マルはじじいを思い出してくれました。
一ヶ月半ぶりに退院して茶の間に座るとマルは見違えるように大きくなっていました。でもマルはばばちゃんの後ろに隠れて出て来ないんです。抱っこしてやろうと手を伸ばすと後ずさりして「ワン」と吠えるのです。
家に来て一ヶ月間の幼年期のじじいの思い出がマルからすっかり消えてばばちゃんのワンこになっていたんです。
でも、かまわず近寄って手を触れた瞬間マルは狂ったようにじじいに飛びつき顔をなめました。マルはじじいの手の温もりを覚えていたんですね。
もう、その日からマルとじいいは散歩を楽しみました。まだ緑の芽吹かない早春三月の圃場から見る磐梯山の残雪がきれいでした。
待たしておいて呼べば全力で走ってくるマルでした。マルとじじいの日常が帰って来たのです。嬉しい初春の散歩でした。
一ヶ月半ぶりに退院して茶の間に座るとマルは見違えるように大きくなっていました。でもマルはばばちゃんの後ろに隠れて出て来ないんです。抱っこしてやろうと手を伸ばすと後ずさりして「ワン」と吠えるのです。
家に来て一ヶ月間の幼年期のじじいの思い出がマルからすっかり消えてばばちゃんのワンこになっていたんです。
でも、かまわず近寄って手を触れた瞬間マルは狂ったようにじじいに飛びつき顔をなめました。マルはじじいの手の温もりを覚えていたんですね。
もう、その日からマルとじいいは散歩を楽しみました。まだ緑の芽吹かない早春三月の圃場から見る磐梯山の残雪がきれいでした。
待たしておいて呼べば全力で走ってくるマルでした。マルとじじいの日常が帰って来たのです。嬉しい初春の散歩でした。