形になってきました第二弾。
上田の古民家改修工事現場
北の間です。
新設する建具がまだ入っておりませんが
(只今、建具屋さん製作中です。)
こんな感じに仕上がっております。
今回は、お施主さんの希望により、
改修した部分の新材には古色を施さないことにしました
天井の高さが凡そ2100㎜という低さで
建築基準法の居室の天井高さの最低基準ギリギリというだけありまして、
天井も梁もいい色合いなのですが
古材の色に合わせて新材の木部を全て古色塗りしてしまっては
重厚感と共に圧迫感もあるため、
出来るだけ明るくモダンされたかったのだと思います
改修前の様子 ↓
工事中の様子 ↓
既存の床組解体。
床下の地は、特に湿気も無く
昭和時代の改修による
コンクリートの布基礎が
周囲を覆っていますが
床下の空気も流れて状態が良かったので
土のままにしておくことにしました。
大引を新設↑。
既存の大引は栗材だったのですけども、
新設する大引は理由あって4寸角の米ヒバを使います。
撤去した古い大引(栗材)は
釘があまり刺さっていない部分を選んで
挽きなおしてもらい
框などに転用しました
床には、私共の定番となっている
セルローズファイバー断熱材を入れます。
135㎜もの厚みのセルローズを
密度55㎏/?で吹き込みます。
そのため大引には形の無いセルローズファイバーをしっかり受けるための板を張ります。
大引の上に、次は根太を張ります。↓
大引と根太の懐を使って断熱材の厚135㎜確保します。
根太はすっぽり断熱材の中に埋もれることになりますので、
断熱材を根太間に入れるよりも隙間なく
床下をしっかり断熱材で覆うことが出来、
床の気密性も増します。
セルローズファイバーはこんな材料です。↓
この材料は新聞紙から出来ていて
感触は綿屑みたい。
ボード状やマット状の断熱材と違って、
形が謂わば無いといいますか
自立できない材料です。
ですので返って
隙間や歪みのある古民家には
馴染みがいいと思います。
しかし、
隙間があるとセルローズが飛び出してしまうので、
セルローズを吹ける状態にすることは
その反面隙間を防ぐことに繋がり
施工面では難しい部分があるものの
近年、採用し続けています
セルローズファイバー断熱(乾式)の
施工の様子です↓
大工さんではなく専門の業者さんにお願いして
セルローズファイバーを吹き込んでもらいます
次に、この上に下地を張りまして
床暖房パネルを設置します。
そしてようやく仕上げの床材を張ります。
今回使用した床材は上野住宅建材さんのアドモントです↓
出来てしまえばなんてことのない床に見えるでしょうけども
施工の過程の通り
見えないところに材料と手間を掛けています。
それもこれも、
寒冷地における古民家生活が本当に半端無く寒く辛いためなのです。。。
というような情報ニュースもありました・・・
一般的な住宅ですらそうなんですもの、
古民家ならどうなるでしょう・・・
こちらの改修工事はまだ完成していませんので
床暖房はまだ使えないのですが、、、
この古民家に長年住まわれてきた
お施主さんのお母様曰く、
「足元からガクガクくるような寒さが無くなった」
と仰ってました!
断熱材を入れたからと言って
無条件に暖かくなるわけではないのですが、
気密性が良くなり隙間風がなくなったせいもあるでしょうし、
また、断熱材による保温効果もあるのかもしれません。
あー早く床暖房を入れてあげたいのですが、
中電待ちということで。。。うむむ。
ちょうど本日、
床材を納品して下さった上野住宅建材さんの営業の方が信州へ来られるというので、現場に寄って頂きました
そのついで?に、現場のお手伝いもして下さったとか。
どうも有難うございました☆
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