「山の辺の道」は史実に現れるわが国最古の道で、大和平野(奈良盆地)の東側に連なる山々の「山の裾」に位置するので「山の辺」の道だそうです。のどかで美しい山裾の道は古墳、古社寺、旧跡が多く点在し「歴史街道」そのものです。現在は歴史探索以外にハイキングコースとして多くのハイカーで賑わっています。その中のハイライトコースの天理から三輪まで(13.8Km)を兄と歩きました。
近鉄・天理駅を下車すると天理本通り商店街があります。とても長い商店街です。商店街を過ぎると「天理教・教会本部」があります。あまりに立派で堂々としていて驚きました。辺りを見渡しても天理教の関連施設だらけです。
天理教の関連施設に驚きながら40分位あるくと最初の古刹「石上神宮」に着きました。立派な鎮守の杜があり、拝殿は国宝です。境内をを抜けて歩き出すと「山の辺の道」歩きが始まった気がしました。多くの古刹、古刹跡、古墳、集落を繋ぐように古道を歩いていると歴史に疎い私も少し万葉の時代を感じる事ができました。小さな上り下りはありますが、ほとんど平たんで歩きやすかったです。ただ お天気が良すぎて、影の無い舗装路歩きの時は、暑かったです。心地よい風が汗を乾かしてくれましたが、季節の良い時にもう一度歩きたいです。
コース 近鉄・天理駅~石上神宮~内山永久寺跡~竹之内環濠集落~長岳寺~崇神天皇稜~景行天皇陵~桧原神社~玄賓俺~大神神社~JR三輪駅 13.8Km
大神神社(三輪大明神)は背後に広がる三輪山を御神体としているので本殿はありません。「三輪山」は神様の鎮まる神聖なお山で、入山が厳しく制限されてきました。近代になり「お参り」として入山が許可されました。私も2度登りましたが、一般の登山・ハイキングとは異なり摂社「狭井神社」でお祓いをして、三輪山登拝之証の襷を首に下げて登ります。自然と気持ちが引き締まりなす。山頂の巨岩群は強力なパワースポットとして有名です。
天理本通り商店街のアーケードに、柔道男子73Kg級金メダル獲得した大野将平選手を祝福する横断幕や、ショーウインドにはディスプレイがありました。彼は天理大学出身なのです。その下を通る高校生(多分天理高校生?)も誇らしげに見えます。
山の辺の道は道標がしっかりしていて、間違うことはありません。「句碑」も至る所にあり、全部読んでいると、なかなか先に進めません。
大和平野の向こうに二上山が望めます。
道端に咲く花々に暑さも少し癒されます。遠く向こうに見えるのは「三輪山」でしょうか?
のどかな田園風景ですが影が無くて「暑い!」です。「三輪山」が少し近くなり、山道に入るとゴールの「大神神社(三輪明神)」も間近です。
古社寺が多くありましたが、三ツ鳥居が珍しい「桧原神社」(左)と日本最古の神社の一つ「大神神社・三輪大明神」(右)が記憶に強く残りました。