野性派でいこう!

日々の徒然です。子供四人。自然派。遺跡発掘事務所でお仕事。遺跡発掘調査で働き、やっぱり描いたり書いたりする日々。

漫画描きました。

2019-07-27 09:37:55 | お仕事話


漫画を、描いて、noteのほうにあげました。

あれ?リンクが貼れない!奮闘中!
https://note.mu/shokorunrun/n/n8ca40b8a390d


文章や絵を人様に見せる。

全然うまいと思っているわけじゃなくて、
人にブザマなわたしを見られても平気になってきたのかも。
つまり、おばさん力が上がってきたのね!

でも、気づいた。
ひとつ作品をちゃんと完成させると、ちょっと自分が好きになってる。

だから、楽しい感じより、小さな小さな充実を積み重ねていっているのかも。

遺物に触れながら思う事

2019-07-07 15:35:50 | お仕事話

部屋中のテーブルの上に、土器を広げて接合という作業をする。
現場から上がってきた土器を洗って地点の記号を書いて、そして復元を試みるのだ。

すごくくっつきそうだし、似てるのに全然くっつかなかったり、
一日中やってひとつもつかない時は時給もらってすみませんという気持ちになる。

しかし、ひとつの土器片を手に持って、なにげなく無意識に拾った一片とガッチリくみあった時には、びっくりして興奮する。

土器と土器が呼び合う。と、わたしは確信しているのだが、人に言ったら笑われるから言わない。

でも、ある日、縄文時代の小さな甕で、上半分と下半分が毛色の違う文様をしていたのをくっつけたとき、素人のわたしの頭や感覚で成し得ないことだと思った。
大きさも形も他とはちょっと違っているその甕を、
「ひょっとして骨の入っていた、骨壺のようなものだったのかな」
と、呟いたら、専門の先生が、
「うん。本当にそうだった可能性がある土器だよ。」
と言った。

だけど、と思った。
骨壺だとしたら小さすぎる。
赤ちゃんの!?

手の上の土器の細やかできちんとした文様。その中に入っていたかもしれない赤ちゃんの骨。胸のあたりがズシンときた。

何千年前の人との共感をしたと思っているのはわたしだけ。全てはわたしの想像。
あるのは縄文後期の小型の甕だけだ。

遺跡発掘調査の仕事というと、幽霊、とか怨霊。とか大丈夫ですか?と聞かれる事があるけれど、わたしが思い煩わされる事があるとしたら現世の人々の思い違いからくる諍いのほうが圧倒的で。

先生たちは土器を前にして、形式と型式を見分け、文様のパターンを読み取り使われた道具を判別する。
使った人の潜在意識も顕在意識も、誰かの心象印象もない。
先生たちの行為は、事実を述べる事に徹する。
それはまるで、神様に近づく術みたいで面白い。

(イラストはわたしの好きな水煙土器。文中の骨壺甕とは関係ありません。縄文中期後半。長野県あたりの土器です。)

小さな旅。る〜〜るる、るる、、、

2018-09-01 17:34:32 | お仕事話


縄文展が9月2日までですよ。と、職場でチラホラ話題に。

まさか、みなさん行ったの?と聞いたらかなりの割合で、
ええ、行きましたよ。
との返事。

会期延長しないかなあ、
と言ったら、

全国のスター選手(遺物)を集めてるんだから地元の博物館が長くスター不在になっちゃうからねぇ。

と、職場の先輩。

そうかあ。スターが一堂に会する滅多にない機会なのね。

しかし、わたしがこの夏は忙しかった。合間をぬって行く予定がいけなかったなあ。

いや、まてよ。

アレをああして、これをこうしたら、、、明日、行ける。

朝、普段より早い電車に飛びのり、スマホでオンラインチケットを購入。
開館前から例に並んだ。

すごい人。
縄文好きの方って、風変わりの人が多いのかしら。
知らない人がグイグイ押してきて距離近いし、独り言すごい人もいるし、例に並んでいる時は、おじさんがホラとスマホを差し出すから見ると東北の遮光器土偶の駅の写真。

風変わりな方々というかむしろ、自分に似た人たちに圧倒されて、むしろ普段近くにある縄文土器がそこにあるからホッとするという、パラドックス。

展示は良かったですよ。

さすがスター!

