2001年秋、モーニング娘。は新メンバーを従えてツアーを行いました。私は11/3に横浜アリーナで行われた公演に足を運んだのです。
スタンド席にいても五期メンバーの動きの堅さと緊張が伝わってきます。TVスター達に囲まれて物怖じしているのだろうか?
自己紹介を兼ねた挨拶で五期メンバーが初々しく自分をアピールしていく中、新垣里沙ちゃんの番になりました。グループ最年少、相当な緊張があった筈。
そんな新垣里沙ちゃんの挨拶が始まると客席はざわつきだした。五期メンバーオーディションを報じた番組の中で流れたCMに新垣里沙ちゃんがモデルとして出演していたCMがあった。それが理由で様々な憶測がヲタ内に流れ、根拠の定かではない中傷を浴びる事になった。
私のいたスタンド席のまわりでは野次を飛ばしている人は少なかったけれど、場内はなんとも言えない雰囲気に包まれ、それでも健気に自己紹介をする新垣里沙ちゃんがいたたまれなくなり、私はステージを正視出来ませんでした。
その後の公演でもしばらくは新垣里沙ちゃんがステージ挨拶をすると微妙な空気に包まれる日々が続き、それを見ながら私は「このままでは新垣里沙ちゃんは辞めてしまうかもしれない」と本気で心配でした。五期メンバーでは高橋愛ちゃんが既に歌で目立ち始めていた2002年になっても、その微妙で不穏な空気はなくならかった。
新垣里沙ちゃんが招かれざるお客様状態から脱して、「ガキさん」として客席から温かい声援を貰えるようになったのはいつくらいだっただろう?私の記憶もあいまいでありますが、なんとなくリーダーが変わってモーニング娘。の雰囲気が変わってきたあたりには、もう「ガキさん」は普通に拍手を貰える存在であった。そんな気がします。それは五期メンバーが居場所を見つけた時期とも重なるかもしれません。
そんな事があったガキさんだからこそ、最後は客席の大声援で卒業させてあげたい。ガキさんの地元である横浜にある大会場「横浜アリーナ」。あの日、微妙な空気に包まれて、心ない人達からの中傷を浴びた場所が、今度はガキさんを主役にしたい人々からの温かい声援に包まれるのを私は見たいです。
「Take off is now!」 新垣里沙ソロアングル