日曜日は骨董ランプの残金を支払いに横浜駅へ出かける。支払ってさっぱりしたついでにお天気が好転してきたものだから、トーシローさんと横浜の旧市街地を散歩しようということになった。旧市街といえば少年時代は伊勢佐木町裏にある福富町みたいな悪場所にある知り合いの八百屋を手伝ったりしたことがある。中学生時代にはやはり真金町(大阪だったら西成地区風)という柄の悪さでは天下一品の場所にある添田柔道場へ稽古に通っていた。ティーンエイジャーになってのアルバイトといえば海岸通にある荷役会社の日雇い沖仲士が定番だった。そうした活動圏だったところから1キロほど足を伸ばすと会社や官庁街の整然とした区画になって少しバタ臭い横浜らしい異国情緒が流れるエリアになる。
横浜という町は外面に映るイメージと都市下層庶民がひしめく旧市街区との落差が激しい町だと今でも思っている。この感覚は後年に横浜化した多摩プラーザや青葉台等のニュータウンに住んでいる人には到底実感が沸かない筈だと思う。横浜港の大桟橋付近へ鯖の群れが廻ってきたなどという情報が耳に届くと、さっそく夜釣りへ自転車で出かける。新山下の運河でハゼの湧きがよいと聞けば仲間と連れ立って遠征する。そんな少年時代を送った町だ。港から2キロ圏内に住んでいた旧友の青柳、濱野といったいまでも交流がある諸氏も同じような横浜の空気を感じていることと思っている。物心がついて横浜は田舎町、東京が都会という確信が強まる歳月を重ねてしまったが、最近は鮭の母川回帰みたいに故郷の横浜へ戻っている。
そんな訳で最近はしばらく忌避していた横浜港周辺の観光エリアへも足を伸ばしている。トーシロー氏との散歩コースは、桜木町下車、「味奈登庵」、横浜公園、日本大通り「カフェ・ド・ラ・プレッセ」、シルクセンター地下、大通り公園、伊勢佐木町「カフェ・ジョン・ジョン」という順序の散歩になった。トーシロー氏と別れて自分は黄金町駅まで歩く。万歩計を見たら、朝までの夜勤勤務分を含めて18000歩!その間に口に入れたものは、ザル蕎麦+とろろ+穴子天ぷら、シュークリーム+エスプレッソ、マンゴージュース、ホットドック+コーヒーといったものである。歩数計の消費カロリー表示では524キロカロリーとある。
久しぶりに寄った新聞博物館の2階にあるカフェのシュー・クリームも格調の味は健在だった。これはエスプレッソコーヒーと交互に口に入れると味覚が高揚する210円の名品である。このカフェの窓辺から眺める日本大通に並ぶ公孫樹の青葉、近くの横浜公園を覆っている風にざわめく楠木やケヤキの青葉がしみじみと清清しい。散歩の締めは有隣堂の横で行っていた陶器市だ。文庫本探しの感覚で半額品を精査する。小さなずんぐりとした湯飲み茶碗と伊万里輸出風英文が呉須で書かれた醤油挿しの小瓶をゲットする。各500円也。湯飲みは窯で窯変したせいか、白釉が分厚くビードロ状になっている。まもなく青磁みたいに貫入の罅割れが始まりそうな気配がしていて面白い。
散歩から戻ってこれらのゲット品を洗ったついでに、以前にドクター桜井氏からいただいたイタリア製のエスプレッソマシンを引っ張り出して清掃する。美味いエスプレッソを飲むと影響されるところがおっちょこちょいなのかもしれない。
横浜という町は外面に映るイメージと都市下層庶民がひしめく旧市街区との落差が激しい町だと今でも思っている。この感覚は後年に横浜化した多摩プラーザや青葉台等のニュータウンに住んでいる人には到底実感が沸かない筈だと思う。横浜港の大桟橋付近へ鯖の群れが廻ってきたなどという情報が耳に届くと、さっそく夜釣りへ自転車で出かける。新山下の運河でハゼの湧きがよいと聞けば仲間と連れ立って遠征する。そんな少年時代を送った町だ。港から2キロ圏内に住んでいた旧友の青柳、濱野といったいまでも交流がある諸氏も同じような横浜の空気を感じていることと思っている。物心がついて横浜は田舎町、東京が都会という確信が強まる歳月を重ねてしまったが、最近は鮭の母川回帰みたいに故郷の横浜へ戻っている。
そんな訳で最近はしばらく忌避していた横浜港周辺の観光エリアへも足を伸ばしている。トーシロー氏との散歩コースは、桜木町下車、「味奈登庵」、横浜公園、日本大通り「カフェ・ド・ラ・プレッセ」、シルクセンター地下、大通り公園、伊勢佐木町「カフェ・ジョン・ジョン」という順序の散歩になった。トーシロー氏と別れて自分は黄金町駅まで歩く。万歩計を見たら、朝までの夜勤勤務分を含めて18000歩!その間に口に入れたものは、ザル蕎麦+とろろ+穴子天ぷら、シュークリーム+エスプレッソ、マンゴージュース、ホットドック+コーヒーといったものである。歩数計の消費カロリー表示では524キロカロリーとある。
久しぶりに寄った新聞博物館の2階にあるカフェのシュー・クリームも格調の味は健在だった。これはエスプレッソコーヒーと交互に口に入れると味覚が高揚する210円の名品である。このカフェの窓辺から眺める日本大通に並ぶ公孫樹の青葉、近くの横浜公園を覆っている風にざわめく楠木やケヤキの青葉がしみじみと清清しい。散歩の締めは有隣堂の横で行っていた陶器市だ。文庫本探しの感覚で半額品を精査する。小さなずんぐりとした湯飲み茶碗と伊万里輸出風英文が呉須で書かれた醤油挿しの小瓶をゲットする。各500円也。湯飲みは窯で窯変したせいか、白釉が分厚くビードロ状になっている。まもなく青磁みたいに貫入の罅割れが始まりそうな気配がしていて面白い。
散歩から戻ってこれらのゲット品を洗ったついでに、以前にドクター桜井氏からいただいたイタリア製のエスプレッソマシンを引っ張り出して清掃する。美味いエスプレッソを飲むと影響されるところがおっちょこちょいなのかもしれない。