午前6時59分発こだま731号博多行き・・・。
昨年、よく利用した列車です。
この日も広島県尾道市へ向かう為に、この列車へ乗り込みました。
テレビで小津安二郎監督の作品「東京物語」を観賞して、
無性に尾道へ行きたくなったのです。
「東京物語」では、ストーリーの冒頭と結末あたりで尾道が映し出されています。
尾道が映し出されているシーンを見て、私は居ても立ってもいられなかったのです。
この年、尾道を訪ねるのはこれで3回目になります。
尾道には私の心を魅了する風景がたくさんあります。
今、一番好きな場所かもしれません。
午前8時36分、JR山陽新幹線福山駅に到着。
その後、午前8時49分発JR山陽本線糸崎行きに乗り換えました。
この電車に乗車すれば、尾道まであと少し。
心がワクワクドキドキします。(^_^)
それから、過去2回の訪問では天気に恵まれませんでしたが、今回は違う!
今回は天気がとても良い!
そんなわけで、私の気分はどんどん上昇して行きます。(^^♪
午前9時11分、JR山陽本線尾道駅に到着。
駅舎から出ると、澄み切った青い空に出迎えられました。
思い切り背筋を伸ばして大きく呼吸・・・まるで故郷に戻った気分です。
ただひとつ残念な事がありました。
この日は千光寺公園へ向かう為にロープウェイを利用しようと思っていたのですが、
なんと、この日から修繕工事が始められるという事で、運転休止となっていたのです。
事前のリサーチが甘かった!!(>_<)
仕方がないので歩いて行く事にしたのです。
千光寺公園は小高い山の上にある公園です。
なので、いきなりの登山となるわけですが、嬉しいことがありました。
これから上がって行こうとする階段に、可愛らしい猫が・・・。(^_^)
その猫が、三つ指を立てて「いらっしゃいませ」と言っているように思えたのです。
それが何とも可笑しくて、ついつい笑みがこぼれてしまいました。
ロープウェイに乗れなくて良かった・・・そんな風に思えました。
そうそう、尾道は猫の街としても、実は有名なのです。
千光寺公園を目指して坂道を上がって行きます。
息をハアハアさせながら坂道を上がって行きますが、しんどさよりも、
映画のワンシーンのような風景が次々と現れてくる事に喜びを感じます。
しばらく坂道や階段を上がっていると、また猫と遭遇。
猫と遭遇する度に元気が出てきます。
実はわたくし、かなりの猫好きなのです。(^^)
さらに階段を上がりますと、またまた猫と遭遇。
ほんと猫が多い。
でも、屋根の上で日向ぼっこしているところを、どうやら邪魔したみたいです。
猫に睨みつけられました・・・(^_^;)
しかも3匹いる。
みかんの木を背に日向ぼっこ・・・なんだか気持ち良さそうだな~・・・。
この猫達を見ていると、生きる事にいろいろと理由付けしている人間が、
とても窮屈な生き物だな~と思えてしまう。
生きる理由なんて、本当は余計なものかも・・・。
でも、それを考えないと生けて行けないのが人間たる所以・・・。
猫達をあとに、さらに上を目指します。
しばらくすると尾道水道が眼下に広がってきました。
やはり尾道は良い!とても良い!
長い坂道を、汗水垂らしながら上がれば、このような素晴らしい景色を見せてくれる。
癒しを与えてくれる・・・。
この景色を見る為なら、どんな辛い坂道も上がって来れそうな気がします。
私はこの場所で立ち止まり、しばしこの景色を眺めていました。
そして大きな深呼吸を一度すると、さらに上を目指して歩き始めました。
上へ行くと、面白いものがありました。
それは尾道駅からも見えていたものですが・・・。
尾道城です・・・。
とても小さなお城です。
この尾道城ですが、実は昭和39年に建てられた博物館なのです。
歴史的背景が全くないお城です。
現在は廃墟と化していて、建物の中に入る事は出来ません。
このお城は尾道に必要のない気がした。
尾道城を離れて少し歩いたところに「土屋寛翁像」と書かれた石像がありました。
この石像の人は、衆議院議員、尾道市長をされていたそうです。
この像はどんな風景を見ているのだろうか?
