9/13に2級建築士の設計製図の本試験がありました。
問題を入手しましたので、エスキスしてみました。ご参考まで。
(画像をクリックで拡大)
今年の課題は「商店街に建つ陶芸作家のための工房のある店舗併用住宅」ということで、例年よりは狭小な敷地が設定されるのではないか?という予測をし、SS学院では縦型のプランもたくさん練習してきました。
しかしながら間口が10mというのはやっていなかったので、みなさんびっくりされてしまったのではないでしょうか?
通常の隣地あき1.5mを取ると、間口7mになってしまい、3層構造の基本形は入らなくなってしまうからです。しかし、1mまで寄せていいよ、と言う話もしていたので、それができた方は8mの縦型にできたのではないでしょうか?
これは実はヒントとしては「建築物の外壁面及び柱面は隣地境界線から500mm以上離すものとする。」という条件を逆手に取って読み解けば、「有効500空いていればいいのだから心心1000で十分である」となるのですが、読み解けたかどうか??
次の難題はアプローチです。「工房への材料等の搬出入路は、有効幅員1200mm以上とする。」ということは外構は心心1000mmしかないのですから、アプローチを取ることができません。そこで二つの考え方が出て来ます。
ひとつは上の案の、10mの奥行きの通常の3層構造(間口8m)に、一部突出させる方法。突出部分の間口を4mにすれば、アプローチが確保できます。この場合、兼用するアプローチは店舗と工房で、こちらのほうが正統派の考え方といえるでしょう。
もうひとつは下の案の、ピロティでアプローチを確保する方法。これはSS学院が出している解答例とほぼ同じです。こちらでは、兼用するアプローチが住宅と工房になっています。いままでさんざん「住宅部分と店舗部分は出入り口を明確に分離し、、、」とやってきたみなさんに、これをやれというのは少々酷かもしれませんねえ。ただし、今回の問題文をじっくりと読むと「上記の各出入口へのアプローチと工房への材料等の搬出入路は兼用してもよい。」となっていて、「住宅と店舗がわかれていれば、工房と住宅のアプローチは兼用してもよい」と読み取れます。
それから、私の解答例で住宅部分のアプローチへのスロープが100ずつ2段階になっているのは、皆さんが練習して来た断面図では、1階床スラブがGL+100と-100の合計200の厚さになっているため、ピロティ部分はどうしてもスラブがあるために+100になってしまうからです。そこらへんがSS学院の解答例はちょっとインチキ。
このアプローチが解決できた方は、2階、3階はわりと簡単に解けたのではないでしょうか。上の案が横型、下の案が縦型になっています。どちらも直前エスキース補講で練習したので、大丈夫だったのでは?
今回子ども室の位置が、SS学院もN建も北になっているのですが、小学生なので南に持ってきたいですよねえ?
他には、2世帯って言ってないくせに、2世帯って、ちょっとズルいですよね。おばあちゃんがいる課題はやりましたが、2世帯はやっていなかったことが悔やまれます。
作図では、心配していた矩計図や梁伏図がでなくてホッとしましたが、断面図に見えがかりの開口部を描け、という展開を要求して来たことが新しい特記事項でした。
これは全く練習していなかったので、ちょっとやられちゃったなあ、、、って感じです。実務で描いている方は、開口だけですから、何ということはないのですが、、、。
皆さんの朗報をお待ちしております!!!!
ちなみにN建学院の解答例はこちら