Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 157(染付水草に鳥小皿)

2021-10-08 08:13:21 | 古伊万里
昨夜は首都圏で大きな地震があったようですが、先日の青森といい、妙に局所的な地震が多いのが気になります
名品や優品なんぞ存在しないウチの古伊万里も地震対策が必要でしょうか。

さて、残り少ないウチの古伊万里ですが、まだ中期以前の小皿が眠っていました
「染付水草に鳥小皿」


ウチにある古伊万里の中ではわりと早く購入した品で、購入から15~6年経っているでしょうか。(テキトーな性格なので記録していません)
寛文末期といった雰囲気の四寸半サイズの小皿で、鴨と思われる鳥が三羽と、ホテイアオイのような水草が描かれています。
鳥と水草の大きさのバランスがおかしいと言えますが、違和感を感じないのはデザインとして成立しているということになります
鴨と思われる鳥はよく見ると藍九谷らしい下手ウマな描き方なんですが、それでもちゃんと観察して描いていることが伺えます
上部に描かれた飛んでいる鳥も良く見ると変ですが、これはこれで良いのかも知れませんね
高台が鋭い形状でなく、簡略化された裏文様が描かれていることから寛文末期、もしくは技術革新の遅れた窯の延宝期の品という
想像はできますが、大した違いでないのは確かでしょうか。
降りものが多く見られ、決して良い品とは言えませんが、三百数十年前の品だと思えば、古色ということで納得できるように思います。

回想の古伊万里 156(染付折枝茄子山桐文 小皿)

2021-10-03 19:25:19 | 古伊万里
 今日は午後から二度目のコロナワクチン接種に行ってきたんですが
接種から5時間が経過した時点では、よく言われる発熱や痛みが全くありません。
さらに時間が経過することで何がしかの副反応が出るのかも知れませんので、明日どうなっているかは不明です。

それはさておき、古伊万里では野菜の文様はさほど種類が多くないようで、大根、茄子、蕪、人参といった文様が知られていますが
一番多く見かけるのは茄子文ではないかと思います。
そこで今回はわりと古手の茄子文のお皿を取り上げてみました。
「染付折枝茄子山桐文 小皿」

柴コレの7-239と同手の品で、中央に大きく茄子を描き。二重圏線の外側は上半分が山文で、下半分は濃みで塗った中に
桐文を墨弾きで三つ描いています。
典型的な寛文期の品で、柴コレの図録でも1660~70年代と記載されています。
茄子文は適度に写実的で、染付の発色もいかにもこの時代らしい特長があります
寛文期の品には墨弾きを使った品が多く見られますが、やはり当時の先端技術みたいなものだったんでしょうか

裏面に文様が無いのも寛文期の品では良く見かけますね
ちなみに柴コレの図録で調べたところ、形が茄子形のお皿はもっと早い時代から存在するようですが
文様として茄子文が描かれている品としては、少なくとも柴コレ図録ではこの品が一番古いようです。