番茶の出がらしのようなシリーズもそろそろ限界ですが、とりあえず今回はウチに数個しかない「そば猪口」から
色絵の品だけを3個集めてみました。そば猪口というジャンルは伊万里では人気の高いジャンルですが
何分にも足を踏み入れたら底なし沼のようなジャンルというイメージがあり、ワタシはずっと「そば猪口は手を出したらアカン」と思っていました。
① 中期(元禄~享保期)の染錦手の猪口で、ワタシが初めて購入したそば猪口です




染付、緑、赤、黄、緑、紫と色絵を駆使した絵付けがされていますが、落ち着いた雰囲気のある品です

落款は普通の大明成化年製で、サイズ的には口径96mmX高さ65mmと大振りです
➁ 赤濃みに窓絵が印象的な品で、こちらも中期の品



赤、緑、紫、そして一部には金彩が使われていますが、こちらも特に派手な印象はありません

落款はなく、サイズ的には口径85mmX高さ62mmと、①に比べるとひと回り小ぶりです
惜しむらくは少々甘手で、トリアシが見られます
③ そば猪口の世界では有名な剣先文の品ですが、時代的には江戸後期の品になります

剣先文の上の部分は無文様の品も含め、いくつか種類があるようですが、この品の場合
剣先文そのものはそれ程丁寧ではありません

縁の内側には瓔珞文が描かれていますが、同じ剣先文の猪口でも、この部分の文様はいくつかバリエーションがあるようです
この品については、内側の底の部分にも文様が描かれています

落款は赤で描かれた渦福で、サイズ的には今回の3種の中では一番大振りで
口径98mmX高さ68mmほどあります
色絵のそば猪口だけ集めようかと思った時期もありましたが、やはり手を出したら底なし沼というイメージ故に
お皿中心で収集というスタンスは変わりませんでした。
こうやって眺めていると、いずれも意表をつかれている自分に気がつきます(^^;
これらを使った人は、多少目立ちたがりやだったかもしれませんね(^.^)
オマケに結構なお値段がすることもあって、コレクションは断念しましたが
良い品が手頃な価格で出れば買ってしまいそうです。
確かに赤濃みの猪口などは使うにはちょっと・・・、という気がしますよね。
たぶん、これらは、蕎麦を食べる際の猪口としての「蕎麦猪口」として誕生したものではないのでしょうね。
「蕎麦猪口」に手を出したら底なし沼といことになりますが(笑)、これらは、本来の猪口だろうということで、それなら許されると思って手を出したのでしょう(笑)。
私は、3個のうちでは、➁のものが好きです。
正直なところ、こんな器で蕎麦を食べても美味しそうには見えないような気がします。
かと言って猪口としては大きすぎますし・・・
➁のそば猪口がお好きでしたか!
この品は大阪の業者さんが数個売りに出したんですが
完品はひとつもなく、その中でも状態のわりと良い品を購入した覚えがります
今思えば、買って良かった品でもあります。