても

やっぱり冬は寒いかな?

 

本当のところ、

経験していないので、わかりませんが、

 

火のある暮らしと古民家は、

本当は切っても切れない関係であったのではないか。

 

火を追いやってしまったから、

暮らしが変わり、

建物も変わってきたと。

 

頭の中で

いろいろと

繋がって

 

そもそも

暮らしあっての

建物なのだと。

 

当たり前なのですが、

この「火」と共に

人間の暮らしがあったからこその

古民家。

 

今頃、気がついた(遅い!)。

  

あー!

火鉢のお陰で

私の中で、何かが、繋がったような気がします。

 

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コメント
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