先手番大山先生の手を考えます。
第1問
手が広いですが、まあこれでしょうね。
A 73角 B 66歩 C 64歩
第2問
形勢は良いのでわかりやすく。
A 36歩 B 65歩 C 91角成
第3問
大山先生らしい指し方です。
A 91角成 B 84角成 C 34歩
第4問
即詰みです。
先手番大山先生の手を考えます。
第1問
手が広いですが、まあこれでしょうね。
A 73角 B 66歩 C 64歩
第2問
形勢は良いのでわかりやすく。
A 36歩 B 65歩 C 91角成
第3問
大山先生らしい指し方です。
A 91角成 B 84角成 C 34歩
第4問
即詰みです。
今日の棋譜20210822 その2
昭和35年3月、二上達也先生と第9期王将戦第4局の千日手指し直し局です。
大山先生の先手で矢倉です。
54歩と46歩の対抗ですが
大山先生は中飛車に。
5筋の歩を交換して
玉は左ですから、陽動中飛車ではなくて矢倉中飛車に分類します。
66歩を突いたということは先手から急戦で仕掛けるということは無くなりました。
銀矢倉に組もうということですね。
二上先生は65歩同歩同桂。囲いあうよりも薄い玉で戦うほうが棋風に合っています。
68銀に86歩同歩87歩。87同金は86角(取れない)78玉64角86歩45歩~86歩同歩86歩と進めば後手が良さそうです。
ということで66角86角84歩。86角では86飛のほうがわかりやすかったかもしれません。この形は95角~84角で歩を取りたいのですが、角交換から打ち込まれると後手が面白くないです。よって31玉~22玉と入っておくのが自然です。
45歩同歩64角、先手を取って角を引くのですが、
桂を跳ねられて厳しい手が無さそうでした。さらに35歩ですか。指し過ぎている感じです。
35同歩46歩48金55角
55同角同歩73角。これは大山先生が良くなったでしょう。81飛は62角成なので、
52飛に66歩、駒得をねらえます。
二上先生は47角79玉36角成、馬を作ります。
58銀35馬にこの36歩が手堅くて、
53馬65歩、桂を取り切られました。
金を出ていきますが、と金と馬を作られて駒損が確定します。
金取りに銀取りで返しますが、どう応じられても攻めは細いです。
金銀の交換から88銀
桂を取って56桂
先手玉を薄くはしましたが、後手の攻め駒は増えていません。攻めが止まると、手駒の増えた先手に反撃されて終わります。
47銀49金36銀成では遅いけれど、これくらいしかないか。
と金での寄せ合いですが、銀を取られます。
飛まで使われて劣勢です。86歩同飛64馬~46馬も決め手にはなりません。
37桂を取りましたが、銀を掛けられて
57歩成79玉56飛
57歩同と52銀打。二枚替えはありがたいですが、52同飛同銀不成同馬57馬というのも勝ち目がなさそうです。
31玉63銀成86歩、馬を捨てても寄せ合いで勝負、
のはずが、あっさり86同飛同飛53角、飛交換にしかなりません。
この75桂は攻防なのですが、もっと攻め駒がないと足りません。
大山先生は34歩同銀44桂で詰めろ。
31歩に76馬も詰めろ。
受けがなさそうなので二上先生は67歩を打ちましたが、32桂成から清算して44桂まで。
二上先生の攻めはちょっと無理をしています。手の読める終盤型の棋士は、攻めが続くならばなんとかなると考えてしまうのでしょうか。これが自然流の中原先生ならば、じっくり攻めそうなところです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1960/03/04
手合割:平手
先手:大山王将
後手:二上達也8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 6八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(68)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 4二銀(31)
9 4八銀(39)
10 3二金(41)
11 3六歩(37)
12 5四歩(53)
13 7八金(69)
14 5二金(61)
15 4六歩(47)
16 7四歩(73)
17 4七銀(48)
18 4一玉(51)
19 5六歩(57)
20 4四歩(43)
21 5八飛(28)
22 4三金(52)
23 5五歩(56)
24 同 歩(54)
25 同 飛(58)
26 6四歩(63)
27 6九玉(59)
28 6三銀(62)
29 5九飛(55)
30 8五歩(84)
31 5六銀(47)
32 5四歩打
33 4八金(49)
34 7三桂(81)
35 6六歩(67)
36 3三銀(42)
37 4七金(48)
38 3一角(22)
39 6七銀(56)
40 6五歩(64)
41 同 歩(66)
42 同 桂(73)
43 6八銀(77)
44 8六歩(85)
45 同 歩(87)
46 8七歩打
47 6六角(88)
48 8六角(31)
49 8四歩打
50 4五歩(44)
51 同 歩(46)
52 6四角(86)
53 3七桂(29)
54 3五歩(34)
55 同 歩(36)
56 4六歩打
57 4八金(47)
58 5五角(64)
59 同 角(66)
60 同 歩(54)
61 7三角打
62 5二飛(82)
63 6六歩打
64 4七角打
65 7九玉(69)
66 3六角成(47)
67 5八銀(67)
68 3五馬(36)
69 3六歩打
70 5三馬(35)
71 6五歩(66)
72 5四金(43)
