さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

伝統的な和瓦の形

2009年04月10日 | ◆材~素材・木材・資材・部材・機材など

 

瓦屋根の住宅を設計していて、

和風とは言いにくい外観の場合に、

瓦屋根をどうするか、悩みますね。

最近では、

伝統的な和瓦(桟瓦)の他に、

平板瓦などを多く見かけるようになりましたが、

なんとなく違和感を感じてしまいます。

何故なんだろうと、ずっと考えているのですが、

やはり、伝統的な和瓦(桟瓦)には、

長い年月を経て、考えられてきた 

「役物の豊富さ」があるため

ではないのかな、という気がしています。

ケラバや軒先フォルムが、伝統的な和瓦の方が、

すっきりしていて美しい。

瀟洒にも、重厚にも、

その豊富な種類と役物で表現できます。

              

最近のハウスメーカーなどに使われている

新しい形の瓦を見ると、

なにやら、すっきりしているようで、

細かいところがキレイじゃない。

役物が少なくて済む形だからなのかなと思っています。

        

伝統的なものは、「汎用」でありながら、

地域という個性を持っているため、

美しい町並みが、意図しなくても作られたのではないかと

思っているわけなのですが、

ともかく、

私は瓦を使う時は、

できるだけ伝統の形を用いたいと考えています。

では、洋風の場合はどうするか。

今回の設計では、瓦の色を茶系にしようかと考えてます。

三州陶器瓦には、釉薬が豊富なので茶色もあります。

ですが、

使ってみようとと思っていた「マットブラウン」色の和瓦が、

カタログをみると廃番。。。

                     

数日前に、製造元と瓦屋さんに問い合わせていましたら、

今日は、わざわざ遠方から瓦の製造元の碧南窯業さんが

瓦職人さんのところ来て下さいまして、

お話を伺うことができました。

             

在庫はあるにはあるらしいのですが、

役物がない、とのこと。

でもっ 

窯に火が入る時に焼いてくれるそうなんです

P1010959

こちらの写真に写っている2枚の瓦は、

どちらもマットブラウン色です。

製造元が違います。

                                                

マットブラウン色の平板瓦は普通にあるのに、

和瓦はない、、、

というか常備していない。。。

私の選ぶものは、

今の流行りといいますか、流れにのってない、

ということなんでしょうか

流行り、廃りに左右されない家づくりを目指したいです

                  

にほんブログ村 住まいブログ 女性建築士へ
にほんブログ村

 

          

 

           

 

                    

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大信州 | トップ | 海野宿の散歩 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

◆材~素材・木材・資材・部材・機材など」カテゴリの最新記事