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少しばかり春めいてきた雄国山系から磐梯山へと続く山並みです
いろんな思い出があるんですよ。家からわずか40分ほどで行ける小尾瀬とも言われる国立公園ですから。
20年ほど昔まだ60歳後半だった私は3月のこの雪の山を歩くスキーを履いて雄国(1000m)の山に登りました。写真の中央の三角形の山の中央よりちょっと上に横切っている自動車道路が見えます。その左の沢を直登しました。苦しかったけど沼の見える頂上に立ったときは達成感で気持ちが高揚してしまい、誰もみている人などいないのにストックを振り上げてバンザイを叫びました。
でも、今思えば無謀なことをしたもんだと怖くなります。帰りは車の登山道の滑走でしたから気持ちよかったんですけど、積雪で道が斜面に隠れてしまっているところを横に滑っていたら堅い雪の上に積もった新雪の層が切れて小さいけれども表層雪崩がおきたのです。私は幼い頃奥会津の雪深い小さなな集落に住んでいましたから、表層雪崩が「エイ(表層なだれ)は七谷を越えて襲ってくる怖い雪崩」なことを知っていましたから誰もいない山の斜面だったにしてもエイをおこしてしまったことが恐ろしくそして軽はずみだった自分の行動に恥じ入ってしばらく立ちすくんでおりました。当然そのことは誰にも言いませんでした。20年ほどたったいま初めての告白懺悔です。軽はずみな行為ほど恐ろしいものはありまん。万一自分に事故などがあったらどんなにか人々に迷惑をかけただことだろうに、本当に恥じいる恐ろしいことだったったと今は思っています。
でも登山の途中の雪の斜面には野ウサギやリスの足跡がいっぱいあって、テンが振り返り振り返り山の斜面を登っていく姿も見ることが出来て嬉しかったです。
あっ、そうそう、私が40歳台の頃のこと、麓の人たちが雄国山に地竹のタケノコを採りに入ってそのうちの一人の人が熊に襲われて大けがをしました。病院に見舞いに行くと「熊に食べられた」と笑っていました。ユーモアのあるおもしろい人だったと今も思っております。当時は熊に会うことなど本当に珍しいことでしたから。そのおじさんは「熊に食べられた人」としばらくは有名でした。
早春の雪解け水の流れに咲くミズバショウ、7月頃の湿原いっぱいに咲くニッコウキスゲ、初夏全山いっぱいに咲くレンゲツヅジ、雄国沼はすぐ近くの美しい国定公園です。
今は喜多方市から季節によってはバスも通るようになり入山がとても便利になったと聞いています。私はもう15~6年行っていませんけど、かつては自由に入れた湿原は今は許された木道以外は入ることが出来ず、エリーと自由に遊べた湖畔の山道は犬などのペットの入山は自然を汚し入山者の迷惑になると禁止され、ましてや国定公園の山から地竹のタケノコを採るなどは決して出来なくなったと聞いています。
それらは美しい自然を守るためには絶対に必要なことです。でも遠い昔、舗装されていない細い山の道を苦労してエリーと登り、タケノコを採り、湿原の出入りも自由っだった頃を懐かしく思う思うこともあります。当然その頃はしっかりと山の身支度しなければいけない登山の山で軽装で行ける観光の山ではありませんでしたけども
季節はずれの暖かい山並みの風景にいろんなことを思いおこさせてくれた今日の散歩でした。