前回は小皿の図録を紹介しましたが、今回は伊万里の小皿を紹介したいと思います
「色絵くらわんか五寸皿)
色絵といっても緑と赤だけですが、この濃い発色の赤で絵付けされたインパクトのある図柄が印象的な品です
サイズのわりに手取りが重く、しかも灰色っぽい生地の品で、このあたりはいかにも、くらわんかといった感じで、お約束の釉剥ぎもみられます。
それにしても何を描こうとしたのかは判らないものの、見込み中央に赤で書かれた勢いのある文様はかなりインパクトがあるのは確かです。
この品の裏側を見ると、特長的な点として兜型の成形になっている点、そして
高台内中央に渦巻き形の窯印(?)があるのが判ります
色絵くらわんかとしては絵柄をも含め、珍しいタイプの品なのかも知れません。
実はこの品の存在は20年以上前から知っており、↓の画像は「小さな蕾」の2003年1月号に掲載されていた
「甲斐壺」というお店の広告のものです
当時このお皿が五客組でいくらで売られていたかは判りませんが、妙に印象に残った品であったのは確かです
あれから21年、一枚だけとは言え、安価に入手できたことを喜ぶべきかも知れません。