73 8三歩成(84)
74 6五金(54)
75 8四角成(73)
76 7六金(65)
77 7七歩打
78 6七歩打
79 同 銀(58)
80 同 金(76)
81 同 銀(68)
82 8八銀打
83 6八玉(79)
84 8九銀(88)
85 同 飛(59)
86 5六桂打
87 同 銀(67)
88 同 歩(55)
89 5八歩打
90 4七銀打
91 4九金(48)
92 3六銀成(47)
93 7三と(83)
94 4七歩成(46)
95 6三と(73)
96 同 馬(53)
97 8七飛(89)
98 3七成銀(36)
99 6一銀打
100 5七歩成(56)
101 7九玉(68)
102 5六飛(52)
103 5七歩(58)
104 同 と(47)
105 5二銀打
106 3一玉(41)
107 6三銀成(52)
108 8六歩打
109 同 飛(87)
110 同 飛(56)
111 5三角打
112 2二玉(31)
113 8六角成(53)
114 7五桂打
115 3四歩打
116 同 銀(33)
117 4四桂打
118 3一歩打
119 7六馬(86)
120 6七歩打
121 3二桂成(44)
122 同 歩(31)
123 同 馬(76)
124 同 玉(22)
125 4四桂打
126 投了
まで125手で先手の勝ち
今日の棋譜20210822
昭和35年2月、二上達也先生と第9期王将戦第4局です。
大山先生は54歩を突いてからの四間飛車です。中央位取りは嫌いなのでしょうね。
端を受けずに早囲いです。
ツノ銀の形を作り、居飛車の急戦に備えています。
二上先生は急戦を断念して66歩、
銀2枚を並べた形はまあまあ堅いです。あとは角を右にもっていこうというところで52銀左、45歩を見せられました。48飛22飛28飛42飛48飛・・・では千日手でしょうか。
仕方ないので低く受けます。
角は37へ。
43金(金を前に出られると面倒)に46角で24歩ねらい。
45歩を打たせて37角44金
35歩を避ける38飛に55歩、55同歩に65歩同歩55金は少し無理でしょうから、55同金56歩54金くらいか。
二上先生は55歩を取らなかったので位を取られました。
3筋を銀で守られると、35歩同歩同飛とは指しにくいところか。
89飛のほうが当初からのねらいだったのでしょう。対して大山先生は92香。
78玉に91飛。85歩同歩同桂同桂同飛には、84歩89飛94歩という反撃を見せています。
87玉に51飛。とりあえずは玉頭を守ったということになります。
先手の37角は26角ねらい。そこで44角とぶつけるのでは損でしょう。ということで先に44角です。
28角は17角とぶつけるねらい。なので33角と戻ります。ここから37角44角28角44角を繰り返して千日手でした。
先手玉のほうが堅いですし、端に位を取っていますから先手の作戦勝ちなのでしょう。打開策はあるのか。現代的には78金~68金右くらいは指しそうです。17角15歩26角16歩はちょっと損ですが、そこで46歩から攻めるのはあるか。あるいは左金を96にもっていって、玉頭から攻めるか。後手からの打開策は見えません。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.46 棋譜ファイル ----
開始日時:1960/02/19
手合割:平手
先手:二上達也8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 5四歩(53)
9 5八金(49)
10 4二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 6二銀(71)
17 9五歩(96)
18 7四歩(73)
19 3六歩(37)
20 3三角(22)
21 2五歩(26)
22 6四歩(63)
23 6八銀(79)
24 6三銀(62)
25 1六歩(17)
26 4三銀(32)
27 5七銀(48)
28 1四歩(13)
29 4六歩(47)
30 8二玉(72)
31 6六歩(67)
32 7二金(61)
33 6七銀(68)
34 1三香(11)
35 7七角(88)
36 5二銀(43)
37 5九角(77)
38 4五歩(44)
39 同 歩(46)
40 同 飛(42)
41 4七歩打
42 7三桂(81)
43 7七桂(89)
44 8四歩(83)
45 6八金(69)
46 3二金(41)
47 8六歩(87)
48 4一飛(45)
49 3七角(59)
50 8三玉(82)
51 8七玉(78)
52 4三金(32)
53 4六角(37)
54 4五歩打
55 3七角(46)
56 4四金(43)
57 3八飛(28)
58 5五歩(54)
59 3九飛(38)
60 5六歩(55)
61 同 銀(67)
62 5五歩打
63 6七銀(56)
64 5四金(44)
65 2八角(37)
66 4三銀(52)
67 8九飛(39)
68 9二香(91)
69 3七角(28)
70 4四角(33)
71 2八角(37)
72 3三角(44)
73 7八玉(87)
74 9一飛(41)
75 8七玉(78)
76 5一飛(91)
77 3七角(28)
78 4四角(33)
79 2八角(37)
80 3三角(44)
81 3七角(28)
82 4四角(33)
83 2八角(37)
84 3三角(44)
85 3七角(28)
86 4四角(33)
87 2八角(37)
88 3三角(44)
89 千日手
まで88手で千日手