歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

「秋田森のテラス」旅・3:森と湯と蛍

2009年07月22日 | 旅録 -travelogue-
秋田森のテラスの旅、第三章。

いざ

森の中へ。

 *

「勝手知ったる」かのごとく



なんら迷うこと無く 道なき道を 突き進む

でかチワワ。

本能のチカラか

誰よりも先に 分け入って行く



自分より先に立ってぐんぐん この森を進んで行けるやつぁ
そうそう居ないぞ、凄いな、チワワ。


人間とは別のモノを感知しているという、犬の本能。
自然の中で目覚める、アニマルの本能たるものの 凄さ。



鬱蒼と茂って
「ジュラシック・パーク」と化した 森の中。

かいくぐってゆくと



「森のテラス」が現れます。




ヨガ教室や 舞踏のステージ 三味線と箏のコンサート

いろんな舞台になった テラス。




杉の ひたむきに真っ直ぐ伸びる木立に
すっぽり包まれる 静けさ。


他所ではなかなか体験出来ない
静けさ。



本能がうずくのか

先を急ぐ ジュラシック・チワワ。



森の中の池に

ボチャリング。やっぱり水が好き。


杉の森。

下にはシダ。そして



ミズバショウ。

  水芭蕉

   Lysichiton camtschatcense
   サトイモ科ミズバショウ属  日本原種
   英名:Asian skunk cabbage(アジアのスカンクのキャベツ)

  葉っぱをちぎるとスカンクのおならのようなイヤなにおいがする というので
  そんな名前が付けられた、日本原種の多年草。湿原といえば、これ。
  キャベツどころでない、どでかい葉っぱ。



ミズバショウの森を抜け

山道を登って行くと
  


「ナラの広場」に到着。

86歳の老紳士が一人で作り上げた「雨宿り小屋」や「ベンチ」があります。


   (雨宿り小屋 photo by baboo )

ここでは
杉の黒々しさが 途切れて、

一転、明るめ。
ミズナラを中心に モミジやホオノキなどの雑木(落葉広葉樹)たちが
空間を包んでいます。

落葉もたくさん。ひこばえも たくさん。


この「ナラの広場」までが、
30分の ”かんたん散策コース”。

ここから更に ぐる~っと山の嶺をめぐる、長ーい「雑木林のさんぽみち」が
続きます。

が、

ここで下山。






そして
もうひとつのテラス、


「谷のテラス」。  ( photo by baboo )


もともと棚田だった、水うるおう谷の すそに、
あります。

日の沈む谷。棚田の谷。

この谷こそ、
ホタルの湧く谷。


この夜 待ち受ける 最大のイベントにして
この強行突破ツアーの、主目的の要:

「ホタルを見る」。


その舞台が、ここなのです。



たくさん現れるかな。



と いう期待をよそに

夕立が。本気の土砂降りが。

;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;

不安が じわじわ。。。



されど 旅は段取りよく進めましょう。

レッツ・温泉へ ゴー!



いつも行きたい「杣(そま)温泉」。
山奥深くの秘湯。

源泉掛け流しの、あふれるがままの、
とっても良い、熱いお湯。なのに400円。

とっても山奥深くにある秘湯。でも、
森テラから車で 15分で行けます。


露天風呂。(混浴)

内湯と離れて 外にあるので、

内湯に浸かった後に、いちいちまた服着たりするの、面倒!
と、
タオルをザックリ巻いて 飛び出す&駆け込む人も、ちらり居られます。



杣温泉の帰り道は

雨がやんで


      ( photo by baboo )


白く霧立つ 山並みに

黄昏の まぶしく光る



夕暮れ時。



    (photo by canaway )

火照ったからだに

雨上がりに立ち上る霧の白 そのもののような
さっぱり清水で洗い流されたような きれいな
新しい風を、



黄昏の光と一緒に、たっぷり浴びて。


おあつらえ向きに、雨も止んだ。

いよいよ
ホタルへの期待が高まります。



そんな まっさらな爽快感を
いっぺんに覆す:

バーベキューの煙の、いぶり。


     (photo by baboo)

八郎潟から馳せ参じた不思議ダンサー:fukiさんも加わって、

あっという間に いぶされちゃう。

でも、良い。


キャンドルと炎だけの、真っ暗な夜。


     (photo by baboo)

ぜいたくな夜。




と、

あやうく忘れるとこだった

この旅のメイン:ホタル。


外に出てみると


     (photo by baboo)


居た!


ちらっ.  ほら..  。


あ ちら から. 


   ちら, ほら. .. .

. . . . .

    こ  ちら. から,  



   ちら. . .  ほら, . ..


 . .. . . .


. . . .

 ふわ ふわ。


するりと すりぬけて

闇に消えた。





残念ながら、あの土砂降りのせいか、時季がちょっとずれちゃったのか、
去年ほどに溢れ返る様は見られなかったけど、

だだっぴろい、そこはかとなく怖い夜の庭を

月明かりだけを頼りに

ホタルの小さな小さな点を 求めて 追いかけて

おそるおそる駆け巡るのも、
面白いものでした。


* * *

旅は まだまだ続きます!

次回は



「滝」です!


第4章:滝とカフェ






copyright (c)

Copyright (c) 2009-NOW "uta-niwa" <by ngch-zoen> All Rights Reserved.