さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

家具の納品

2012年01月23日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

10年以上前に設計をさせてもらった

のうぎょうみんしゅく一風さんの食堂に

新たにダイニングセットを用意することになりまして、

昨年末頃、いろいろご提案した家具が

ようやく納品されました

ので昨日、組み立てのお手伝いに行ってきました

  

P1190593

屋根には結構な雪が。

 

P1190594

民宿の玄関には素敵な飾りが☆

とても素敵だったので、よくよく間近で見てみましたら

ドライフラワーかと思えば、そうでもなく

造花?のようにも見えるので

女将さんに聞きましたら

ブリザーブドフラワーというものだそうです。

ほほぅ~

 

毎回、お邪魔する度に

素敵な飾り付けをされているので

とても嬉しい気持ちになります♪

 

さて、お楽しみの家具の開封、

そして組み立て開始。

P1190599

うちの旦那さんが組み立てました。

このテーブル、カバ材の無垢テーブルなのですが、

無垢は重い

御主人にも手伝ってもらったり、

息子もお手伝い・・・?

私は家具の脚の裏にフェルトを貼ったり片付けをしたり。

テーブル3台、椅子12脚ありましたので、

結構時間がかかってしまいました。

 

組み立てている途中、

ふと、外を見ると、

主屋でパッチワークを作っている

女将さんの姿が!

なんだか ほっこりしていて

思わず写真をパチリ

P1190610

ん~ 民家と女将さんが

良い感じ。

 

そう言えば、

作業途中で、

民宿のご主人が

「韓国や台湾には、引き戸って無いのか?」

なんて唐突に聞いてきます。

「え? どうしてですか?」と私。

「いや、今、子供(うちの息子)が引き戸を閉めて行ったから。」と御主人。

  

質問の真意が今一つわからなかったので、

良く聞きましたら、

民宿では、韓国や台湾の方を受け入れることがあるそうなのですが、

皆、引き戸を開けっぱなしで、

閉めることをしないそうなのです。

 

あぁっ!!!

 

そういえば、

日本の建物は、歴史的には、

少なからず韓国や中国の影響があったのですが、

引き戸は、そうそう!

日本の独自のものだったと

忘れかけていた日本建築史を

思い出す始末。。。

(いけない、いけない

 

引き戸を開けて閉める

なんてことは

作法という程でもない

当たり前の行動だと思ってしまいますが、

  

(私達は、引戸ばかりの設計が多いですし、

住まいも古い民家だし、

引き戸について大して気にもしなかったのですが)

  

そう言えば!

引き戸を閉めない人、

日本人にもいます!

きっと、そうだ!引き戸の無い家に暮らしているんだわ!

と、

なんだか、馬鹿みたいですけども、

確信してしまいました。

  

人の行動、行為と建築って

深い関わりが、そうです!あるのです。

 

だからこそ、

日本人としての作法を身につけようと思っても、

建物がそのような作りでなくなってしまえば

身につきようもありません。

そのうち、

敷居を踏むなっ

なんて言葉も無くなってしまうかもしれません。

現に、最近の現代住宅に敷居が無くなりつつありますし。

   

ちょっと話が逸れてしまいましたけども、

御主人の ふとした発言に

はっ としてしまいました。

  

そうこうしているうちに

すっかり日も暮れ、夜になってしまいましたが

組み立ても終わり、

さてっ 配置をどうするか。

女将さんと御主人と、我々で

皆で悩みました。

  

P1190631

 

問題はTVの位置。

10年以上も前に設計したとはいえ、

お恥ずかしいことに、

TVの配線を、

実は2か所設けていたことを

すっかり忘れていた私。。。

あえなくTVの位置の問題は解決しました。

P1190644

  

    

P1190636_2

  

女将さんが、お店できそうね、

なんて言ってましたから

もしかすると、本当に何かやり始めるかもしれません☆

  

 

さて、夜も遅くなってしまって

この新しいテーブルで

夕食を御馳走になってしまいました

P1190653

いやいや、ホント恐縮です

しかも まで!

(えへ。お酒担当のワタシです☆) 

 

真冬のこの時期に

出して下さったお料理が

なんと、山菜の煮物。

わらびに、筍。

冷凍保存してあったのだそう。

へぇ~ わらびって冷凍保存しても大丈夫なんだ。

そして、これが、実にうまーい!

季節ではないのに、

なんだか、妙に美味しく感じました♪

 

昨日はみんしゅく一風さんにお邪魔して、

しみじみと

日本の暮らしが、やっぱり私は好きなのだと

引き戸の話もそうですが

暮らしの中に、

古代日本から各時代を経て受け継がれている何かが

身近に感じられる暮らしが

なんだか、胸の底がふわっとするくらい

私にとっては

ロマンなのかもしれません。

  

我が家の火鉢生活から、枕草子の時代を

引き戸生活から、寝殿造や書院造、

床の間から、茶の湯など

考えるだけで、楽しい。

  

スミマセン!ついつい、

歴史を共有しているような妄想?に陥ってしまいました。

今日はここまでにしておきます

  

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コメント (2)
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