え~、春真っ盛りですが、なんとも季節に合わないお皿を入手しました。
「赤穂浪士の図五寸皿」
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1920年代(大正~昭和初期)に作られたと思われる、「忠臣蔵」の中でも有名な両国橋でのシーンを図案化した銅板転写のお皿です。
この場面は、両国橋を渡ろうとした赤穂浪士一行を、町奉行である服部彦七が
「役目の上から物申す、本日は十五日吉例の登城日であるから異型な者を通すことは出来ぬ、または表通りの通行も許さぬ、道を変えて引き上げよ」
といって押しとどめる有名なシーンです。
中央に描かれているのは言わずと知れた大石内蔵助
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ちゃんと両国橋と書いてあります。
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ちなみに、下の画像は昭和33年に大映が制作して大ヒットした「忠臣蔵」の同じ場面で、大石内蔵助は長谷川一夫が演じています。
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この作品では浅野内匠頭を市川雷蔵が、吉良上野介を滝沢修が演じました。
大映版は女優陣も豪華で、京マチ子、若尾文子、山本富士子、木暮実千代、淡島千景、中村玉緒と揃っています。この映画はコチラで全編が見れるようです。
ついでながら、この映画のヒットに刺激されて翌年の昭和34年には東映がオールスターで忠臣蔵を制作しており、この時は大石内蔵助を片岡千恵蔵、浅野内匠頭を中村錦之介、吉良を進藤栄太郎が演じ、他にも大友柳太郎、月形龍之介、東千代之介、山形勲、大川橋蔵、小沢栄太郎と豪華キャストの大作です。
東映版の予告編はコチラで見れます。
忠臣蔵を題材にした映画は多数ありますが、個人的には上記の2本が代表的な作品だと思っています。
大好きな映画の話になってしまいましたが、お皿の裏面はこんな感じです
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「大日本中嶋造」の落款が入っていますが、どこの窯かは判りません。
ついでながら、創成期の日本映画で最も多く大石内蔵助を演じたのは「目玉の松ちゃん」こと尾上松之助のようで、彼の雄姿はコチラで見れます。