ドクター桜井さんの代理購入を頼まれていた品物が今朝宅配便で届いた。この箱を唐草模様の風呂敷に包んで町田駅の近くにあるクリニックまで届ける。箱の中身は人形が2体だ。バディ・リーというシリーズのアメリカンキャラクター人形である。この人形、日本では「マイクのおもちゃ箱」という商社が発売している。ジーパンメーカーのリーがタイアップしたその筋では名高い限定品である。
ドクター桜井さんはこれをオーディオルームにある気にいった玩具や照明の仲間に加える魂胆らしい。人形をなぜ、代理購入するのか?疑問に思う人もいると思う。これは度の過ぎた趣味へ立ちはだかる奥方への配慮と摩擦回避を企図した行動である。そうした摩擦回避なら協力するのは男の友情ということで気軽に用件を引き受けた次第だ。自分も家内が健康だった時代は、書誌学者の大久保さんという先輩と毎日のようにつるんで古本を漁っていたことがあった。包んだ大量の古本を持って帰るとドアを開けた家内の視線は本へ。毎度のことだとまた買ってきたのかという詰問の視線が増してくる。これを避けるのにドアチャイムを鳴らす前に外側の死角位置に荷物を隠しておく。ドアを開けて台所の方へ戻って行った家内の動きを見届ける。それからドアの外にあった荷物をすばやく自分の部屋に運び入れる。そんな過去のシーンが結びつく。
ドクター氏の用心深さは自転車事件が発端になっている。アルファロメオのブランド自転車を買ったときにミソがついたという顛末である。納品物に添付していたタグを車庫付近に投げ捨てていたらしい。それを奥方が目ざとく拾った。推測能力に長けている奥方はその商品名をパソコンで検索した。そこから購入価格が発覚して、以来不要消費を戒める必殺視線が強くなったらしい。今回の迂回購入によって本人が留守宅への納品は無事に避けることができた。手荷物で帰宅するという廻り道によって価格判明が不問になればそんなに有り難いことはない。手を煩わせたということで謝礼に最新発売のCDをお使いの駄賃としていただいた。
1962年にアメリカのホワイトハウスで行ったトニー・ベネットとブルーベックトリオの珍しいジョイントライブ盤である。当時の大統領、J・ケネディが聴衆を前にしてスピーチをしているモノクロ写真がCDのパンフに掲載されている。
ブルーベックの大ヒット曲「テイクファイブ」トニー・ベネットの「シカゴ」「思い出のサンフランシスコ」なんていうノリがよい曲を満載している。トニー・ベネットは別にピアノのラルフ・シャロンを従えて数曲歌っている。「スモール・ワールド」等を聴くとブルーベックのリズミックなメリハリの美とは違ったシャロンの繊細な歌伴ピアノの持ち味に吸いよせられそうになる。ドクター氏には高い駄賃になってしまったようだが、有り難く拝聴させてもらうことにする。
ドクター桜井さんはこれをオーディオルームにある気にいった玩具や照明の仲間に加える魂胆らしい。人形をなぜ、代理購入するのか?疑問に思う人もいると思う。これは度の過ぎた趣味へ立ちはだかる奥方への配慮と摩擦回避を企図した行動である。そうした摩擦回避なら協力するのは男の友情ということで気軽に用件を引き受けた次第だ。自分も家内が健康だった時代は、書誌学者の大久保さんという先輩と毎日のようにつるんで古本を漁っていたことがあった。包んだ大量の古本を持って帰るとドアを開けた家内の視線は本へ。毎度のことだとまた買ってきたのかという詰問の視線が増してくる。これを避けるのにドアチャイムを鳴らす前に外側の死角位置に荷物を隠しておく。ドアを開けて台所の方へ戻って行った家内の動きを見届ける。それからドアの外にあった荷物をすばやく自分の部屋に運び入れる。そんな過去のシーンが結びつく。
ドクター氏の用心深さは自転車事件が発端になっている。アルファロメオのブランド自転車を買ったときにミソがついたという顛末である。納品物に添付していたタグを車庫付近に投げ捨てていたらしい。それを奥方が目ざとく拾った。推測能力に長けている奥方はその商品名をパソコンで検索した。そこから購入価格が発覚して、以来不要消費を戒める必殺視線が強くなったらしい。今回の迂回購入によって本人が留守宅への納品は無事に避けることができた。手荷物で帰宅するという廻り道によって価格判明が不問になればそんなに有り難いことはない。手を煩わせたということで謝礼に最新発売のCDをお使いの駄賃としていただいた。
1962年にアメリカのホワイトハウスで行ったトニー・ベネットとブルーベックトリオの珍しいジョイントライブ盤である。当時の大統領、J・ケネディが聴衆を前にしてスピーチをしているモノクロ写真がCDのパンフに掲載されている。
ブルーベックの大ヒット曲「テイクファイブ」トニー・ベネットの「シカゴ」「思い出のサンフランシスコ」なんていうノリがよい曲を満載している。トニー・ベネットは別にピアノのラルフ・シャロンを従えて数曲歌っている。「スモール・ワールド」等を聴くとブルーベックのリズミックなメリハリの美とは違ったシャロンの繊細な歌伴ピアノの持ち味に吸いよせられそうになる。ドクター氏には高い駄賃になってしまったようだが、有り難く拝聴させてもらうことにする。