10月2日。明治安田生命J2リーグ、5位のV·ファーレン長崎は首位の京都サンガFCを迎えてのホーム戦。京都の勝ち点は67、長崎の勝ち点は55。もう勝ち続けるしかない長崎にとって大事な直接対決です。
天候には恵まれましたが、まだちょっと暑いですね。
スタグルは登利亭の対馬地鶏焼きそば。鶏肉美味しかったです。
そして、久しぶりのヴィ·ビール。
ボールパーソン担架要員は長崎大学サッカー部。珍しいですね。
マイクを持ったのはキャプテンの平野達己選手。V·ファーレン長崎U-18の3期生。このブログにも何度も登場しています。
ヴィヴィくんはいつものようにDEJIMAシートに一度座ります。
MSCクルーズDAYなので、帽子を被っていますね。
さて、試合は長崎が毎熊と植中の得点で2-0で勝利。京都との勝ち点差を9に縮めました。
時間がないので今回も簡単に感想を書きますと、試合の中で得点シーン以外にターニングポイントが2つあったように思います。1つは前半の飲水タイム。2つめは53分の京都·イスマイラのシュートを富澤が防いだ場面です。
まずは1つめについて。
立ち上がりから京都は長崎のビルドアップに対して高い位置から激しくプレッシングに来ました。長崎は最終ラインからボールを繋ごうとするとき、第一の選択肢として中央ではなく外にいるサイドバック(この試合では毎熊·米田)に付けるのを基本としています。京都はおそらくそれをわかっており、そこに激しく寄せてサイドで潰そうとしてきたのだと思います。そこで奪って速くゴール前に運び得点する。京都の狙いはそういうところだろうと思います。それで長崎は立ち上がりからボールの前進があまり上手くいっていなかったのだと感じました。
そして、前半の飲水タイム。私はそこからチームが落ち着いたと感じましたが、毎熊のコメントがそれを裏付けています。
毎熊 晟矢
SBのところが相手に狙われているという話を飲水タイムのときにしていて、一度、トミくん(富澤 雅也)からカイオ(セザール)のところにパスが入ったシーンがあったんですが、「そこが空くね」という話もしました。
試合を見直すと、実際長崎のビルドアップが外をちらつかせながらも中にベクトルを向けたことがわかります。ボランチの鍬先やカイオだけでなく、少し内側にポジションを取った左の名倉にも縦パスが入って前進が出来るようになっています。特に名倉は少しのスペースと時間があればターンで前を向けるので、そこで起点が出来てクロスまで行けるようになりました。
それで取ったコーナーキックから得点出来たのは大きかった。しばらく毎熊(か加藤聖)がセットプレーのキッカーになることが多かったですが、前節あたりから米田がキッカーに。それで得点力のある毎熊が中で合わせる側に回ったことも大きいと感じます。
2つめはイスマイラのシュートを富澤が防いだ場面。
後半から京都はイスマイラを入れ、4-3-3から4-4-2にしてウタカとの2トップ。京都の試合をよく見ているわけではありませんが、イレギュラーな形に見えました。前半より京都の前進がスムーズではなく、探り探りな様子。ウタカの位置が高いとビルドアップのスピードが落ち、ウタカが受けに下がって助けるとイスマイラが孤立というようなデメリットが見て取れます。
しかし、それでも53分の京都の決定機は長崎がやりたいような相手を裏返しての形で、強くて速いイスマイラを入れたことがプラスに働いた場面でした。あそこで同点に追いつかれていたら試合はどうなっていたかわかりませんが、長崎は富澤のセーブが救いました。シュートは股間を狙ったのかもしれませんが、富澤は足を閉じての見事な対応でした。
そしてその後に逆に攻め込んできた京都の逆を突きカウンターで追加点という理想的な流れで2-0で勝利した長崎。
駆け引きの部分で見所のある試合でした。勝ったから言えるのかもしれませんが
しかしそれでも京都とは勝ち点9差。今節、町田に勝利した磐田とは11差。3位に浮上したとはいえ長崎にとっては厳しい状況は変わりませんが、チーム状態はとてもいいように見えますし、相手次第でボール保持もカウンターも何でも出来る今の長崎は非常に頼もしく、面白いサッカーをしていると思います。最後まで食らいつきましょう。