藤本壮介氏設計「House before house」
西沢氏設計の住宅に隣接して建っていて、さらにその隣には古い見事なお庭のお屋敷がある。
道路側から見ると、一段地盤面があがっていて、法面には大谷石が貼ってある。
↑平面図(東京ガスSUMIKA Projectパンフレットより)
平面的にも立面的にもランダムに積まれた白いキューブによる個室群住居。
白いキューブはアングルと鉄板で構成されていて、屋根勾配はナシ。その上に13種類の樹木が植栽されている。
最初パンフレットなどで写真を見た時に、一番面白そうだと思った。だが、これも住宅としてはあまりにコンセプチュアルすぎて、具体性に欠けるのではないか、との感想を持った。
面白いのは確かに面白い。けれどこれは住宅なのか?遊具ではないのか?
とにかくパーツが小さい。写真右の、書斎から寝室へ降りるハシゴの開口の狭さ!途中でお尻がつっかえた!!メタボ予防にはよいかもしれないが。。。
キッチンの天井も2000ないのではないか?というボリュームの小ささ。
藤本壮介さんはご自分が背が高いのに、こういう設計をするんだなあ、と変なところに感心してしまった。
さまざまな角度で積まれた真っ白なボックスと、紅葉が綺麗な植栽。
写真右はジュウガツザクラで、ちょうど花がちらほらと咲いていた。
とてもピクチャレスクな作品で、写真を撮るのが楽しくなるのだが、、、。
植栽の下はかすかにヒビが入っている45度の斜線ぞいに土が斜めに入っていて、右側面の壁に突き出した四角い突起が雨水を流す樋?になっている。
しかし、そのせいだかなんだか、キッチンの入口の壁はまだ建って何年もしていないのに激しく腐食していた。
最初写真を見た時に西沢立衛氏設計の森山邸を思い出した。それをさらにカゲキにしたものかなあ、と。
しかし爆問学問で森山邸を見た時には、もっとスケールが大きいせいか、もっと居心地がよい印象を受けた。森山邸も実際に行ったわけではないので、行ったら違うのかもしれないけれど。。。
それに対して、House before houseの印象は、「遊具でしょう?」
この建築を一番喜びそうな小学生の子どもに写真を見せるとひと言。
「イヤだ。丸見えじゃん!!」
お隣の豪邸の見事な塀と植栽との対比がなんともシュールだった。
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