今日は主人とSapoと三人で、大学のオープンキャンパスに行ってきた。
Sapoは、1人で学校説明や学部説明、模擬授業などを受け、
その間、主人と私は保護者説明会とキャンパスツアーに参加した。
キャンパスツアーとは、大学の職員さんが、校内をあちこち案内してくれるもので、
綺麗な図書館や、パソコンがズラーっと並んだ教室、そして、ミッション系の大学ならではのチャペルも案内してくれた。
校内の壁に、『オープンユニバーシティー』の貼り紙を見つけて思い出した。
20数年前、まだ独身だった私は、この大学のオープンユニバーシティに参加したことがあったのだ。
一般市民が参加できる講座で、確か、英会話の講座だったと思う。
そこで、私は、私の運命を変えるおばあさんと会ったのだ。
それはお昼休み、私が食堂で一人食事をしているときだった。
70歳くらいの品の良いおばあさんが、
「ご一緒してよろしいかしら?」
と声をかけてきた。
他にも席はたくさん空いていたのに、「なんでここ?」と思いながらも、
「どうぞ。」と答えると、おばあさんは、優雅にお礼を言い、私の向かいに腰を下ろした。
おばあさんの話によると、彼女は私と同じ講座を受講している人で、
若い頃勉強できなかったので、60歳になってから英語の勉強を始め、
この講座も、もう何度も受けているのだが、なかなかマスターできずにいる・・・と言うことだった。
私も彼女に問われるままに、仕事のこと、家族のことなどを話すうちに、二人はすっかり打ち解け、
話はどんどん盛り上がり、あっと言う間にお昼休みが終わってしまった。
「そろそろ時間ね。」
と言って、席から立ち上がった彼女は、私に向かってこう言った。
「あなた、第一印象、すごく感じが悪いわよ。
お高くとまってるっていうか、ツンとすましてるっていうか、そんな風に見えるのよ。
それじゃあ、これからの人生、あなた、ずっと損し続けるわ。
いつも、もっとにこやかにしてらっしゃい。
本当はこんなに楽しい方なんだから。」
私は、「へっ?」と驚き、言葉もないまま、出口に向かう彼女を見送った。
彼女の言葉が不愉快だったわけではない。
「私って、そんな風に見えてたの?」
と驚いたのだ。
何せ、それまでは、自分が人にどう思われているかなど、考えたことがなかったのだから。
そんなわけで、以来私は、いつもニコニコ、ヘラヘラしているようになった。(ヘラヘラは必要ないかも知れないけど・・・笑)
初対面の人にも、気さくに話しかけるし、周りの人にも「Tsupiさんって怒ること、ないでしょう?」と言われるようになった。
(本当は、めっちゃ怒ってるときでも・・・・苦笑)
どこへ行っても、そこそこ人気者だ。
(・・・と言うよりは、いじられキャラ・・・・?)
何はともあれ、あのおばあさんのおかげで、私の人生は良い方へと大きく変わったのだ。
・・・・・と言う話を、一緒にいた主人に話した。
私が、
「あのおばあさん、ひょっとしたら神様のお使いだったのかもね。」
(そこは、ほら、ミッション系の大学だし。)
と言おうと思った時に主人が言った。
「そのおばあさん、ひょっとしたら・・・・・」
そこまで聞いて、「あっ!やっぱり旦那さんもそう思うんだ」と思ったとたん、主人がこう続けた。
「800歳なんじゃない?」
・・・・何のこっちゃ・・・・?
神様のお使いと言えば、やはり天使かと・・・・。