Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 151(染付水仙文長皿)

2021-09-08 20:39:14 | 古伊万里
 ウチの古伊万里もそろそろお終いかと思ったら、まだ中期の品がありました
中期と言っても宝暦~寛政といった時代ですので、中期末というところでしょうか。
「染付水仙文長皿」
見込み部分に水仙文が陽刻された横16cmほどの小皿で、縁の部分にはラーメン丼でお馴染みの「雷文」が絵付けされています
水仙文の陽刻は古九谷様式のような鋭さはありませんが、わりとはっきりしています
雷文は墨弾きの技法が使われています
落款は成化年製ですが、正直なところ成形は多少甘く、このあたりが盛期と中期末の違いとも言えます
この品、柴コレの4-271に同手が掲載されていますが、柴コレの品はウチの品より細長い(横サイズは同じ)成形になっています
また、水仙の陽刻も左右が逆になっているようで、些細なことではありますが、ちょっとした発見でした。
ちなみに、倉石梓氏の「古伊万里染付図譜」によると、この手の陽刻が施された中期末の品の多くは「樋口窯」で焼成されたようで
その多くが輪花皿で角皿は少ないようです。