この前の、土曜の夜。
行ってきました。
花火大会。
*
真上に上がる花火を
真下で見上げました。
二子玉川の、花火大会。
今年最初で、たぶん最後(かな?)の、
打ち上げ花火。
撃ち上がり
爆(は)ぜる直前の この瞬間。
凄く好き。
こんな綺麗なエメラルドの花火も、
色とりどりの混ざった花火も。
昔よりも カラフルで、芸が細かくなった気が。
*
ヒュルヒュルヒュル、、、、
と
らせんを描いて
尾を引いて
空へ伸びてゆく
逆さまに落ちてゆく流れ星 のような
この瞬間が、
凄まじく、好き。
ふっと 消える。
一瞬の 静か。
そして、
爆発、、!!
思いも寄らない色彩の 入り乱れた破裂に、
身体の芯を撃ち抜かれる。
*
派手に爆発してしまったら
あとは さーーーっと
散り散りに 乱れたり
千切れたり
パラパラと 破れた音を立てて、
散る。
一瞬だけ、生まれて、
消える。
ガラスを伝い流れ落ちる涙雨のように
つうと消えゆく その様も、
滲みるように薄情で、
引っ掻くように 哀しくて、
凄く、好き。
*
花火を見ると
「あー、夏だなー」と想うのと同時に
「あー、夏も、終わりだなー」
と想っているのに、気づいた。
いつかの夏の終わりに見た思い出が、強く残っているせいかしらん?
、、、しかし、
それにしては、その「いつか」が、全く憶い出せない。
、、もしくは、
花の 散り落ちてゆくさまに、
“季節の終わり”を、
あからさまに重ね合わせて見せつけられるから、、だろうか。
ううむ、、そっちかもしれない。
、、まあ、
そんなこと考えているひまもなくて、
どんどかどんどか
撃ち上がっている時は ただただ呆然と
ぽかーーんと
馬鹿みたいに
ほーーー、、、 と、
ただただ、見蕩(みと)れていたんだけど。
いま 目の前に、文字通り:割れんばかりに、咲いてゆく花。
裂けば、散る。
いずれ終わる。たちまちに散る。
そんなこと。とっくに解っているけど、
とりあえず 今は
そんな頭をひねる必要はなくて
とりあえず 今は
ただただ うっとりと、
見蕩れていればいいんだと想う。
馬鹿みたいに。
惚けていればいいんだと、想う。
*
ぼけーっと眺めながら、
ほけーっと見蕩れながら、
だけどやっぱり、
「ああ、終わりだなあ。。」
と、想っていた。
その感覚は、やけに強い。
今年もまた、よみがえった。
いつもと同じように。
また、想ってた。
綺麗だった。
*