兼六園から北側、浅野川を越えるとひがし茶屋街がある。
キムスコ(木虫籠)と呼ばれる格子が残る古い街並み。
出格子だけではなく、至る所でさりげない工芸の美しさを見ることが出来る。
倉の明かりとりまでが装飾されている。 なまこ壁もキレイ。
木枠の窓には歪んだガラス窓。 その奥にも格子の枠が見える。
重要文化財の立ち並ぶ街並みの中のおみやげ屋さんも決して現代的な派手さではない。
懐かしい佇まいのパーマ屋さん。 以前は美容室ではなくパーマ屋さんと呼んでいたと思う。
お茶屋さんらしき玄関には魔除けや招福・健康・商売繁盛・無病息災を祈る、厄除けちまきのようなものが飾られている。
初めて見る形だ。
昔は横浜や銀座・全国にもあったが、今ではなかなか見ることの出来なくなったガス灯がある。
ガスの炎というと、感覚的には調理しか思いつかなくなってしまったが
ガス灯の光の色合いは想像していた通り温かみがあり、程良い明るさに思える。
喫茶店、ではなくアンティークの山屋さん。
会席料理の螢屋さん。 ベンガラは夜にも映えます。
圓長寺さんの塀の上の瓦。
石川に来てからずっと考えていたこと、それは照りのある黒い瓦葺きが多いこと。
実は金沢は黒色釉薬が豊富に入手できたため、それを瓦に施したと言われている。
瓦は息をする素材なので屋根には最適なのだそうだが、それにしても多い。
四つ組み山形、とかいう透かしブロック。
最近透かしブロック自体が少なくなったので、ついパチリ。
金箔パンダというキャラクター。
一流の金箔職人をめざして修行中でお鉢に巻いた手ぬぐいには「金箔大好き」とある。
兄弟分に金沢パンダもいる。
金沢には白山比神社(しらやまひめじんじゃ)があり、菊理媛命(くくりひめのみこと)が祀られている。
菊理媛命は、怒る伊邪那美命(いざなみのみこと)に進言し
黄泉比良坂(よもつひらさか)を逃げる伊邪那岐命(いざなぎのみこと)を追うのを止めさせた女神。
ということは「しらやまさん」というメニューは、焼き芋が伊邪那美命でアイスが菊理媛命なのかな?
では、隣の「五郎ちゃん」は芋掘五郎から命名されたと考えられる。
芋掘五郎が砂金を洗ったことによって金沢の地名の起こりになったそうだ。
ただの芋メニューかと思っていたものもちょっと調べてみると意外と面白い事にぶつかるのだな~。