この書籍は3年ほど前に購入したんですが、内容ゆえに紹介すべきか迷っていたものです
本書では当時(昭和21年~25年)に発行された「カストリ雑誌」の表紙が数多く紹介されており
当時は発禁になった雑誌もそこそこあったようですから、貴重なコレクションからの紹介のようです。
「カストリ雑誌」とは何か?
ワタシが生まれる10年もまえに消えてしまった文化ですので、ここで説明することは不適切かと思いますので
興味のある方はネットで検索していただければと思います。
(ワタシはその存在だけはずっと前から知ってはいましたが・・・)
この書籍で興味深いのは勿論その猥雑な表紙のデザインではあるんですが、雑誌のタイトルに結構興味を惹かれます。
そこでここに、本書で表紙が紹介されている雑誌のタイトルをいくつか列挙したいと思います
「りべらる」、「猟奇」、「VAN」、「ピンアップ」、「赤と黒」、「共楽」、「ナンバーワン」、「フーダニット」
「情痴の顔」、「性文化」、「くいーん」、「犯罪讀物」、「venus」、「人間復興」、「犯罪實話」、「らゔりぃ」、「スリラー」
「オーケー」、「スバル」、「艶麗」、「検察トピック」、「不夜城」、「實話」、「ナイト」、「パン」、「猟奇ゼミナール」
「キャバレー」、「実話ロマン」、「だんらん」、「マダム」、「妖艶」、「ワンカット」、「裏の裏」、「月刊実話」
「新世相」、「オールロマンス」、「地獄」、「ピンク」、「ユニーク」、「猟奇讀物」、「エロス」、「女」
「カーニバル」、「禁断の実」、「幸福の友」、「ハッピイ」、「摩天楼」、「アベック」、「うら・おもて」「エンゼル」
とりあえずここまでにしますが、まだまだ多くのタイトルの雑誌が収録されています。
カタカナ(英語)のタイトルが多いのは占領下であったこととは関係あるんでありましょうか?
実際に発禁になった雑誌もそこそこあるようですが、表の文化では語れないジャンルではありましょうが
これらの雑誌は占領下の時代の裏の文化(?)を語る上では不可欠なものなのかも知れません。
どしどし紹介してください。
こういう雑誌があふれていた時代は、ある意味、世の中が活気にみちていたと言えるのではないでしょうか。
少し毛色は違いますが、明治ー大正にもガチャガチャした雑誌が流行りました。
いずれまた、紹介します(^.^)
戦後まもなく発行された雑誌なのですね。
戦時中に抑圧されていた反動も手伝って、どっと出てきた面もあるのですね。
このような文化が大戦後の占領下で花開いたことは
時代背景なしでは語れないのかも知れません。
短期間とは言え、かなりの数が出版されたようですから
占領下とはいえ、戦時中の抑圧から解放されたことには大きかったんでしょうね。