しかし、スターだけが並んでいるから縄文土器がこんなんばっかりだと思っちゃう人いるだろうなあ。

遺跡の発掘調査の整理作業で、土偶なんて全然ないし。
完形(壊れてない丸々一個)の土器も珍しいし。
山のような破片を探してくっつけて図面にする、の繰り返しですよ。

でも、ショーケースに入った土器に群がって閲覧している人々を見ると、
土器を掘り出して洗って、、、からやる自分の仕事はなかなか恵まれてるなあ、と思った。

帰りは根津駅まで歩いて、自然食レストランでランチ。

千代田線が止まって、東大前駅まで歩く途中で、弥生式土器の発見地の看板に遭遇。

現代の東京の街を歩いているのに、遺跡の気配を感じる不思議な東京散歩の一日となりました。

幸せビームに振り向けば

2018-07-06 20:31:24 | お仕事話
なんだろう。今日は一日中心がぽかぽか微かにウキウキしている。

仕事の事務所が10月に引っ越して、お祝いに、大きな蘭が届いていた。

みんなで愛でて、花好きのお姉さま方がせっせと世話をしたけれど、そろそろ二か月になろうかという頃、冷房があたるあたりの花から、ひとつひとつ、茶色くなって落ちていった。

それから、みんなのお母さんみたいなカメリアさんが休憩時間にせっせと蘭を植え替えたり、なにやら毎日毎日お世話した。

三カ月くらい前に、謎の触手みたいなのが何本か伸びてきて、それは根っこだとカメリアさんが言った。

でも、これは違う気がする。と、そのうちの一本を指差した。

うーむ。とりわけ植物や動物に関心があるわけでもないわたしには、その違いはあまりわからなかった。

そうしている間に、一カ月くらい前、その一本から指の先っぽみたいなのが出てきて膨らんできた。

花芽だ!

そして、今週の月曜に花が咲いた。
9か月ぶり、二度目の蘭だ。

二度咲かせるのは、難しいのよ、と言いながら、カメリアさんが淡々とでもせっせと世話をする様子に、じつはわたしは
「コリャ、花咲くな。」
と、確信していた。

カメリアさんは、多分聖者ではないけれど(カメリアさんのマイッタなエピソードがものすごく人間くさいんです。いい意味で。)、ものすごい方で、

だから、逆に、窓辺に置いてある蘭からのカメリアさんへの「お母さんありがとう!」という愛情光線が事務所中に溢れてしまって、

だから、わたしは、一日中なんだかよくわからない幸せ感に包まれているのかもしれない。


わたしの中のネタ倉庫

2018-06-10 21:14:50 | お仕事話
なんにもしたくねぇ〜。

いや、なんにもしなくてもまずまず幸せじゃん、わたし。

ヨガやって座って、禅の本なんか読むと、全部ある全部ある、と。

こうやって、書く、と言うのも、なんかツベコベ言ってんなあ、わたし。

実際、子供四人分のあれやこれや、月曜から金曜の遺跡の仕事をしながら、自分の夢みたいなもんを叶える為の奮闘も、よくやってきたわ。

と、言う心境でここのところ、

なにか作品を作りたい気持ちがスッカリ収まってしまっていた。

でも、あまりにもなんにもなくて、ちょっとビックリするようなノンビリ感。
なんにもない。なんにもない。いいのかな〜〜。

先々週、職場に、土器修復を教えてくれる先生がいらして、その方は縄文を題材に現代美術の芸術家としても活動しているお方であった。

3日間間近で色々教えていただいたら、勝手にわたしは親しい気持ちになって、過去に描きためた縄文漫画のネタをお見せしたのだった。

先生は、結構熱心にみてくださって、

これは、もったいないなあ。

と、言ってくれた。

そんなのも、わたしの中でくすぶっている。

考古のお話かあ〜〜。

どうやって、出力すんべかなあ。




お仕事あたりの心境の近況。

2018-05-23 21:43:08 | お仕事話
いままで、正月に一年の立志みたいな事をしていたんだが、
今年はしなかった。

立志、みたいな、自分の理想像を明確にして、それを叶えます!みたいなやり方をしても、いつもいつも、自分にガッカリするばかりじゃん。と、フと思ったのだ。

足元にあるものを、大切にしよう。

そんな風にうっすら、正月に神社で手を合わせた。

そしたら、まずは、遺跡の仕事をちゃんとやろう、と思った。

肉体労働でキツイとか、専門的な事をやる割にはお給料がウンヌンとか、ホントはもっと絵を描いたり文章書いたりしたいのになあ、とか

そんなんは、ひとまず傍に置き、いま、与えられてるお仕事を、きちんときちんと、やっていってみよう。と、そんな風に思った一月。

はや、半年近くたった。

いまや、猛烈に忙しくなってきた。
三月は年度末だから、四月も締め切りの物件があるからと残業しまくったし、
五月も依然、仕事は充実し、前のめりでこなしている日々である。

うーむ。神様とはなんぞや。

心をちょいと入れ替えただけで、わたしが人の役にたてるような、そんな仕事をどんどんくださる。

時給制のアルバイトさんでしょう。って、そりゃそうなのだけれど、ありがたい環境で面白い事をやらせてもらってる。

自分の半径何センチを充実させる事ができなくて、幸せなんか絵に描いた餅。

そうだ、そうだ。夢や希望じゃなくて、いま、うっすら満ちてる現実、がある、





おばちゃんにまかせとき!

