ワールドカップ2014ブラジル大会に臨むサッカー日本代表23人が月曜日発表された。私が密かにメンバー入りを期待していたサガン鳥栖の豊田陽平選手は残念ながら選ばれなかった。
豊田選手は長身でありながら運動量豊富で、チームの戦術上、FWであっても積極的に守備をやっていくというプレイにもハマっている。そして、サガン鳥栖に移籍後は毎年コンスタントに多くの得点を上げている。いわば、攻守に優れた選手だ。
しかし、サッカーのチーム編成は単に選手の能力値だけでチームが組み立てられていくような単純なものではなく、日本代表での豊田選手はサガン鳥栖とは違うチームの戦術に巧くフィットしていない印象は受けていた。選ばれなかった理由はそこにあるのかもしれない。監督の戦術に合うかどうかも、試合に使われる上では重要な事。
それは理解した上で重ね重ね残念なのは、ワールドカップという晴れの舞台に九州のJリーグクラブに所属する選手が(初めて)出場するという光景が実現しなかった事だ。
現在九州にはJ1からJ2に所属するクラブは6クラブある。高校サッカーでは昔から九州の高校は強いが、Jリーグで九州のクラブが優勝したのは過去に一度、大分トリニータがナビスコカップに優勝した事があるだけだ。それでも、高校サッカーが盛んである地域柄が反映猿て、自治体や企業が積極的にプロサッカークラブを作ってきた流れが、6つのクラブを生んだ。そして、更に鹿児島や宮崎でもJリーグ入りを目指して活動をしているクラブがある。そんな地方発の流れを更に加速し、九州サッカーを盛り上げるためには、「日本代表がいるJクラブ」というライトファンにもわかりやすいキーワードは大いに商機につながると思う。
そういった意味でも、豊田選手がワールドカップメンバーに入れなかったのは残念であるけれど、更なる奮起で豊田選手がJリーグの舞台で活躍して、これから新たなキャリアの1ページを綴っていくことに期待している。何しろサガン鳥栖は今J1首位なのだ。九州勢初のJ1優勝に向けて大切な日々が待っている。