われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

発表!【真人幼稚園の先生が選ぶ絵本・12月の絵本】(R6年度)

2024-12-20 16:00:16 | Weblog

【真人幼稚園の先生が選ぶ絵本・12月の絵本】

 今年度も真人幼稚園の先生方による絵本の紹介をおこなってまいります。これは年間1~2冊の絵本をそれぞれが書店などで選び、教職員同士で読み聞かせをしたり、それぞれ絵本を選んだ理由や見どころなどを発表し合う、教員研修の一環としておこなっている取り組みです。そこで紹介された作品をぜひ皆様のご家庭にもお勧めしたいという願いから、例年2学期末にこのような形で発表させていただいております。

 さあ、今年はどんな絵本が選ばれたのでしょうか? それぞれ作品を選んだ先生がブック・レビューを書いていますので、それらを参考になさって、この冬はぜひ親子で絵本に親しんでみてはいかがでしょうか。なお、それぞれの作品は園の図書に収蔵され、さっそく貸し出しをおこなっています。

 

『ぼくはダンサー』 イシズマサシ 作・絵  岩崎書店 

(池田和先生のレビュー)今日はバレエの発表会。音を外したらどうしよう、振り付けを間違えたらどうしよう、高く飛べなかったらどうしよう・・・。男の子の中の悩みや葛藤が描かれています。私もそうですが誰もが自信が持てない、上手くできないのではないかと思った経験があると思います。挑戦することは怖いことではない、失敗を恐れず挑戦してみようと勇気をもらえる絵本です。ぜひお手に取って読んでみてください。

 

『こどもになっちゃえ!』 石田文子 文   沓掛光宏 絵   金の星社

(中川梨華先生のレビュー)毎日、子どもたちと過ごしていると、嬉しいことや悲しいことなど、色々なことが起きます。そんな色々なことがある中で、ついイライラして怒ってしまうことも・・・。でも実は大人だけがイライラしたり大変なのではなかったのです。色々な子どもたちの大変さを経験するために何と…大人が子どもに大変身~!!いつもは楽々と出来ちゃうこともこんなに大変だったのか~とわかる絵本です。子どもたちはもちろん楽しめる絵本になっていますが、私たち大人が子どもたちの大変さ、接し方を考えることができる絵本になっています。ぜひ子どもたちと一緒に保護者の皆様にもお時間のある時に手に取って読んでいただきたいです。

 

『すきなこと にがてなこと』 新井洋行 作   嶽 まいこ 絵   くもん出版

(鈴木有咲先生のレビュー)一人ひとり性格も身体も環境も違うので、それぞれの好きなことや苦手なことは異なります。ですがそれを助け合うことができます。

この絵本では様々な年齢や国籍の人々が出て来ており、苦手なことを助けてくれる人がいて、その助けてくれた人にも苦手なことがあり、またそれを助けてくれる人がいて・・・。というように話が進んでいきます。

子ども達もこれからどんどん成長していく中で様々な壁にぶち当たることだと思います。そんな時でも周りにいる人たちに助けられ、ひとつひとつ乗り越えていってほしいですし、周りに困っている人がいたら手を差し伸べてほしいなと思います。この絵本を読んで「誰かが困っていたら助けよう」という気持ちになってくれたら嬉しいです。ぜひお時間のある際にお子さんと一緒に読んでみてください!

 

『ネコになりたかったクモのルイージ』

ミッシェル・ヌードセン 作  ケビン・ホークス 文  福本友美子 訳 

(湯浅美咲先生のレビュー)家の中で見つけてしまうとギョッとしてしまうクモ。そんなクモのルイージがネコを飼いたがっていたおばさんの家に住み着くところから物語は始まります。ルイージをネコだと勘違いした心優しいおばさんと共に過ごすうちにルイージは本当にネコになりたいと思っていました。そんな時、大事件が起きて・・・!?

 私が唯一苦手な生き物のクモ。そんなクモがとても愛らしく見える一冊です。物語も絵柄もとても温かく、読後は思わず涙が流れていました。“ありのままのあなたが大好き”と大切な人に贈りたくなる物語です。ぜひお手に取ってみてください♪

 

『怪物園』 Junaida 作  福音館書店  

(佐藤美樹先生のレビュー)ある静かな夜のこと。「怪物園」から外の世界へと抜け出してしまった怪物たちが、街までやって来て通りを行進し始めました。外で遊べなくなった子どもたちは、段ボール箱、バスタブを使って空想の旅に出かけることにします。

作者のjunaidaさんの絵の世界観に一目ぼれして手に取った一冊なのですが、絵の美しさと想像力を無限に引き出してくれる物語の展開に誰もが引き込まれる作品だと思います。

怪物たちの存在は現実なのか、それとも子どもたちの空想の世界が生み出したものなのか・・・皆さんはどちらだと思いますか?