2018-01-31 20:54:43 | お仕事話
お仕事で石を洗っていた。

性にあっていたのが、一生懸命洗っていた。

すると、一日で、石はいいからこちらを!と、違う仕事がまわってきた。

29才の女性の社員さんはわたしよりは、息子に近い年齢。

編集ソフトをチョイチョイやる作業を頼まれた。

大丈夫ですよ!エクセルと一緒だから!

ホンマかいな。

ベテランさんに教わったり、教則本を見ながら、エッサホイさ。

そう。お正月に、今年はお仕事をちゃんとやろうと、ふと誓ったのだ。

それに、編集ソフト使えるようになれば、自分で本が作れるもんね。エッサホイさ。

次の日。

まだまだ仕事あります!

かの社員さんに、渡された資料。

ここはこうですか?じゃあ、ここはこうでいい?

一日目やった事をふまえ、聞いてみると、社員さんは、

さすがお母さん!!!

と、嬉しそうに言った。
それはそれは嬉しそうに。

えええ!
いままで、お母さん、って仕事で言われる場合は、なんというかちょっとマイナスのニュアンスが含まれていたんだよね。

お母さんだから、仕方ないね。

みたいな。

わたしのキャリアの丸々大半がお母さんだから、仕事ではいつも、仕方ないね扱いの人。
なんて事は、誰も言わないんだけれど、わたし自身が引け目を感じていたのは確か。

だから、

さすがお母さん!

の一言を会社の方から言われたのは本当に嬉しかった。

そうなのよ!わたしはお母さんやることで、むちゃくちゃ成長させてもらったのよ!!

さあ!わたしのお母さん力も全部使って、お仕事、やっちゃうからね〜!


石を洗うお仕事

2018-01-27 13:05:43 | お仕事話
先週も、先々週も、仕事休んで楽しもうと思っていた予定が消えた。

お正月に、今年は遺跡発掘調査事務所のお仕事をちょっと真面目にやろう、と、思った願いが神様に届けられたらしい。

ただいま、石を洗う仕事である。

山のように積まれた天箱にギッシリ詰まった石。

お金を頂くとはいえ、
石を洗う仕事、、、これ、メッチャ、レアじゃないかしらん。などと考えがよぎったり。

でも、誰かがやらなきゃいけないめんどくさくて、キツくて辛い仕事。やっちゃえー!!!

この石たちは、どうも縄文人たちが、石焼バーベキューをした石らしい。

あー、縄文人たち、がんばったねぇ。

淡々と石を洗う仕事を通して、縄文の人たちが生きる為に働いた、その世界観を追体験している気持ち。







先生から、学ぶ

2017-07-30 12:09:53 | お仕事話
パタパタパタパタ。
なつのまいにちは、はやい。

平仮名で書いてみたら、案外、一つ一つ、ちゃんとやってるって感じ伝わるかしら。

月曜日から木曜日。お仕事に精をだす。

先日還暦を迎えられたモノ静かな先生と二人で部屋にこもって、ひたすらテプラを打つ仕事。

物件の納期が迫っている。
淡々とした先生が、
北岳に登った時の話を不意にしはじめて、辛くても前に進めばいつか終わる!
と、おっしゃる。

わたしは、テプラとシール貼りなのでじっさいそこまで辛くはないのだが、
話しているうちに、先生が、ここ何日か事務所に泊まっているという事がわかり、驚く。

ご機嫌の上がり下がりのない先生である。
淡々と進むという事の偉大さを学ぶ。

傍にいると大変に居心地がよい。


学ぶべき事はどこにでも転がっている。

さて、金曜日は、

お母さん学童で、二十人の子供たちと過ごす日。
子供たちは、わたしの側で居心地いいを感じるといいなあ、と思う、

わたしは、淡々と、を、やれるであろうか。


若者たち

2017-04-18 18:32:40 | お仕事話
ただいま、包含層掘削という、遺構を探して、どんどん掘る!と、言うのをやっている日々。

毎日毎日、スコップでひたすら地面を掘り下げる。

なかなかキツイ。

隣で掘っている25歳の草食系男子ミウミウに、

がんばってぇ!!

と、掛け声をかけると、

もうがんばってま〜す。

と、言う。

それを聞いていたたまちゃんが、

姉さん!がんばって、なんてメンタル弱い人に言ったら、すぐ病気になりますよ!
人のメンタル強い弱いなんて見かけじゃわからないんだから、言ったらダメです!!

そ、そうかあ。

学生時代の部活でも、うさぎ跳びやら水飲むな!みたいな時代に育ったわたしは、全然わからない。

でも、ほんと、みんなもうがんばってるんだよね。

よーし!ミウミウ!
そのままでいいよ!

と、言ったら、ミウミウは、

うーむ。それもなんだかなあ。

との事。

でも、なんだかこのマイペースな若者たちの中にいると、けっこう居心地がいい。

マイペースだけど、ちゃんと仕事やらないわけじゃないし。

若いからって、未熟なわけじゃなくて、ちゃんとみんな考えてんだ。