5月29日、KYFA 2022年度九州クラブユース(U-18)サッカー選手権大会 決勝トーナメント準決勝が諫早市サッカー場で開催され、V·ファーレン長崎U-18がロアッソ熊本ユースを相手に前半に上げた大山晃生と菊池陸斗の2得点を守り切り勝利。4大会連続5回目の全国大会(日本クラブユース選手権)出場を決めました。
V·ファーレン長崎U-18の過去の大会についてはこちらからどうぞ。
V·ファーレンはいつもの4-4-2。右SHに1回戦で大活躍の14大山が戻り、足元の上手い9堀と裏抜けが出来る11菊池の2トップ。
ロアッソは4-3-3。U-16日本代表の19道脇がCFに。
中盤のミスマッチがどういう展開を招くかが注目。
ロアッソの19道脇。186cmでさすが頭一つ抜けています。
立ち上がりから主導権を握ったのはV·ファーレン。GKからのビルドアップでボールを運ぶことが出来ていました。ロアッソは19道脇が規制をかけてIHとSHが連動して出てくるプレッシング。それが剥がされればラインを下げてリトリートという守備。そのリトリート時に、V·ファーレンのボランチに対しての寄せが強くはないようで、10安部や15西村蓮がある程度自由に展開出来ていた印象です。この辺り、プリンスリーグを戦うV·ファーレンと今年は県リーグを戦うロアッソに、スピードや激しさの差が生まれたか。
15分頃にV·ファーレン先制。14大山のスルーパスに抜け出した11菊池がシュート。ロアッソGK31本田が弾いたところに走り込んでいた14大山が押し込みました。
1回戦に続き、またも14大山がチームに勢いをつけます。
そこからはやや流れがロアッソへ。ロアッソの攻撃の形はSBからSHに入れ、そこからIHやCF19道脇とのコンビネーションからサイドを攻略というふうに見えました。
このような配置。ここでV·ファーレンの守備にやや迷いが。ロアッソの右サイド14吉田にボールが入ったときに、7河口がいるのでV·ファーレン3髙木がアプローチに行けないという状況が生まれます。それで何度か14吉田からクロスが入ったり、19道脇との関係性から14吉田がシュートを打ったりという場面が。
しかし、V·ファーレンは選手間ですぐ修正。7河口はボランチが行くから14吉田にアプローチしていいよ、という3髙木への指示。これで7河口に入ったときにV·ファーレンは15西村蓮が奪えるようになっていました。
そして終盤に追加点。左サイド低めの位置でフリーで持てた10安部から斜めの裏を狙うロングフィード。これに反応した11菊池がしっかりトラップして右足を振り抜き、2-0。前半終了。
後半立ち上がりにも裏に抜けた11菊池が決定機を迎えますが、これはロアッソGK31本田が好セーブ。これが決まっていればゲームもある程度決まってしまったと思うので、ビッグセーブでしたね。
ここからはスピードも激しさも慣れてきたのか、ロアッソがボールを保持し攻め続けます。左SBの3小西の左足クロスや選手交代でも途中から右WGに入った11澤本直希の縦への突破やミドルシュートなどからセットプレーで攻勢。
V·ファーレンは相手にボールを持たせているという感覚もあったかもしれませんが、今年は特にあまり持たれすぎる状況は避けたいという雰囲気があり、FWに9池田誉、17宮﨑陽を入れてきたことで押し返したい意図は感じましたが、ロアッソの勢いの前になかなかそうはいかなかった印象です。
とはいえ、V·ファーレンのしっかりとした4-4のゾーンディフェンスは健在で、中へのパスは入れさせず、外へ外へと追い出す守備が出来ていたので失点には繋がらなかったと感じました。ロアッソに19道脇にロングボールを蹴ってパワーで押し込もうというパターンがなかったことも救いだったかもしれません。
2-0。全員で全国と決勝進出を掴み取りました。
おめでとうございます👏👏👏
今年も全国を決める瞬間に立ち会うことが出来て嬉しいです。
得点者の2人。ナイスでした。
今年初めてカンターレをやらせてもらいました。選手も観客の皆様も盛り上がってくれていたら嬉しいです。
決勝は6月12日に大分トリニータU-18と。時間と会場は未定とのこと。こうなれば優勝して全国行ってほしいですね。
ロアッソはまだプレーオフがあるので、そこで勝って全国を決めてほしいです。
(選手敬称略)