ポンプ小屋跡の桜も綺麗です
この二本に見える桜もちょっとした因縁があってわたしの好きな、というより信仰みたいな気持ちで接している桜樹なんですよ。
40年くらい前でしょうかここにポンプ小屋があって左側の流れから揚水して水田の用水堀に流していたんです。そして小屋の脇に見事な1本の桜があって毎春見事な花を咲かしていたんです。
30年くらい前でしょうか町の広い水田に大掛かりな基盤整備が行われ40アールくらいの小さな水田の圃場がヘクタール単位の広い水田の圃場にかわったのです。そして用排水路も整備され揚水ポンプが必要がなくなりポンプ小屋は取り除かれました。そのとき工事の邪魔になったんでしょうね、その見事な桜は切り倒されてしまったのです。
私はすごく落胆したんですけどもすぐに切り倒された幹に2本の蘖(ひこばえ)が生えてみるみるうち大きな樹になり今のような立派な2本の古木になったのです。
現在の桜の幹です
太く逞しくなった蘖(ひこばえ)の幹が、今はもう朽ちていますけど元の桜の幹をしっかり囲い支えています。今は2本の桜に見えますけども元は1本の桜なんですよ。そんな思い出のある私です。この桜を私は「ポンプ小屋跡の桜」名付け通るたび祈り信仰しているんですよ、
いまは広い河川敷を小さな堀のような川が流れていますけども、もとは両側の堤のあいでいっぱいにながれいる大きな宮川と言われる暴れ川が流れていたのです。町に度々大きな水害がありました。でも上流で大掛かりな流路変更の工事が行われ今はこんな小さな流れに変わってしまったのです。そして広い河川敷はいろんな施設、サッカー場やテニス場やいろんな広場のある広い公園になりました。
かつてはこの地区では菜種油をとるために「芥子菜」の栽培が行われていました。その頃の春は圃場いっぱいの綺麗なレンゲの花や、芥子菜の菜の花が咲いていてきれいでした。
移動の養蜂業者がたくさんの蜜蜂の箱を並べて採蜜していました。
でも今はレンゲも芥子菜の菜の花も圃場にすっかり消えて河川敷の堤に僅かに野生化して咲いているんです。
河川敷の公園の堤には長い年月町民の協力をえて計画的に桜並木がつくられました。写真は計画が終わりのころに植樹された若木の桜並木です。計画の始めの頃植えられた桜はもう見事な大きな樹になっております。そしてその一本一本には協力した町民の名前を書いたプレートがつけれているんですよ。