 

『おちびさんじゃないよ』マヤ・マイヤーズ 文  へウォン・ユン 絵 

まえざわあきえ 訳  イマジネイション・プラス

(川﨑里紗先生のレビュー)家族の中で一番小さい「テン」ちゃん。周りの人からも小さいとバカにされるけど、スポーツも勉強も何でもできる。そんなテンちゃんの小学校にマルくんという転校生がやって来て、マルくんはテンちゃんより小さいのでいつもいじめっ子がからかっている様子。そんなからかわれているところをテンちゃんが発見し、いじめっ子に一言!! テンちゃんの勇気ある言葉に子どもも大人も考えさせられると思います。ぜひ機会がありましたらお手に取ってみてください。

 

『クジラがしんだら』江口絵里 文  かわさきしゅんいち 絵 藤原義弘 監修  童心社

(園長のレビュー)深海は日の光が届かないので生き物が少なく、食べ物も少ない所ですが、ごくたまに突然はるか上の方から巨大な食べ物の塊が降ってきます。それが命を終えたクジラ。クジラの体はそれから何十年にもわたって、深海に暮らす生物たちの命を支え続けるのです。これは海の底で命を繋ぐ「鯨(げい)骨(こつ)生物(せいぶつ)群集(ぐんしゅう)」のロマンに満ちた壮大な物語です。

 

『カラーモンスター きもちはなにいろ?』

アナ・レナス 作  おおともたけし 訳  永岡書店

(高橋友佳先生のレビュー)色んな色が混ざったカラーモンスターくん。それを見つけた一人の女の子が「いろいろなきもちがごちゃごちゃになっているわ!」とカラーモンスターの気持ちを一緒に整理してくれることになりました。うれしい、かなしい、いかり・・・。色んな気持ちをそれぞれの色のモンスターとイラストと丁寧な言葉の表現で教えてくれます。子どもたちにとっても大人にとっても「感情」「自分の気持ち」に向き合えるきっかけとなるような、温かい素敵な絵本です。ぜひお手に取って読んでみてください。

 

『わすれていいから』 大森裕子 作  KADOKAWA

(圓山陽菜先生のレビュー)この絵本は一匹の猫と一人の男の子が出てきます。男の子が赤ちゃんの時に猫もお家に来て、一緒に成長していく姿が描かれています。猫はすぐに大きくなるため、初めは兄貴として男の子に色々なことを教えていました。しかし月日が経っていくうちに男の子も大きくなり、ひとりでできることも多くなり、猫が一人になってしまう日もありました。この絵本を読むと、今あるこの当たり前の日々を大切にしないといけない、そんな気持ちになります。先生としても、子どもの親としてもつながる部分、考えさせられることが多くなる、素敵な一冊となっています。ぜひ手に取って読んでいただきたいです。

 

『いっしょにいこう』ルース・リップハーゲン 作   木坂涼 訳   マイクロマガジン社

(佐藤愛先生のレビュー)ある日、コンサートの招待状が届き、一緒に行くことにしたパパと僕。パパはコンサートに間に合うように先を急ぎますが、僕は進むたびに発見が止まらずなかなか前に進みません。親と子のどちらの気持ちにも共感できる部分がありますが、改めて子どもたちの色々な視点や細かい気付きを大切にしたいと思える絵本です。この絵本の中にも大人には気付けないような子どもならではの気付きがあるかも・・・。可愛らしい絵にも注目して楽しんでいただきたいです!

“いっしょにいこう”は子どもたちからよく聞くセリフですが、ぜひ一緒に読んでみてください。

 

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 さて、今回の先生方が選んだ絵本の紹介はいかがでしたか? 真人幼稚園の子ども達は本当に絵本が大好きです。元気いっぱい遊ぶときは遊び、思い切り体を動かす。一方で、集中して絵本を読んだり、何かを作ったり、友だちや先生の話に耳を傾けたり、そういったこともとても得意です。その静と動、集中と発散のバランスが子どもの成長にはとても重要なのだと思います。

 そのような意味においても、心と体を鍛えるために絵本はとても大切なツールです。そしてなにより、お気に入りの特別な一冊があるということは、子ども達にとって何物にも代えがたい宝物であり、生涯にわたりその子どもを支えてくれる(時に本当に勇気づけてくれる)、大切な財産になるはずです。ぜひこれらのレビューをご参考になさって、図書館や本屋さんに親子で足をお運び頂き、お子さんと自分だけのお気に入りの一冊を探してみてはいかがでしょう。書棚の片隅で絵本たちは皆さんに発見されるのを待っています。

 それでは皆様、新年1月にまたお会いいたしましょう!

 

【今日の一枚】本日おこなわれた終業式で登場したサンタさんに子どもたちは大喜び!係の先生が代表してみんなが訊きたいあれやこれやを英語で質問すると、サンタさんも英語で答えてくださいました。サンタさんありがとうございました!

 

 

 

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