そんな疑問を持ったものですから、像の後ろに立ってみました。
なるほど、尾道水道が見える。
この景色をずーっと眺めていたかったのでしょうね・・・。
なんだか分かるなぁ・・・。
でも、空が木の枝に隠されていることが、少し残念な気持ちです。
像のあった場所から千光寺公園はすぐ近くでした。
まず展望台へ向かいます。
展望台に差し掛かった時、売店で美味しそうなソフトクリームを発見!
さっそく購入して食べてみることにしました。
「瀬戸内みかんソフトクリーム」です。
甘いみかんの風味が口の中で爽やかに広がります。
クリームもなめらかで、ほんと美味しい!
ただ、おっさんがひとりでソフトクリームを食べて微笑んでいる光景を、
周りの人はどう思っただろう?
う~ん・・気持ち悪かっただろうな。(^_^;)
少し苦笑いしたのち、展望台へ向かいました。
展望台は円形で、喫茶レストランなどもあります。
螺旋階段で展望スペースに上がると、目の前に尾道の素晴らしい風景が広がっていました。
尾道を丸ごと独り占めしたような気分です。
遮るものは何もなく、空がとても広い!
まるで飛んでいるような気持ちになります。
空と心が同化します。
気持ちが安らぎます・・・。
この場所に、悲しいものなんて何ひとつない。
それが故に、人間の弱さを痛切に感じることができる。
悲しみはいつも人の中にある。
喜怒哀楽はいつも人の心から発生し、人の心を揺さぶる。
真実と虚構が交差する社会。
誰かをいじめ、共通の敵を作ることによって繋がる友達の輪・・・。
ひとり歩きする言葉。
優しさの裏にある罪・・・。
人は残酷で無慈悲だ・・・。
だからこそ、やさしさを必死に探し求める。
尾道の風景はやさしい・・・。
もちろん、雨の日や風の強い日もある。
でも、どんな場面でも、しっかりと風景にやさしさを感じる。
自分が、より強くなれそうな気がする。
泥臭くても、カッコ悪くても、強く生きていける気がする。
人のやさしさは、この風景のやさしさには到底及ばない。
この風景のやさしさは、悲しみのない光と風の中にある。
ここへ来て本当に良かった。
人から学べないことを学べた。
気持ちが晴れ晴れとした。
そうかぁ・・・ここは恋人の聖地でもあるんだ。
「永遠の愛」・・・いい言葉だと思う。
人が、尾道の風景に優るものがあるとすれば、
誰かを愛おしく思える心ではないかと思った。
そしてふと、カミさんの顔が浮かんだ。
今度はカミさんと一緒に訪ねたい。 To Be Continued
ここからはこの日に食べたものを紹介します。
この日、実は3軒のお店を訪ねました。
今回は、まず1軒目に訪ねたお店の紹介です。
1軒目は「朱華園」です。
こちらの「朱華園」の先代が、尾道ラーメンを最初に始めたと言われています。
地元では、こちらのお店の事を「しゅうさん」と呼んでいるそうです。
尾道ラーメンの有名店だけあって、常に行列の状態です。
ただ、回転が良いせいか、お店へは割りとスムーズに入ることが出来ました。
↓↓メニュー
私はもちろん「中華そば」を注文。
「中華そば」と「ラーメン」の違いについては諸説ありますが、実際のところ明確な違いはなく、
現在では同じものとして認識されているようです。
5分ほど待って運ばれてきたのが↓↓こちらです。
尾道ラーメンには背脂がつきもの。
こちらのスープにも背脂がゴロゴロとあります。
スープからいただきますと、醤油と魚介系の風味が鼻を抜けます。
意外とさっぱりして、なかなか美味しい。(^^♪
麺はストレート麺ですが、スープがしっかりと絡んでいます。
こういう麺はズズズと音を出しながら食べるのが一番ですね。(^^♪
朱華園
ジャンル:ラーメン
アクセス:JR山陽本線(岡山-下関)尾道駅南口 徒歩1分
住所:〒722-0034 広島県尾道市十四日元町4-12(地図)
周辺のお店のネット予約:
・海鮮ダイニング 美蔵 ルートイングランディア 福山SPA RESORT店のコース一覧
・瀬戸内海庄や 福山駅前店のコース一覧
・魚鮮のコース一覧
周辺のお店:ぐるなび 尾道×ラーメン
情報掲載日:2018年11月18日
魚介は使われていないですか?
でしたら、私が味オンチなのでしょうね。
醤油と鶏ガラ、そして魚系の味を、私は感じたのですが・・・。
気のせいかな?(笑)